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「定食」をセットすべし〜石丸伸二市長に学ぶ議論の極意〜

今やその奮闘ぶりが全国から注目を集める広島県の安芸高田市石丸伸二市長。

政治的なことはさておき、市議会において、古株議員たちの回りくどくねちねちした質問に毅然とした態度で相対し、理路整然とした答弁でバッサバッサと切り返していく姿に魅了されている一人だ。

広報活動のためSNSも巧みに駆使し、定期的にYouTubeライブを行なっている石丸市長。
先日の配信では、視聴者から「議論の時にどんな風に頭が回っているのか」と質問が投げかけられ、興味深く聞き入った。

市長は少し考えた後、こう答えた。

「相手が言ってきていることを整理している」という。

相手が「自分は賛成(反対)です。なぜならば・・・」という順番で主張してくれれば理解しやすいが、市議会然り、そうでないことが多い。
相手がワーっと言ってくることを片っ端から対処しようとすると混乱し、相手のペースに飲み込まれてしまう。

そこで、こちらが「定食」つまりロジックのテンプレートを用意しておき「ああ、相手は今理由を言っているんだな・・・ああ、だからこの人は賛成(反対)なんだな」という風に、相手の話していることをご飯、味噌汁と定食をセットするように理由の皿、結論の皿などに取り分け整理することで、相手の主張の全体像が見渡せ、切り返しやすくなるという。

なるほど、と膝を打った。

ちなみに市長が「定食」で例えたのは、その質問の直前で、安芸高田市の新たな名物として売り出し中の「あきたかた焼き」(サムネの写真)が海外からも問い合わせが来ているという話から、市長が前職でニューヨークに駐在していた頃、近所の日本食店の「ほっけ焼き定食」が当時のレートで4、5千円したというエピソードを紹介した流れを受けてのもの。

ライブでの視聴者の質問に、直前の話とも繋げながら、市議会での答弁同様、当意即妙に回答する石丸市長の頭の回転の速さに感心しきりであった。

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