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「所見を治療へと昇華できない」#書く習慣147

日々の診療お疲れ様です。

昨日の東京ドームで解散となってしまったBiSHを思うと悲しすぎて今日は永遠リピートが決定したTROT(トロット)です。

今日は最近あった症例についてお話ししていきます。


「ステージ台に登ろうとして膝をぶつけました。」

小学生の男の子。体育館のステージに登ろうとして膝をぶつけ膝痛を訴えました。

安静時の痛みはあまりありませんが、膝を最大屈曲位に持っていった際に膝蓋骨上方に痛みがありました。

そこでXP撮影をしてみると、分裂膝蓋骨を認めました。

膝蓋骨XP:正面/側面/スカイビュー

エコーでも確認してみましたが、やはり分裂膝蓋骨を認めます。

右:患側/左:健側

しかし、圧痛は同部にはなく、膝蓋骨上方にだけ存在します。

改めて膝蓋骨底にエコーを当ててみると…

右:患側/左:健側

膝蓋骨の表面に著しい不整を認めました。要するに、膝蓋骨骨折が認められます。


固定にアレルギーでもあるんですか?ってくらいの反応。

各種所見から膝蓋骨骨折が限りなく疑われるため固定をしましょうと、院長より患者さんに対して説明が入りました。

早速固定の準備をしていると、湧き出る不満。

母:「骨折か分からないのに、固定しなくちゃいけないの?」

子:「俺、全然いたくねーんだけど、大袈裟だろ!」


改めて画像をお見せして説明を行って、了承していただいて一旦帰宅されました。


「セカンドオピニオンで!」

午前診が終了し、休憩。
午後の診察が始まる際に一本の電話が入りました。

どうやら先ほどのご家族からです。

「骨折しているか分からないのに固定されてしまったから、セカンドオピニオンで他の病院さんにみてもらうために画像もらえますか?」

なんだかがっかりしてしまいました。

僕の説明や院長の説明をいくらしても
痛みと画像診断を結びつけることができない人もいるのだなあと学びました。

ただ、自分でできることは100%したつもりなので悔いはありませんが、治療に昇華できなかったという現実だけが悲しかったです。

そんな取り留めもない話でした。


7/5で結婚して5年目が経過します。
両家に5年経ちました、のお礼として福砂屋のカステラと手作り最中を送ることにしました。

喜んで召し上がっていただけるといいのですが。