見通しの立たない「ALPSスラリー」の安定化処理―【春橋哲史】フクイチ核災害は継続中㉞
東京電力・福島第一原子力発電所(以後、「フクイチ」と略)では、ALPS(多核種除去設備)による汚染水(放射性液体廃棄物)の処理(放射性核種の濃度低減処理)が続けられています。
今回は、ALPSの稼働に伴って生じている「スラリー」(泥状の廃液/注1)の保管容量・安定化処理を取り上げます。
「スラリー」については若干、解説が必要でしょう。
ALPSは、液体中の放射性核種を除去するもので、消滅させるものではありません。液体から除去された放射性核種は、吸着材やスラリーに