Seikyo Jo

デザイナー。国立台湾科技大学商業デザイン学科を卒業後、東京のデザイン会社に就職。 台湾…

Seikyo Jo

デザイナー。国立台湾科技大学商業デザイン学科を卒業後、東京のデザイン会社に就職。 台湾やアジアのデザインについて語ります。

最近の記事

ゴミ袋のリデザイン?! in 台北

今回は、台湾の北部に位置する都市・新北市(しんほくし)のゴミ袋(指定収集袋)がリデザインされた事例について、ご紹介したいと思います。 台湾のごみ出しルール台湾では日本と同じく、自治体によって指定されたゴミ袋がある場合と、そうでない場合があり、今回紹介する新北市では指定されたゴミ袋をコンビニなどで購入して、ゴミを出す必要があります。 ただ、唯一日本との違いは、一般的に日本では指定された収集場所に持ち込めば、あとは清掃業者がゴミを集めに来てくれますが、台湾ではそのような地域の

    • 日本らしいグラフィックデザインとは。

      世界から見て日本のグラフィックデザインはどういった特徴があるのか。 今回はアジアからの視点、とりわけ台湾で語られている日本らしいグラフィックデザインについて、お話ししていこうと思います。 「このデザイン日本らしいね。」自分が台湾にいた頃、デザインのトーンを決める段階とかに、リファレンス収集をしているときとか、自分が作ったデザインを友達に見せた時に言われることがありました。 「這個設計很日本!」 (これすごく日本っぽいデザインだね!) 「這個很日式清新風~」 (これって日

      • その中国語のフォント、ちょっと変だよ

        先日たまたまこの記事を見かけて、なかなか面白いと思ったので、今日は日本の街中で見かける中国語のフォントについて語りたいと思います。 『中国語の掲示物を出すときはちゃんとフォントを設定しよう 』https://id.fnshr.info/2018/04/08/zh-font-sign/ 街中で見かける中国語のフォント最近駅の掲示板や、観光名所のパンフレット、Webサイトなどでも、一昔前に比べたら、中国語で書かれた案内や看板を見かけることが多くなったような気がします。 こ

        • 読書レポート:「Webデザイン製作者のための「UXデザインを始める本」

          今回は、Web領域に触れ始めてから読んだUXデザインに関する本を、簡単にレポートにまとめました。 1. UX(ユーザーエクスペリエンスデザイン)とは?自分が知っているようでよく知らなかったUXデザインが、いかに広くて深く、ただただ「ユーザー体験」を意味しているものではなく、クリエイターなど製作者側だけの力に頼らず、様々な人の知恵を集結して、初めてクリエイティブなアプローチができるということを、紹介しています。 - MEMO - ・UXはモノではなくコト。主はUXであっ

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          原研哉さんがVIをデザインした台南市美術館1館に行ってみた

          今回ご紹介するのは私の地元、台南に残る日本統治時代の警察署が美術館としてリニューアルオープンされた事例についてです。 まずは美術館の歴史から美術館の前身である、旧台南警察署は日本統治時代の1931年(昭和6年)に建てられ、石川県出身の建築家梅沢捨次郎が設計。建築様式は当時流行っていたアール・デコ様式を取り入れています。 第二次世界大戦後は、引き続き台南市政府警察局として使われ、増築を重ねたり外観が変わったりして現在に至ります。 ▲戦後は警察機関において識別を統一するため

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          台湾のイマドキ・デザイン事情

          今日は、私がデザインの教育を受けた台湾のデザイン事情について、お話ししていこうと思います。 そもそも台湾のデザインって? 台湾のデザインあんまり知らないな・・・って思った方がほとんどだと思います。台湾のデザインは欧米や日本などに比べれば、まだまだ発展途上ということもあって、海外のデザインにはとても敏感で、非常に寛容に受け入れている一方で、台湾独自のデザインとは何か?とか、「本当の台湾のデザイン」というものを、まだまだ模索している途中段階のような気がします。 前回お話しし

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          日本と台湾のデザインを結ぶ架け橋になろう

          初めてブログを書きます。 一つ目の投稿は、なぜこのブログを始めようと思ったのかについて、ちょっとお話ししようと思います。 まずは、ちょっとした自己紹介から。 私は台湾人の父と日本人の母を持つバイリンガルの家庭に生まれ、台湾で生まれ育ちました。高校から大学までのデザイン教育は台湾で受け、学生時代は日本と台湾両方のデザイン事務所でインターンをしたりと、両方のデザインを見る機会も多くありました。大学を卒業した後は、デザイン先進国である日本でデザイナーとしてのキャリアを積みたいと

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