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本当に大事な仕事は見えない方がいい

2022年も終わりになります。
どんな一年だったでしょうか。

私は納棺師として一年走り続けました。
納棺師である時間はとても濃く、充実していて
あっという間に時間が経過してしまう。


前職とは比べものにならないくらいでした。
やりがいを感じるお志事って中々ないですよね。


それを実感した一年だった。


私が今年一年で納棺させていただいた故人様の数は、約550人。

もちろん一期一会
初めて会うけど、さようなら。

遺族の方に会う数も数千人は超えるかな。
このお志事は毎日、違う人と会う。



生きてる人は性格も違えば、態度も違う。
故人様も表情が違えば、状態も違う。


要望や期待に応えられない部分もあって、悔しい思いもした。


10代〜100歳overの故人様。
一人一人の死に方は違う


眠るように安らかに老衰だったり。


病気療養が長くガリガリに痩せていたり
逆に点滴や薬の影響で肥大化したり、身体の状態を悪くしたり。
黄疸や黒く変色した。

自殺をして、飛び降りて骨が剥き出しだったり
首絞め跡が残っていたり。

死後経過が長くて干涸びている寸前だったり。
納体袋のまま顔〜全身覆われて見えないように納棺したり。


血塗れで運ばれてきて、解剖跡も残っているケースだったり。


全ての経験が、同じようなことはなく毎日が学びである。



忍耐も精神力も必要となるかもしれない。
全てを見せられないし、光を浴びないお志事。

陰陽でれば陰。
陽のように注目されないお志事。
誰もがしようとしないお志事。


納棺式の際に遺族の方にも言われました。
「あまり目立たないお志事だと思いますが、頑張ってくださいね」と。


納棺師はあくまでも脇役
葬儀の中でも、注目されるべきものは花や祭壇だったりする。


棺に入るまでの過程は身内にしか分からないから、綺麗になった姿しか見れない。


納棺式はあくまでも、
故人様と身内(遺族)が最後に触れてあげたり、お別れを言ったり、思い出を語り合う最後の機会。

それをお手伝いしてるのが納棺師。


タイトルにしたこの言葉は
映画「すずめの戸締まり」に出てきた台詞。

土地の寂しさや人間の負のエネルギー源が
積もり積もって地上に出てきて天災を及ぼす"ミミズ"を出てこないように鎮めるために活躍している

架空上の仕事【閉じ師】


この映画の中で出てきたのがタイトルにある言葉。

本当に大事な仕事は見えない方がいい



この閉じ師も誰かから頼まれた訳でもなく
伝統的な習わしや見えない何かを出させないために活動しているから、誰かに感謝されることも報酬がある訳でもない。

大災害が起きてたくさんの人が死なないように
守り抜くために活動しているとも読み取る。


その活動を知ることも必要かもしれないし
知らない方がいいこともある。


私なりに理解したこの言葉は、
大事な仕事はいくらでもある。
むしろ明るく照らす仕事よりも陰ながらに支えている仕事の方が多い。

その仕事たちはフューチャーされようと思わないかもしれない。

見えないからこそ、この地球を経済を担っている。

自分が目立つことが最優先ではない。
その仕事がこの世の中でどのようにして生きているのかが重要だと思う。


納棺師も目立たないけれど
人が旅立つ準備、お別れをする最期の姿を綺麗にすることで大切な誰かの悲しみを昇華できていると信じたい。


映画「おくりびと」で一躍有名になった納棺師ですが、まだまだ知らない人が多いみたい。

でも、世の中には
知らない・見えないお志事がたくさんある。


そのお志事がいかに大切か
きっと知る時がいつか来るかもしれないですね。



2022年もたくさんの記事を読んでいただき
ありがとうございました。
来年も誰かの為になれるような記事を書いていきたいと思います。

みなさま、良いお年をお迎えください。



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