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『暴飲暴食』

私は、私の丸刈り頭の事を『マルガリッタ』と言うイタリア風のネーミングに定めた。いがぐり頭の事を『イガグリッタ』と言うように、だ。
どちらのイタリア風を選択するかで逡巡もあった。けれど、私の頭の像はすこやかに成長した丸型なので、『マルガリッタ』になったのだ。

話の舵を切ろう。
私はこの度から、暴飲暴食を始めた。ただの暴飲暴食ではない。健康食の暴飲暴食だ。理由がある、私は根っからの納豆好きだった。この十五年間欠かさずに納豆を食べていた。にも拘わらず私は昨夏『盲腸癌』になり、現在、術後転移で『肝臓がん』のステージ4を患っている。
納豆効果は私に冷たくあたり、どこ吹く風でもりもりと私の身体に癌の山を築くことを防ぐことはなかった。(あくまで私の場合は)

健康食は暴飲暴食してこそ効果があるのではないか。私は手当たり次第にネットをあたり、安価な(これ大事)、健康食をピックアップすることにした。エビデンスは二の次三の次でいい。効果を打ち消しあってもいい。自らの身体を用いた実験だ。良い結果がでても、なにがどう効果的に働いたかわからないほどの暴飲暴食実験だ。

今日一日に飲食した健康食一覧はこうなる。
しじみ汁。黒豆。ふきのとう。黒糖。ブロッコリー。ブロッコリースルフォラファン。ニンニク。ブルーベリー。納豆。野菜ジュース。クエン酸水。重曹水。ヨーグルト。バナナ。高カカオチョコレート。舞茸。エマニドレッシング。オリーブオイル。鶏むね肉。
ざっと、こんなかんじだ。なんども言うけれど、エビデンスはない。噂レベルの健康食もある。それでもいい。

これだけ手広く食べれば何か効果があるだろう。先日は道の駅のふきのとうを買い占めてしまった。20パックで3500円。スーパーの半値以下だった。勿論、ふきのとうを食べる抗がん効果のエビデンスはない。安価な噂レベルの健康食に踊らされる余生もいいだろう。


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