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『お餅腹痛』

正月にお餅を食べ過ぎたせいか、お腹が出てきた。
と、同時に、すこし腹が痛い。その場所は右の下腹で、丁度半年前にステージ2の盲腸癌があったところでもある。手術は成功している。完全に癌細胞は切り取ったはずだ。ステージ2の盲腸癌の5年以内の生存率は80%はあるのだ。しかし、術後、かなり早い段階で再発する事もあるようだ。
それに加えて、私は再発予防の抗がん剤治療を5日間で止めた。

私なりの判断で『癌の再発』の可能性と、抗がん剤の副作用だと考えられる『鬱々不安頭』を両天秤にかけた結果が、現段階における『お餅腹痛』なのだ。私のネーミングセンスによる『私造語わたくしぞうご』が続いて申し訳ない。なんとなく字面で見当をつけて意味を咀嚼して頂きたい。つまり、癌の暴走よりも、頭の暴走が怖かったのだ。

私のなかで徐々に「これはお餅の食べ過ぎによる肥満のせい」と、正月過ぎに納得させた説がくつがえろうとしている。が、私にはあまり切迫感はない。そういう性格でもある。「自分の命を粗末にする者は、他者の命をも粗末にする」という説は、私には当たらない。私は、「成るようになりますように」と日日暮らすただの中年男だ。ただ、一般的には『お餅腹痛』という愉快なネーミングセンスを発揮している場合ではないのかも知れない。

術後の半年検診が2月13日にある。血液検査とCT検査だ。その、結果がでるのは一週間後になる。「なぜ、一週間後になるのですか。翌日とかになりませんか?」と、3ヶ月検診のときに担当医に訊いた。理由は『CT』を専門として見る者に見てもらったほうが確実である、という事らしい。『CT見』という医師のジャンルがあるのか、その道のプロがいるのか、私には解らない。医療ドラマなどでは複数の医師が多角的にCT画像を見て所見を述べているのを見たことがある。アレかもしれない。
『CT見』の天才とかいたら面白い。そんなドラマないかな。などと3ヶ月前に想像していた私の面白予想はズレているのかも知れない。「私、『CT見』失敗しないんで」、そんな台詞を女医が喋るドラマができるかも知れない。

全く同じ箇所の癌の再発を『局部再発』というらしい。もしくは『お餅腹痛』という。まだ、どちらかはわからない。そして、この腹の痛みはまだ私の胸(腹)にしまったままにしている。まだ、だれも知らない。『心配事を共有』する事が私の『心配の種』になるからだ。家族には内緒なのだ。でも、noteには書いてしまった。書くとすっきりするんですよね。

このnoteのエッセイには、わりと赤裸々に私の病気の事などを吐露しています。癌、入院、健康診断の参考にしたい方、気になる方は『エッセイのほう』というマガジンに不定期に載せてありますのでよかったら読んで見てください。今となっては、何処にその記事が挟まっているのか私にも解りませんが。探すのが大変です。因みに、癌になった有名人が痩せ細ってしまうようには私はなっておらず(半年前も)、そのあたりからも『お餅腹痛』の可能性も捨てきれません。

癌手術の予後については、アルコールの摂取は以前と比べれば、10分の1以下に。発がん性が(一部で)指摘される加工肉と赤身肉もあまり食べていません。たまに、アメリカンドッグを食べるくらい(大好きなのだ)。
野菜ジュースを毎日一杯。ヨーグルトを1カップ。バナナを1本。珈琲と黒烏龍茶でカフェインは過剰摂取。雨にも負けず、風にも負けずバイクに乗り、子どもの頃から納豆が大好きで、子どもの頃からよく腹を下していました。平均的な身長で木偶の坊とは呼ばれず。東に困った人あれば、人見知りなので何もできず、心配ないからと心のなかで祈る。西にもめ事あれば、それも人見知りなので何もしない。食べることよりも昼寝を優先して、この10年の昼飯はゼリー飲料か、健康補助食品で済ましてきた。親戚に大腸がん患者がいることから、遺伝の可能性も否定できず。『お餅腹痛』も否定できず。両親双方の家族に自死者がいることから、心の健康に気を配り心療内科に通っている。文章を書くのは好きなほうで、ラブレターの力のみで恋を成就させた事がある。そして、ラブレターの力のみのせいで1年でフラれた事がある。そういう人間に私はなりたかったのだろうか?

という事で明日は病院に行くのです。晴れたらいいな。


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