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観劇の際は「とちり」が好き

 私は年間でも数えるくらいしか観劇はしていませんが、それでも演劇が好きです。大衆演劇、学生演劇、商業演劇、小劇場演劇、宝塚歌劇…過去にいくつかは観てきました。

 劇場ではもちろん、演劇のDVDも何本かは観てきました。

 劇場での観劇も映像での観劇も、本当の演劇ファンの方達からしたら本当に微々たる物ですが。

 演劇は生で見るのが好きです。映像がどれだけ綺麗で、音声も綺麗で、編集も綺麗で、特典映像もあったりしたとしても、生で見るのが好きです。

 自分で好きなところを観れる。主役が喋っていても別の人に注目することが出来る。逆に主役が喋っていなくても、主役に注目することが出来る。

「何を観るか」「誰を観るか」「どこを観るか」を自らの意識によって取捨選択出来るところが好き。

 照明を観たり、舞台セットを観たり、小道具を観たり、衣装を観たり…映像ではなかなかスポットが当たらないであろうポイントはいくつもある。
舞台袖の方を気にしてみたり…

 そして、話はタイトルにある「観劇の際は「とちり」が好き」へと変わりますが
ミスをする、失敗をする、を「とちる」と言う言い方をします。
 セリフを間違えたり、動きを間違えたり、照明や音響でキッカケを間違えたりしたときも「とちった」と言います。

 が、私が好きなのは、その「とちり」ではなくて、座席の「とちり」です。いろは歌の「いろはにほへと ちりぬるを」の7~9文字目の「とちり」
 昔の歌舞伎小屋は、前から7~9番目の席が観やすいと言われていました。役者さん個人も、全体も含めての観やすさ、また、ミスをしたときにもよく見えてしまうことから呼ばれる、いわゆる「とちり席」

 とは言え、演劇も劇場の大きさによって客席の広さも違ってくるので、どこでも7~9番目の席に座るかと言えばそう言うわけでもありません。
 あくまでも「全体が見えて、かつ、個人もしっかり見えることの出来る場所」を探しています。
 それは前から10番目かもしれないし、3番目かもしれない。そもそも、それが出来るのは自由席の時だけですが…

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