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"教育系" note まとめ

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"教育系" noteのまとめです。
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2022年6月の記事一覧

はじめてのシステム思考 #5 因果ループ図

VUCA(変動性,不確実性,複雑性,曖昧性が高い)時代と言われる現代、複雑な問題に対処する能力がますます求められています。そのような能力の一つであるシステム思考は、戦略,組織,政策,地域,持続可能性など様々な課題領域で、複雑な問題の解決に役立つ思考法です。このマガジンでは、私が15年ほどシステム思考を学び実践してきたことをもとに、初学者向けにシステム思考の基本を紹介します。(周南公立大学で受け持つシステム思考の講義の一部をnoteにまとめたものです) この連載を読んでいただ

総合的な探究の時間で大切にしている2つのこと×国際協力編

 こんにちは。初めまして。企画部の元漁師Kです。元漁師Kは、ブルキナファソでの青年海外協力隊の経験を本校の総合的な探究の時間に活かしています。  日吉ケ丘高校は、HELLO Villageをプラットフォームに、英語教育だけでなく、国際教育に力を入れた教育活動を行なっています。  総合的な探究の時間の醍醐味は「リアルにつながる」ことができる点です。昨年度2021年度には、例えば、西アフリカで学校給食の栄養改善のためにプロジェクトを進めている方と直接連絡をとりながら実際に現地の

日本語起源の英単語

<日本語起源の英単語>を集めてみました。(というか、集めています。) ひと目ではわからないものや、発音が意外すぎて会話でキャッチしにくいものも。 A – EF – JKM – RST – Z番外編まさかの外来語日本語起源だと思ってうっかり調べたら、まさかの外来語でした。 *随時更新(最終更新:2023/07/02(日) 10:30 PM)久々にこぢんまりと更新。 ①「ankimo, enokidake, kabocha, kabuki, kakemono, kakiemo

授業の余談:「自信」の正体を言語化する

現在、現代文の授業でど定番『山月記』をやっている。だいたい3年サイクル(そのまま学年を持ちあがることが多いので)でこの教材をやるのだが、作者の中島敦の文章に毎回感嘆のため息が出る。思わず朗読したくなるような、特に李徴の即席の詩のところなんか、読みながら気持ちが高ぶっていくような、なんとも不思議な気持ちになるのだ。文章の力ってすごい! さて、初読で李徴の性格を生徒に聞いたら「自分に自信がある」という答えた生徒がいた。「自信」というワードに引っかかったので、全体にこんな質問を投

アメリカから香港へ

香港中文大学Assistant Professor 湯川将之 はじめまして、湯川将之と申します。2020年9月から香港中文大学でアシスタントプロフェッサーをしています。私は人よりも失敗している数が多いと思います。非常に反省点の多い人生だと自覚していますが、たくさんの人に助けられ、いまがあります。大学生からポスドクの方までをメインに想定して、経験から得られたことをここでいくつか述べさせていただきたいと思います。私の体験談が誰かのお役に立てれば幸いです。 1. いつ頃今のご

揺らぎと共に同時並行的・無意識的に進む学び ~鈴木宏昭『私たちはどう学んでいるのか』~

鈴木宏昭『私たちはどう学んでいるのか ―創発から見る認知の変化』ちくまプリマー新書、2022年 学習論関連の入門書(稲垣&波多野『人はいかに学ぶか』からWillingham『教師の勝算』まで)の読解を例年教職大学院の授業の課題にしている(まさに今もその只中)私にとっては、外せない一冊。しかも、認知科学界の大御所、『類似と思考』をはじめとした著作で知られる鈴木宏昭氏。 が、1章「能力という虚構」、2章「知識は構築される」のあたりは、「あれっ、けっこう普通じゃん」と少し醒めた

「キャリア教育」に関して思うことをnoteに書いてみた

どーも!キャリコンサロン編集部マガジンを、キャリコンサロンの代表塚田さんと一緒に運営していますタカハシケンジ(@kenkenken0719)です。 はじめに毎週テーマを決めて、メンバー皆でnoteを発信するキャリコンサロン編集部マガジンです。 今週のテーマは「キャリア教育」ということで、noteを書いていこうと思います。それでは最後まで、どうぞよろしくお願いします。 ちなみにキャリコンサロンはのHPはこちら👇になり、国家資格であるキャリアコンサルタントが集まるコミュニテ

やっぱり、PTA・家庭教育学級は楽しい!!!

昨日、ウチの学校で、『家庭教育学級』の開級式を、久々のリアル開催で行いました!! ぼく自身は、PTAの一員ではあるものの、講師としてお招きいただきました。 やっぱり!! PTA・家庭教育学級は楽しい!!!! そう強く感じた講座となりました。 市民センター館長や社会教育主事さんのごあいさつの後、 校長先生にも、ご自身の紹介や教員をされてきたなかでの教訓、子育てのご経験などをお話していただきました。 プロの教育に携わってこられた経験談と、子育ての先輩としてのメッセージは、親近感

電子書籍の読書ハック: 一生分の読書ノートを一冊当たり5分で作っていく究極の方法

電子書籍の読書ハック: 一生分の読書ノートを一冊当たり5分で作っていく究極の方法 はじめに今日のタイトルは一生分の読書ノートを1冊あたり5分で作っていくというものです。読書ノートは実は、簡単な作業でデータベース化していくことができる。そして、それをレゴのパーツのように分解したり、要約したり、圧縮したりして再利用できる、そんなお話です。 前回の復習ここまで、読書の生産性を格段にアップする「読書ハック」ということでお話をしてきました。そして前回は紙の本をどうやって、デジタルの

「そもそも」「なぜ」「どうして」で深める。福山市立城南中学の探究の試み

生徒が投げてくる想定外のボールーー少し前まで小学生だった生徒たちは、漠然とした「ミッション」をどう解釈し、具現化していったのですか。まずはブレストでアイデアを出し合うところから、ですよね。 平:最初はミッションの意味が呑み込めない生徒もいて「どういうこと?」と首をかしげていました。 ミッションを理解してもらうために、まず各企業の担当者が語る動画を観てもらいました。「すごく難しいテーマだ」と頭を抱える生徒もいれば「すごい簡単だ、ヤッター!」という生徒もいました。でもいざ考え

インクルーシブ教育研究校

茅ヶ崎市立第一中学校の研究会講師を務めさせていただきました。ここは凄い学校です。まず、吹奏楽が上手い。(「え、そこ?」と思われるかもしれませんが私も吹奏楽OBなので無視できないんですよね…。) それに桑田佳祐さんの母校でもある。 しかし、何より凄いのは、ここが「インクルーシブ教育」をテーマに研究・実践を進めているということです。そんな学校に講師で呼んでいただけるのは光栄以外の何者でもありません。 まずは授業を参観。美術、数学、英語の授業を見させていただきました。 ここ

先生になった3週間

3週間、母校に戻って教育実習をしていた。 そして今日は実習から日常に戻って2日目。 何回もクラスの集合写真を見返してしまうし、もう勉強しなくていい大気の大循環の本を読んでしまう。 この3週間はほんとうに、受験期ぶりに勉強を頑張ったと思う。人の名前を覚えることも。体調管理も、スケジュール管理も。 毎日毎日降ってくる教材研究。授業の改善案。生徒との何気ない会話。HRで話す内容。LHRの企画。掃除。黙食指導。部活動。 自分がご飯を食べる時間などなくて、ゆっくり寝れる暇もな

英語教科書の暗記を求めていないフィンランドの英語教育について学ぶ

「よい先生、よい教科書、よい環境」 が特徴のフィンランドの英語教育について。 特徴は3つです。 1.少人数のクラス 2.英語教員の英語力の高さ 3.教科書の充実 おとといの記事「1.少人数のクラス」では、フィンランドでは10人前後で英語の授業を受けるということでした。 昨日の記事「2.英語教員の英語力の高さ」では、教育学部ではなく、英語学、英米文学に関する専門科目で修士号を取得した先生が、英語を教えているということでした。 今日は「3.教科書の充実」を見ていきます

理系科目は人手不足

当たり前の話ですが,教材には数学や理科といった理系科目のものもあり,理系科目の教材編集という仕事があります。ただ,教材編集の業界では,理系科目の教材編集者が人手不足です。 人手不足の原因 人手不足の原因のひとつとして,大学の理系学部の学生に教材編集の仕事が知られていないことが考えられます。理系学部の学生が就職先を検討するとき,教職などの教育関係の仕事を目指す人はいても,教材編集の仕事を目指す人はなかなかいないようです。理系学部の学生にとって,教材といえども編集の仕事は別世