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買ってよかったコーヒー豆2023

ここ数年でコーヒーの沼にどっぷりとハマった30代男性である。
当初は400ml×4回の1.6Lをドリップして飲み続けていたが、流石に摂取量が異常だと指摘され、200ml×4回の0.8Lに落ち着いた。

ドリップの練習をするためのモチベーション維持に大切なのは、つい抽出して飲みたくなるような良質なコーヒー豆である。

良い豆は、それだけで美味い。
ドリップする人間の技量をカバーしてくれる。
たぶん8割くらいカバーしてくれている気がする。実に身も蓋もない。

よって、古今東西を探し回り、生豆のポテンシャルを十二分に引き出してくれている良質なロースターを見つけ出す必要がある。
イベントで出店する前などは、もう必死である。
血眼になり、浅煎りから深煎りといった焙煎度と味のバランスを考え、様々なロースターから豆を購入する。

そんな1年の中で、律儀に手帳にリストを作成していた。
今年は「80」のコーヒー豆を買っている。

もし自分が記憶を失って藁をも縋る思いでこのリストに辿り着いたら、あまりの物量と勢いに卒倒するだろう。買いすぎだ。

そんなリストの中から、美味かったコーヒー豆を「5種類」紹介する。

ブルンジ「ブシンデWS 」(OBSCURA COFFEE ROASTERS・三軒茶屋)

三軒茶屋・渋谷などに店舗を構えるロースター・コーヒースタンドである。

良質な豆を豊富に取り扱っていて、三軒茶屋店では実に10種類以上の豆からハンドドリップで淹れてくれる。

そんな店で最近、ブルンジの新作が入った。
ブルンジとはアフリカの小国である。
近年はタリーズなど大手コーヒーショップでも買うことができ、生産量・流通量を大きく伸ばしている産地だ。

華やかさの中に、程よいコクがある。
菓子やパンと一緒に食べても美味しいし、朝にぴったりな爽やかさもある。

また、抽出していてエグみや雑味が出ることはほとんどなく、ハンドドリップに慣れていない人にもオススメできる豆だ。

そして、値段は200g/1,300円である。
100g/650円なので、非常にコストパフォーマンスが高い。
普段遣いも出来そうな価格帯の中では、圧倒的なクオリティを誇っている。

このロースターではケニア産の浅煎りをオーダーすることが多かったが、中煎りでも絶妙な塩梅で焙煎されている。
渋谷の店舗は立ち寄りやすい場所にあるので、是非お試しいただきたい。

Hiroshima Blend(G7 Blend)(MOUNT COFFEE・広島)

2023年5月に広島で開かれた第49回先進国首脳会議(通称:G7広島サミット)は記憶に新しい。
その場で各国首脳や政府の実務関係者に提供されたコーヒーがこの「G7ブレンド」である。

「G7ブレンド」の名の通り、7種類の産地のコーヒー豆が組み合わされている。
味のイメージは「『緑豊かな中国山地と、静かで波平らかな瀬戸内海に囲まれた美しい街』と故郷の広島を表された岸田総理のイメージ」から着想を得ているそうだ。つまり岸田総理味である。

実際の味は、しっかりとしたコクを感じさせられる深煎りらしい風味だった。
普段から飲むブレンドは2種類の組み合わせがほとんどで、7種類が破綻せず混ざり合っている様子を味わえるのは面白い。

G7広島サミットで提供された食品のリストに目を通していてたまたま発見して購入を決めたが、200g/2,000円という程よい価格だった。
首脳が口にするコーヒーとなると、よっぽど高価な輸入ものになるかと思われたが、地元のロースターに依頼し、その当地の味を提供するという姿勢は素敵だなと思えた。
酒や食材では耳にするが、コーヒー豆もそういった立ち位置なのだろう。

バイデン大統領らが飲んだかもしれないコーヒー豆、試してみて欲しい。

ブルンジ「ネンバ」(BE A GOOD NEIGHBOR COFFEE KIOSK・千駄ヶ谷)

千駄ヶ谷やスカイツリー・ソラマチに出店するロースター・コーヒースタンドである。
千駄ヶ谷駅から歩くと少し距離があり、実際には北参道に位置することはご留意いただきたい。

再びのブルンジであるが、この中煎りも果実感とコクのバランスが良く、ドリップしていて楽しい豆となっている。

味を表すフレーバーリストには「アプリコット」という表記がある。
浅煎りから中煎りの豆を表現する際によく目にし、華やかで、少しとろっとしたコーヒーをイメージすると当てはまるかもしれない。

アイスで淹れても飲みごたえがある。
現在は終売となっているため、来年の再登場に期待したい。

strangerオリジナルブレンド(stranger・菊川)(SHIKISHIMA COFFEE・群馬)

都営新宿線・菊川駅のすぐ近くにミニシアターが併設された「stranger」というカフェがある。
そこから群馬・前橋の「SHIKISHIMA COFFEE」に依頼され、焙煎されたブレンドコーヒーがstrangerオリジナルブレンドである。

焙煎度合いは、浅煎りと中煎りの間でバランス良く仕上がっている。
確かに、映画を鑑賞した後にこれが出てきたら嬉しくなってしまうようなブレンドで、ミニシアターというコンセプトがしっかり反映されている。

店内ではホットドッグといった軽食も販売しているので、そういったパン系の食事とも合うだろうなという印象を受けた。

少し温度を高めにして、ハッキリとした味にしてもエグみは出なかった。
オリジナルブレンドは通年であるようなので、映画鑑賞も含め立ち寄っていただきたい。

ブルンジ「キルヤマ・ナチュラル」(B²・ビースクエアード・清澄白河)

またもやブルンジです。
今年は、ここのブルンジを4月ごろに飲み始めた結果、ブルンジを探し求め街を彷徨い各地のロースターに足を運ぶ男になってしまった。

さて、この紹介するロースターは清澄白河に本店を置く「B²・ビースクエアード」というベーカリーカフェ。
生豆を仕入れ、自前の焙煎所で焼いて提供している。

オーストラリアのカフェ文化の流れをくむベーカリーカフェで、店頭に並んでいるパンを少し独特で、とにかく美味い。

そんなロースターが作るブルンジの豆。
特徴は「クリームとの相性の良さ」だ。
シュークリームやショートケーキなど、生クリームとの相性が凄ぶる最高。
何と合わせても120%の味わいとなる。
こんなにクリームと合うコーヒーは他に知らない。

南麻布、吉祥寺、東陽町、清澄白河と各地に店舗を構えるが、是非お立ち寄りあれ!

願わくば、来年も良い豆に出会えますように。


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