関の“トリセツ”〜SNS上で「キャラ化」してきた私と、私自身の間を埋める試み〜
レ、レジェンドって。
初対面の方に、社交辞令で恐れ多くもそんなことを言っていただいた瞬間、「これはまずい!」と危険アラートが鳴り響いた。
しまった、SNSをツルツルさせすぎた。
自分のウェブサイトのプロフィールページや、仕事用の自己紹介noteは、適度にドヤるのも仕事のうちと割り切って自信があるように書いている。
けれど、それは私のほんの一面。
「見せたい私」をあまりに一面的に出していくと、周りからの接しられ方もおのずとそっちに寄っていき、相手から期待される「ものがたり」へ応えようとして、しまいには「私」が主導権を奪われる。
自分の名前と仕事を結びつけて発信しているフリーランスには、ある意味「キャラ化」してるような分かりやすい発信は、想起を促すためにも必要だが、それに「私」が乗っ取られたら本末転倒。
私は本来、自分自身でも分かっていないくらい、もっと複雑な存在なはずだ。
最近、SNSやnoteの内容を話題を絞って分かりやすくツルツルさせすぎたので、ザラザラした本来の私を出していこうと思った。
まずは今パーソナル編集者をお願いしているみずのさんの自分の取り扱い説明書、通称「トリセツ」が、ちょうどごちゃごちゃと迷路のようで良いなと思ったので私も乗っかってみる。
(爲末大さんのツイートの質問項目をもとに制作されています)
ーーーー以下、関美穂子のトリセツーーーー
「強み」
①息を吸うように「つい」やってしまうことは何か
→会話のなかにたとえ話、擬音語、擬態語を頻繁につかうこと
→飲み会で、トイレから戻ってきた人に「今こんな話してるところ〜」と、キャッチアップのサポートをすること
→飲み会の最後の残ったご飯をできるだけ綺麗にたいらげること
②かけた労力に対して「意外に」他者から感謝されることは何か
→「それってこういうこと?」と言い換えや言葉を一緒に探すこと
③自己評価と他者評価で一番ずれているものは何か
→絵を描くのは、別に「好き」ではない
④どうしても克服できない弱点は何か
→目的思考。とりあえず走りながら考える!みたいなことが苦手
→カオスに耐えるネガティブケイパビリティも低めなので、必要な時はめちゃくちゃ意識して、得意な知人になりきってモードに入る
「集団」
①大きな空間でどの位置に座りたがるか
→真ん中の壁側
②心地よい会食の人数は何人か
→2〜4人
③楽しくなさそうにしている人が気になるか
→目線が下を向いていたらちょっと気になるけど、あまり何もしない
④誰かと話をしている時、後ろや横の話は聞こえているか
→普段はあまり聞こえていない。
仕事の時は頑張ってアンテナを立てることも
⑤自分のボスの癖を三つ説明できるか
→ボスがいた頃はできていたかなぁ
⑥カウンターに座るのと対面どちらが心地よいか
→カウンター
「コミュニケーション」
①自分の話の途中に割り込まれることは気になるか
→話したいことの途中だったら気になるので、終わったらめげずにもう一度話す
②何かに没頭している時に話しかけられるとどの程度嫌か
→練ったり掬い上げたりするような、思考を深くダイブさせたい時は嫌。
一人になれる環境を作ってから始める
③権力が上の人間と、下の人間と話をしている時自分の態度はどの程度変わるか
→そのときどきの、場のトーンにあわせる
④子供と話すのは好きか
→小学校中学年〜中学生くらいは、あまり接していないのでマゴマゴするが嫌いではない
⑤相手に対し通じる単語に置き換えることは頻繁にやるか
→めちゃくちゃ気をつけている。
かつて離島に住んでいた時、「地域の方から話を聞く場」に、都会の地域活性化コンサルタントの40代くらいの男性がやってきて、70-80代の島のおじいちゃんおばあちゃんにカタカナビジネス用語をめちゃくちゃ使っていて「ああはなるまい」と思った経験が強烈に残っている。
「欲」
①誰にも言えない欲しくてしょうがないものは何か
→いつか、仕事のパートナー
②権力と影響力のどちらが欲しいか
→影響力だけど、最近権力というか権威性もときにはけっこう大事だと思うようになってきた
③羨ましいと思う相手が持っているものは何か
→自分への約束を結んで、コツコツ努力を積み重ねられること。
何人か、そういう知人への経緯と憧れがある
④欲しいと思った時素直に言えるかそれとも言えないかまたは言い換えるか
→隙間を見つけて、さっと言い換えて主張する
⑤何かをあげてお礼を言われなかった時どの程度いらいらするか
→いらいらはしない、「そういうタイプなんだな」と自分が無駄に傷つかないように覚えておく
「テリトリー」
①自分のものが勝手に使われた時に気になるかならないか
→あまりならない
②浮気されたとき、恋人と浮気相手のどちらにより怒りを覚えるか
→恋人のほう。浮気相手は怒りを覚えられるほどの存在と思えられない気がする…分からんけど
③たまにちゃんと生活できているか心配をする相手は何人ぐらいいるか
→あんまりそういう心配をする相手がいない
④家に友人を招いたとき、友人が勝手に別の友人を連れてくることは許容できるかできないか
→一言くれたらだいたいはウェルカム。
準備していたケーキとか、数が足りなくなったら悲しいし…
期待される自分に、飲み込まれそうな複雑な私を取り戻す
回答が終わった。
どうだろう、少しはツルツルをザラザラにできただろうか。
時々、質問に答えながら自分の本心とは別に「私ならこう書くっけ」と、期待されそうな自分の回答をタイピングしだした自分に気付いてヒヤリとした。
これからもしばらくはフリーランスなので、自分の名前で一面を切り取った分かりやすい発信をしていくつもりだけれど、それに自分が乗っ取られないよう、複雑で迷路のような本来の自分の存在を思い出していこうと思う。
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