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初めてドライフラワーを作った

9月の中旬に初めて、自宅に飾るための花を買った。今まではいいなあ、ほしいなあと思いつつも花に数百円かけるよりはそのお金を食べ物や、服を買うために節約したほうがいいので我慢してきた。でもちょうど花束を人にあげる機会があり、ついでに自分でも買ってみた。

選んだ花は赤い鶏頭、赤と白のカーネーション、白いカスミソウだ。江國香織の小説「ぬるい眠り」に収録されている「ケイトウの赤、やなぎの緑」を1年以上まえに読んでから、私はずっと「ケイトウ」に憧れていた。私は花の名前に詳しくないし、「鶏頭」という字面から想像できる外見を思い浮かべるだけでネットで調べることはしなかったので、実際にどんな花なのかは全く知らなかった。とりあえず、鶏のとさかの赤い部分に似ているのかな、と予想していただけである。

実際に花屋に行って「ケイトウはありますか」と聞くと普通にあった。ないかと思っていたけど意外とポピュラーなんだ。初めて見たケイトウは色がどぎつかった。表面にも毛みたいなのがついているし、思わず「ケバケバしてますねえ!」と言ってしまった。2重の意味で。


花は意外と長持ちした。1週間くらいはきれいに咲いていた。せっかくだからドライフラワーにしてみようと思い、作り方を調べた。吊るすやり方、ドライインウォーター法、シリカゲルで乾かす方法、等いろいろあった。とりあえず日光に当てないことと、風通しのいい場所に置くことが大事らしい。カスミソウだけドライインウォーター法にして、あとは廊下に吊るしておいた。退色したり、普通に枯れた感じになったり、花びらが落ちたりするかと心配だったけど、約1週間でうまく乾燥した。花瓶に水を入れて飾っていた時は一番きれいな状態から枯れていくのを待つだけ、という感じだったがドライフラワーにする過程はむしろ、乾燥させてドライフラワーとしての完成を目指す、という前向きな時間の流れだったので、私としては普通に飾るよりドライフラワーを作っているときのほうが楽しかったなあ。

ドライフラワーはずっと持つものだと思っていたけど、せいぜい半年が限界らしい。まあそりゃあそうですよね。これからはときどきほこりを払ったりしてあげつつ大切に飾りたい。

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