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マラソンは辛くない。感動する/佐藤早也伽 Vol.1

積水化学女子陸上競技部の中で、
近年最も実力を伸ばした選手。
それが佐藤早也伽選手です。

駅伝などでの活躍をきっかけに、チームでも
エース級の活躍を見せるようになった彼女は、
日本のトップランナーに成長
着実に実力を伸ばし、今は元々走りたかった
マラソンに挑戦
しています。

目標タイムを達成するために。
去年の自分を越えるために。
一番の感動をもう一度味わうために。

30~35㎞以降のペースダウン

来月3月14日に開催される
『名古屋ウィメンズマラソン2021』。
この大会に向けて佐藤選手は、
昨年末から目標タイムを定め、
トレー二ングに取り組んできました。

「目指すタイムは、2時間23分です。前回のウィメンズマラソンの時は、30~35㎞以降でペースダウンしたのが課題として残りました。だから、今回はできるだけペースを落とさずに走りたいと思っています」

調整がうまく行っているか聞くと、
「うーんと、どうなのかちょっとわかんないですけど(笑)。去年より練習量はこなせています」
と、おっとりした口調で答える彼女。

癒し系です(笑)

意識しているのは体力づくり・脚づくり

自らも、徐々に力がついてきたと
実感している佐藤選手。
昨年12月の日本選手権以降、
自分に足りないものは何なのか、
具体的に考えて行動してきました。

トラックシーズンで、ある程度スピード強化はできたと思っているので、マラソンでもレース後半にしっかり走れるよう、体力づくり・脚づくりを意識してきました。40㎞走を何度かやって、同じペースで30㎞くらいまで走り、後半ペースアップする練習をしています」

まだ満足できる練習には
至っていないながらも、序盤は3分20秒程度、
30㎞以降もペースを落とさないよう
意識している佐藤選手。

それは、昨年の大会の反省から定めた目標でした。

初マラソンで感じた未知の領域

佐藤選手が初めてマラソンを走ったのは去年。
元々、マラソンをやりたかった彼女の
希望にこたえる形で、野口監督と話して
チャレンジを決めました。

「一緒に走っている選手と比べたら、まだ体が出来ていないなと感じました。前回は初マラソンだったので、緊張もありましたが、その中で楽しめたので、良かったと思っています。ペースメーカーがいる30㎞手前まで先頭集団について走ることができました。そこまで行けると思っていなかったので、余裕を持って走れた。”意外と走れるんだな”と思えたのが、すごく楽しかったです」

でも、後半の走りに、
未知の領域を感じたと言います。

「30㎞以降は足が止まってしまって、後半の走り方は難しいなって思いました。ずっとトラックとか、そんなに長い距離をやってこなかった中、初めての経験だったので、止まったらどうしたらいいか分からなくなってしまって…。ただ、ただ、走ってゴールを目指す形になりました」。

その経験を踏まえて、今年はもっと
うまく走れるはずだと信じています。

「練習では去年よりは量をこなせているので、その部分では力はついてるんじゃないかなと思っています」。

辛いとは言いたくない

長い長い42.195㎞の道。
マラソンの醍醐味、魅力とは何でしょうか。
プロの選手に聞いても、「辛い」
「とにかく辛いけど、その先のゴールに
大きな喜びがあるから走っている」と
答える人もいます。

でも、佐藤選手は、はっきり言いました。
「辛いとは言いたくない」のだと。

「まだ一回しか走っていなくて、そこまで経験がないから、辛いとか言いたくないんです。ただ、去年初めてマラソンを走った時、ゴールが見えた瞬間、まだゴールもしてないのに感動して泣きそうになりながら走ったのを、すごく覚えているんです。まぁ(ゴール)しても、泣いていたんですけど(笑)」

一番感動したから、また一番感動する

マラソンの準備は一朝一夕ではできません。

本気で走れるレースは、1シーズンに
数回(例外の人もいますが)。
佐藤選手も去年のレースで、
3か月かけてやってきた練習、
それ以前からマラソンを意識して走って
きた長い道のり。
その想いが胸に去来した末の涙でした。

その達成感は、
今までに味わったことのないもの
だったのです。

「すごい、他では感じたことのない達成感がありましたね。一番感動したので、次もきっと一番感動するんじゃないかと思っています」

そのひたむきな想いは、今年も色褪せません。

VOL.2に続く

文:守本和宏/ナノ・アソシエーション
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