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白い靴に感謝を込めて

先週末に大阪で行われた、第105回日本陸上競技選手権。
日本代表をかけた熾烈な戦い。
その中で、新谷仁美選手はひとつの想いを、行動で表しました。

5000mを2位でフィニッシュ。
10000mに続く2つめの代表内定を決めた新谷選手は
試合後、履いていた白いシューズを脱ぎ、
スタンドのファンに向けて投げ入れたのです。


「今シーズンに入って結果が出せていない」
そんな不安が新谷選手にはありました。

「棄権したい」、いつも以上に
そんな感情がよぎるなかで迎えたスタート。
優勝にこそ手は届きませんでしたが、
廣中璃梨佳選手(日本郵政グループ)、
田中希実選手(豊田自動織機TC)との
競り合いの中で、「諦めたら失礼になる」と
自分を奮い立たせ、最後まで走り抜きました。

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そしてレースの感想を語ります。

「私に常々、100かゼロかしか考えてない人間なので、今日のレースは簡単に言うとゼロ点」「それでも復帰してから今日まで、途切れることなく、応援してくれた人たちがいるから、今、走れているんだなと思います」

はたから見れば十分な成果です。
それでも、本人にとっては悔しい結果。
その中でも感じた感謝の気持ちを、
何か形として示したい。
その想いを、履いていたシューズを
プレゼントする形で表したのです。


新谷選手は、試合後にこう語っています。

「ダメだって言われている中でも応援にかけつけてくれた人たちがこんなに多くいるのに、結果が出せなかった。となると、何かを残したいなというのがありました。日ごろ応援してくれるみなさんへの…ひとりにしかあげることはできなかったのですが、プレゼントという意味でお渡ししました」

感謝の気持ちを込めた白い靴。
それは、実質的にはひとりしか受け取っていませんが、
多くの人に届いたことでしょう。

たくさんの応援に勇気づけられて、
新谷選手はまた来月、
大きなチャレンジに挑みます。

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文:守本和宏/ナノ・アソシエーション
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