だるま

「肝の据わった上司」の元で働きたい

 肝の据わった、度胸のある、動じない…こうした言葉は死語になったのかしら。だって、最近、そうした人が少なくなったような気がしませんか。とくに職場の上司がその反対だと困りますね。もちろん、昔とは違って上司も大変なのは確かです。業績目標、コンプライアンス、360度評価、上司だってがんじがらめの中で働いている。だから、部下の動きが気になる。細かいことに口出しをしたくなる。じっと座っていて「問題が生じたら私が責任を取るから、好きにやってこい」とは言いにくいのです。でも、もう少し、任せてもいいのにね。「何とかなるさ」の精神が部下の主体性を高めていきます。確かに、すべてに口を出す上司はその人が有能なほど短期的には業績が高まるのも事実。ところが、下は育たない。足腰は強くなっても、頭を動かす知力が伸びていかないのです。辞めて行く人も増えるでしょう。ということは、長期的には組織をダメにしているわけです。上司も分かっているのかも知れません。でも、短期的に目標を達成できないとそれだけで上司の評価は下がり時にはその部署自体が消滅する。すべてが短期的になっている時代、仕方がないのでしょうか。長期的視点で戦略を立てて「いいよ、失敗してもいくらか私の評価が下がるだけだから」と腹をくくる上司。部下はそうした人のためには懸命に働くのですがね。


ヤフーニュース個人 2019.7.28

https://news.yahoo.co.jp/byline/sekizawahidehiko/20190728-00128602/

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