夏休みの宿題とファミマのスイーツと医療崩壊

二年前の今日、Facebookに投稿していたものをnoteに転記。

コロナ禍真っ最中に娘と宿題で奮闘したり、コンビニスイーツに熱心になったり、医療崩壊を肌で感じたりしている日記ともなんとも言えない文章を、Facebookが「思い出」としてサジェストしてきた。

あれからたった二年しか経っていないけど、世の中のコロナに対する態度はすっかり様変わりし、いまじゃよくある流行病のひとつ程度の扱い。

我が市の小学校でもとうとう二学期が始まる。退屈で長かった夏休みが終わる。小学生の夏休みと言えば、終わらない量の宿題と、最後まで完成しない自由研究というのが定番なのだけど、小学三年生の我が娘は意外にも優秀で、早々に宿題は終わらせていた。残すはパワポでまとめた自由研究の成果物を印刷するだけという状態にまで仕上げていた。素晴らしい、本当に私の子供なのだろうか。あ、妻の血か。

このパワポは提出の規定上A3サイズで出力したいのだけど、自宅のプリンターはA4サイズまでしか印刷出来ないということで、私がコンビニで出力する手はずになっていた。なっていたのだけど、腰が痛いとか、晩酌で酒を飲んじゃったとか、様々な拠ん所無い事情で延期されていた。

当然の帰結として、夏休み最終日の夜になっても動かない父に対し長女はご立腹と相成った。妻もついでに怒っている。九月中旬まで夏休みが延長されたはずの次女も怒っている。皆怒っている。

今日、今、スグに印刷にいかなければ、私のせいで宿題の提出が遅れてしまう事になってしまう。そうなると私は更に怒られ、娘が学校で怒られ、娘が怒られた事で私がまた怒られてしまう。怒りの連鎖。

まさか、こんな歳になってまで夏休みの宿題に追われるとは思わなかった。完全に自分が悪いのだけどさ。

しかし、そんな時にかぎって腰が痛い、どうしたものか。どうしたもこうしたもないのだけど。もう後が無いということで、腰にお出かけ用の湿布を貼っていたら、スマホに通知がピコーンと来た。見ると、メルカリに出品していたブツが売れたらしい。以前も腰に湿布を貼った日に売れたので、多分、なにかの相関が有る。これからは出品するたびに湿布を貼ろうと思う。

これで印刷と出荷と、用事が二つになった、もう逃げられない。出かける支度をする(湿布を貼った)私をみた家族は、ついでにファミマスイーツを買ってこいという。出荷はセブンだぞといっても聞いてもらえない。ジョブチューンで紹介されていた抹茶のフィナンシェが食べたいそうだ。うん、たしかにあれは美味そうだった。しょうがない(しょうがなくない)、ファミマにも行くか。用事は三つに。

湿布を貼ったとはいえ腰の痛みは相変わらずで、歩くのが猛烈に億劫なので、徒歩三分の場所にあるセブンイレブンではなく、車で十五分の場所にある駐車場の大きなセブンイレブンに車で向かうことにした。

遠い方のセブンは、近所に駐車場の大きなファミマもあるのでちょうど良い。腰痛時の外出は車にかぎる。

路面の振動を拾うたびに腰にチリチリした痛みを感じつつ、走りなれた住宅街をそろそろと走り抜け、近所の片側二車線の幹線道路に入ると、なんと三台の玉突き事故の現場に遭遇してしまった。

追い越し車線側にそれぞれ不自然な方を向いて停車している乗用車が三台、これが沢山の緊急車両に囲まれている。こりゃ大変だ。

日常的に車を運転をしていると、追突の現場ってのは割とよく目にするものだけど、多重事故で車の破損も派手だと、さすがに心がチリチリする。

おそらくだけど、信号待ちをしていた自動車二台にノーブレーキなミニバンが突っ込んだ格好。前の車は後ろが派手に潰れており、真ん中に位置する小型車は、前後が潰れてしまって車種もわからない。この車が一番被害が重そう。これは辛い。後ろの車は前がヘコんだだけの様子。

この事故現場を通りかかったとき、前の信号が赤になり、事故処理をしている真横に停車したのだけど、停車したそばから警官や救急隊員達が私の車の前後を駆け回るので、否応なしに現場の喧噪に巻き込まれてしまった。当事者ではないけどドキドキしてしまう。

一番被害が重そうな真ん中の車の脇では、ドライバーらしき方が車道に寝かされ救護されていた。辛いぞ。現場に到着していた救急車は5台か6台と多く、怪我人の多さを物語る。

しばらくすると私の車を留めていた信号が青に変わったので、どうかご無事でと心で祈り、その場を走り去る。

その後はいつも以上の安全運転。セブンで無事に出荷をすませ、娘の成果物を印刷し、近所のファミマに河岸を変えジョブチューンで見たスイーツを買いあさる。

用事を済ませたら帰るだけ。同じ道を戻って帰るのだけれども、先ほどの現場に近づくと、まだ緊急車両が留まっていた。

最初に通りかかってから三十分程度経っているので、もう事後処理かなと思い脇を通り抜けたのだけど、見ると、5台の救急車がズラッと並んだままになっている。さきほど見かけた通りの場所に、そのままの格好で停車している。帰りは現場の横を通りぬけただけなので状況はわからないけど、搬送先の病院が見つからないで救急車が足止めされているのだとしたら、などと思いゾッとしてしまった。

道路に寝かされた方は、もうさっきの場所には居なかったから、救急車に運ばれたのかな。せめてあの方だけでも無事に搬送されているといいな。どうかご無事で。

ニュースでは医療崩壊だのと騒がれているけど、やっぱり、この時期の事故は怖い。皆さん、どうかコロナ以外にも十分に気をつけて。

平時なら受けられる医療が、今の東京では受けられない可能性があると聞く。学校が始まるのも不安だね。最近は、感染者の数パーセントは10歳以下だというし。ずっと家に居られるのも困るけど、学校で感染なんてことがあるとさらに困る。子供がウィルスをもらってきたら、家族全員に感染するのは避けられない。そんな状況になっても今は自宅療養で放置されちゃう。どうしたらよいのか想像もつかない。

先日、一家全員コロナに罹患し全員自宅療養となったが母親だけ亡くなってしまった、なんてニュースがあった。詳しい事情はわからないけど、このご家族は誰一人として入院する事も出来ず、自宅に放置され、あげく子供の居るところで母親が亡くなっている。

これ、同じ国、同じ東京に住む同年代家族の話だなんて信じられない。もしウイルスを持ち込んだのが子供だったとしたら、この先、どれだけ辛い思いを抱えて生きていく事になるのか。

せめて、感染したら必ず医療を受けられる状況になっていれば安心なのだけど。政治や行政はそもそもそんなに早く動けるようなものでも無いだろうから、それもしばらくは無理そうだ。

何が言いたいかというと、みんな、ウィルスの感染を気にするだけではなく、怪我や事故にも十分気をつけてね。ということで。


「それって有意義だねぇ」と言われるような事につかいます。