SENAMISAWA

『SENA MISAWA』とは “日常空間に「心地の良い」トーンの切子”をコンセプトに…

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『SENA MISAWA』とは “日常空間に「心地の良い」トーンの切子”をコンセプトに、今までにない新しい色や質感の切子を提案する 江戸切子職人 三澤世奈 が制作、プロデュースするブランドです。

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    SENA MISAWAのアート作品や製品について

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    SENA MISAWAの製品コンセプト、仕事への考え方など

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    SENA MISAWAとは 江戸切子とは

最近の記事

セブンルール 江戸切子職人 三澤世奈

いつもお世話になっているたくさんの方々にご協力いただきました。本当にありがとうございます。ディレクターさんがスタジオコメント収録後も追加で撮影しにきてくださったり、とても丁寧に取材していただいて、素晴らしい映像作品を作ってくださいました。江戸切子の魅力、堀口切子の楽しさ、SENA MISAWAで表現している私が思う"心地よさ"を番組を通して、共有していただけたら嬉しいです。 ご協力いただいた皆様、番組内で紹介いただいた商品について、こちらにご案内させていただきます。 ⚫︎

    • GLASS “Daily”

      みんなが毎日使える江戸切子が作りたい。 それはブランド立ち上げ前から頭の片隅にあった想いです。特にお酒を呑まない友人にも使ってもらえるグラスが作りたいと思っていましたが、具体的なイメージを描けずにいました。 そんな時、池尻大橋にあるBAR『LOBBY』を訪れる機会がありました。「ストリートバー」というコンセプトを掲げるその場所では、格式高いバーでしか味わうことのできなかった本格的な一杯を、カジュアルな空間で楽しむことを提案しています。「こだわったお酒」を誰もが楽しむことが

      • CUPS “SHIPPŌ”

        「SHIPPŌ」は「七宝」という伝統文様を分解、再構築を試みて生まれました。「七宝」は同じ大きさの円を重ねたような文様で、切子では菱(ひし)をつなぐことで輪を表現しているのですが、その菱と輪を別々に取り出して、有機的なパターンを作りました。「七宝つなぎ」は、柄が上下左右に限りなく続くことから、縁起が良いとされるように、「SHIPPŌ」もランダムのようで一つのパターンを作っていて、リピートできる柄になっています。今ある伝統的な文様から学び、自分が「心地よい」と思える、新しい文様

        • CUPS “KAGOME”

          KAGOMEは「八角籠目文(はっかくかごめもん)」という代表的な江戸切子の文様が用いられており、八方すべての方角から幸運を引き寄せるという謂れのある形で、幸せを籠む文様です。文様(パターン)というものが、今の『江戸切子』を創り上げた重要な要素だと思うので、その文脈に沿って。でもSENA MISAWAらしいバランス、心地よさで、作りました。 The “KAGOME” design stems from the “Hakkaku Kagomemon” (octagonal re

        セブンルール 江戸切子職人 三澤世奈

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        記事

          CUPS “KIKKA”

          元々堀口硝子(親方のお祖父様が始めた会社)にあった「菊花文(きっかもん)」のデザインを親方がリデザインして作った「菊花文ぐい呑(きっかもんぐいのみ)」に、SENA MISAWAとして新たな変化を加えたものが「KIKKA」です。私も”伝統”の中の一端に加わりたいという憧れの思いと、何よりこの「菊花文」が大好きで、技術的にも奥深いと思っているので、作りました。 「菊花文」は 菊=喜久 から、喜びが久しくあることを願う文様です。 The “KIKKA” pattern origi

          CUPS “KIKKA”

          CUPS “WAPPA”

          WAPPAという名前は、職人の間でぐるっと輪を引くようにカットすることを「わっぱ」というので「WAPPA」です。指のかかりの良いところに、シンプルに「わっぱ」を引いただけのデザインです。特に深い意味合いが込められているでもなく、色んな意味でシンプルで、私が1番欲しかった、SENA MISAWAらしい切子です。 「名入れ」といった意味でガラスにロゴを入れることはありますが、ロゴが「デザイン」として組み込まれている切子に挑戦してみたいと思い、WAPPAにはロゴバージョンを作りま

          CUPS “WAPPA”

          LAMY ラミー

          堀口切子では、親方も弟子も、自分の好みのものや経験を、全員で共有する習慣があります。「これいいな」と思ったものをプレゼントしたり、「これ面白そう」と思った展示を教え合って、実際に足を運んだり。 LAMYの文房具は、そんな習慣の中で、私が師匠と弟子たちにプレゼントしたものです。LAMYはドイツ製の文房具メーカーで、品質の良い万年筆やペンなどで知られています。どれもシンプルでデザイン性が高く、実用性に優れているのですが、これはドイツデザインによく見られる特徴です。私は以前から、

          LAMY ラミー

          Art piece『trace』2019

          トレースには、なぞる、辿るという意味があります。親方や江戸切子の先人たちの軌跡を辿る、という意味を込めて名付けました。 親方が以前、先輩の職人に教えを請うた時に、「すべての基本は矢来にある」という言葉をいただいたと聞き、この作品にも矢来文様のカットを施しました。 「矢来文」は、江戸切子のカットパターンとしてはとてもシンプルなものですが、交点の交わりや深さが正しく、左右が均等になっていなければ、本来の美しさは生まれません。文様に重きのある現代の江戸切子において、それは原点と

          Art piece『trace』2019

          Art piece『Capture 』2018

          初めてのアート作品として制作した Capture(キャプチャー)。 不透明なペールトーンの色ガラスとマットな質感のコントラスト。 自分が職人としてこだわっている「面取り」作業。 今の自分に訴えかけるものを切り取り、 一つ一つ手に取るように集め、 ぎゅっと閉じ込めました。 ガラスの角を落として滑らかにする「面取り」は、主に触り心地をよくし、”機能性”を意識した作業ですが、研削する角度や幅によって、見た目の“美しさ”も大きく左右します。 これは私たちのとても大切にしている

          Art piece『Capture 』2018

          きっかけ

          私が今、堀口切子で江戸切子職人として働いている背景には、ある商品の存在があります。 幼少期からものづくりが好きで、身近な人に作った物をプレゼントすることもありました。大学ではマーケティングを学び、自分は誰のために何を作り、どのようにして売っていきたいのか、と深く考えさせられる機会は日に日に増えていきました。 そんな中、出会ったのが、POLA 「B.A ザ クリーム 江戸切子」でした。 この商品は2009年にPOLAから発売され、三代秀石 堀口徹氏がパッケージの監修・制作を

          きっかけ

          親方との約束

          後継者を育てること。 それが親方との約束です。 技術を残していく上で、職人が必ず一人以上にその技術を伝えていけば、当たり前の話ですが、職人の数は減りません。伝統的な技術を要する工芸品の職人の多くは、長い修行期間を経て一人前とされ、弟子を持つまでには時間を要します。 職人歴6年の私が、後輩に技術を教えていくことには、もちろん難しさもあります。しかし、自分が新人だった頃の記憶が鮮明なうちに教えることで、当時分からなかったことや不安なども身近に感じ、彼らの成長に寄り添うことがで

          親方との約束

          残す 加える 省く

          価値あるものは残そう。 必要な要素は加えよう。 余計なものは、勇気をもって省こう。 堀口切子の切子制作では、残す、加える、省くという三つのキーワードをもとに、必要に応じて変化を遂げていくことを意識しています。それは時代の流れや、道具、機材などの移り変わりに影響を受けますが、同時にものごとの本質を見極めることで、その時々に最適な取捨選択を行うことでもあります。 先人たちの革新的な変化なしでは、今の江戸切子が生まれることはなかったかもしれません。この取捨選択を諦めてしまうこと

          残す 加える 省く

          日常空間に「心地の良い」切子

          切子は、空間を彩るための器=インテリアでもあると思います。お料理屋さんの白木のカウンターには華やかで煌びやかな切子が合うように、自分の日常空間に「心地の良い」トーンの切子を作ってみたいと思いました。 不透明さ。 透き通るキラキラしたガラスだけではなく、不透明な色ガラスを取り入れること。 マットな質感。 ガラス作品だと忘れてしまうような、さらっとした触り心地の質感にすること。 それらは趣味で通う吹きガラス教室での学びや、親方の教えはもちろん、 化粧品のパッケージや真っ白な

          日常空間に「心地の良い」切子

          What is Edo Kiriko

          「江戸切子」とは江戸時代後期に江戸(現在の東京近郊)で始まったカットグラス工法のガラス工芸で、国の伝統的工芸品に認定されています。 江戸切子の条件 1. ガラスである 2. 手作業 3. 主に回転道具を使用する 4. 指定された区域(※江東区を中心とした関東一円)で生産されている  ※区域の指定は、江戸切子協同組合に帰属します。 "Edo Kiriko" is the craft of decorating glass with intricate and often h

          What is Edo Kiriko

          What is Horiguchi Kiriko

          三澤世奈の所属する「堀口切子」は江戸切子の制作、プロデュースを手掛ける職人集団です。 堀口切子は、大正10年(1921)、堀口市雄(初代秀石)が江戸切子(カットグラス)技術習得のため江戸切子技術伝承者・小林菊一郎に弟子入りし、前進となる堀口硝子を創業したことに始まります。その孫である堀口徹は、二代目秀石(須田富雄、江東区無形文化財)に師事し、その後、平成20年に三代秀石として、技術と精神を継承し堀口切子を設立しました。 Horiguchi Kiriko is home t

          What is Horiguchi Kiriko

          What is SENA MISAWA

          『SENA MISAWA』とは “日常空間に「心地の良い」トーンの切子”をコンセプトに、今までにない新しい色や質感の切子を提案する 江戸切子職人 三澤世奈 が制作、プロデュースするガラスブランドです。 “SENA MISAWA” is a new line of glassware from Edo Kiriko artisan Senna Misawa of HORIGUCHI KIRIKO INC.

          What is SENA MISAWA