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若年女性の生きづらさから考えるSDGsジェンダー平等「ここに居ていい」と思えること【イベントレポ②】

仙台市とせんだい男女共同参画財団では、若年女性が抱える困難の実情を知り、必要な支援やこれからの取り組みについて考えるイベントを開催しました。本記事では、支援団体 活動紹介ブースなどの様子をレポートします。

報告・トークセッションのイベントレポートはこちらから


支援団体 活動紹介ブース

会場には仙台市や宮城県で若年女性の支援に携わる団体の「活動紹介ブース」を設置。各団体が支援情報の提供や活動のPRを行いました。

支援団体の方と直接話をしながら情報交換する参加者の皆さん
公的機関の相談窓口情報
仙台市・宮城県のほか、全国の若年女性支援に携わる団体や機関の資料を設置
エル・ソーラ仙台の蔵書からテーマに関連した図書をピックアップし、貸出も行いました
郡和子仙台市長もブースを訪れ、支援団体の話に耳を傾けました

アフタートーク

前半は、フランスの女性支援策に詳しいせんだい男女共同参画財団の水野紀子理事長から話題提供があり、後半は参加者同士でトークセッションの感想などを語り合いました。

水野理事長より

  • 日本は急速な近代化によって近隣住民同士の支え合いが希薄化し、周囲に頼れる人もおらず家族の孤立が進んでしまった

  • 「助けて」と言える人に対する支援はそれなりに充実してきたが、それが言えない人を見落としている

  • フランスでは「夜回り先生」のような巡回型のソーシャルワーカーが街中を歩いて回り、カフェで若者の相談に乗り、支援につなげる役割を担っている

  • 「夜回り先生」は専門的な資格を持つプロで、国の予算で育成されている。日本でも行政がしっかり予算を投入して、子どもたちや若者を支えるスペシャリストを育てる仕組みが必要ではないか

水野理事長からの話題提供の様子

参加者同士の語り合い

  • 若年女性の都市部への流出が問題になっている。地方は都市部以上に性別役割分業意識が根強いところも『ここに居ていい』と思えない要因の一つだと思う

  • 自分の中にあるジェンダーバイアスをどうやって取り除いていけるだろうかといつも思っている

  • 近所にひきこもりの成人女性がいる。相談支援の情報などを届けるには、どうしたらいいだろうか?

  • 自分の周りにも困難を抱えた方がいるはずだから、気づくためには日頃からアンテナを立てておくことが大事だと思う

  • 普通の人、健全な家庭に見えても問題を抱えていることがある」ことを知っている目が地域にある意義は大きい

  • いざという時に隣近所で声掛けができるような関係が築けるといい

後半は少人数のグループに分かれて語り合いました

リレースピーチ

アフタートークに続き、若年女性の困難や支援に対する思いをつなぐリレースピーチを行いました。トークセッション・アフタートークの参加者や支援団体の方、支援団体とつながった当事者など、さまざまな方が思いを語り、温かく受け止め合う時間になりました。

スピーチより

  • 自分が困難な状況にあると認識できたのは、支援機関につながることができたから。友だちにも悩んでいるがどこに相談したらよいか分からないという人がいるから、もっといろいろな支援につながれるきっかけがあるといい

  • SOSを出せるのはすごいこと。自分は悩みを誰にも言えない時間が長かった。踏み出して誰かとつながることができれば、選択肢が広がってもっと生きやすくなると思う

  • 誰もが生きやすい社会をつくるためには、専門家の力ももちろん必要だけど、同じ社会で暮らす私たちにもできることがあるはず

  • 今日学んだことを周りの人とも共有して、自分にできることから行動していきたい

  • 教育って本当に大事。ジェンダーについて、大人はもちろん、子どもたちにちゃんと学ぶ機会を作っていかなければいけない

  • 地域の人々が困難な人を見つけて支援につなぐためには、知識を持つことも大事

  • 身近に困っている人がいたら、皆さんが知っている情報を伝えてぜひ支援機関につないでほしい

リレースピーチの様子

イベントを通じて、たくさんの方と問題意識を共有できました。誰もが「ここに居ていい」と思える社会をつくっていくために、何ができるか。ともに考え、行動していきましょう。

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