見出し画像

何もしてあげられない自分が無力で、なんとも歯がゆい気持ちでいっぱいです

新年開けて、歌のレッスンも徐々に通常モードに戻ってきました。

今日久しぶりに会った生徒さん。年末からメンタルの調子が優れず、先日病院で"うつ病"と診断されたとのこと。

スタジオに入って来たときから暗くて表情がいつもと違ったので「あれっ?」とは思っていたんですが、まさかの展開に何と言葉をかけてあげればいいのやら…でした。

とてもマジメで常に悩み多き子ではあるんですが、今回は今後の人生を左右する決断にかかわる話なので、なかなかその場で気の利いたアドバイスもできなくて…。頭の中でグルグルと考えながら、いろいろ気遣いながらのレッスンになったので心が疲れました。

夢は簡単には叶わないから夢ではあるんですが、その夢に到達できないかもしれないと自分で思い込んでしまったときにどうすればいいのか?

とても難しい問題ですよね。新たな夢を見つけて今度はそちらに向かって突き進むという人もいるでしょう。でも、ここまで頑張ってきた自分は結局何者にもなれずに、何も成し遂げていない…。その子の場合は後者の考え方に陥ってしまい”うつ病”を発症してしまったというわけです。

すべてをマイナスに捉えてしまうのが”うつ病”なので、今は気持ちが上向きになるような言葉をかけてもプラスに働かないかもしれません。

それこそ、自分は存在している意味がないんじゃないか?死んでしまった方がマシ!という考えもチラホラ頭をよぎったりもしたらしいのですが、薬でそういう考えはとりあえず抑えられているようなので…。

音楽を聴く気持ちにもならない今らしいです。何も考えずひたすら眠っているのが今は一番いい状態らしいです。今日もレッスンを休むか迷っていたみたいなのに、それでも気持ちを奮い立たせて来てくれたのが救いでした。

歌と心は直結しているので、心が弱っているといつもと同じような声が出ません。大きな声を出そうとすればするほど、それ自体辛くなってしまいます。なのに、一生懸命歌うことに集中して頑張ってくれているその姿を見たら涙が出そうになりました。

いつも笑顔で楽しそうにしている子が、無表情でニコリともしない…。心の病はどれくらいの期間で治るのか人それぞれだと思います。

私の周りでも、ずっと長い間治り切らない人もいます。何かしらの出来事をきっかけに、一気に回復に向かう人もいました。こればっかりは本人の気持ちの問題なのでどうしようもありません…。

今はただ見守ることしかできなくて、何もしてあげられない自分が無力で歯がゆい気持ちでいっぱいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?