見出し画像

竹千代が帝王学を学んだ法蔵寺など

画像1


「愛知県岡崎市。松平家の嫡男・竹千代は、岡崎城内の坂谷邸(さかたにてい)で生まれました。母親の於大(おだい)の方は、竹千代を産むとまもなく離縁され、幼い竹千代は、母親と離れ離れで暮らすことになりました。」

NHKのアナウンサーは「おだい」を「お」にアクセントを置いて読みましたが、本来の名は「大」ですので、「だ」にアクセントがあると思います。地元では、
・安城(あんじょう) 「ん」にアクセント
・三河(みかわ)   「か」にアクセント
・松平(まつだいら) 「ま」にアクセント
であり、標準語のアクセントを使うNHKのアナウンサーとは読み方が異なります。標準語のアクセントは、「東京式アクセント」(1拍目と2拍目の間にピッチの上昇がある高低アクセント)で、岡崎を含む西三河は「中輪東京式アクセント」、東三河~西遠は「外輪東京式アクセント」になります。

※静岡大学の山口幸洋氏は、『日本語東京アクセントの成立』(2003年)において、
・中央の「京阪式アクセント」と地方の「無アクセント」の接触によって、「東京式アクセント」が生まれた。
・関東西部から中部地方東部にかけて「中輪東京式アクセント」なのは、徳川武士団の西三河から江戸への移住によるもの
としています。

画像2


「旧東海道の宿場町、本宿(もとじゅく)。ここに松平家の菩提寺(ぼだいじ)、法蔵寺があります。竹千代は、この寺で、松平家の後継者としての教育を受けたと伝えられています。」

※「麒麟がくる紀行」
https://www.nhk.or.jp/kirin/journey/10.html

画像3


 徳川家康は、岡崎城で生まれました。
 産土社は岡崎六所神社、氏神社は新田白山神社になります。
 帝王学は、本宿の檀林・二村山法蔵寺の住職・教翁に学んだそうです。

※本宿:古代の山綱駅所在地という。
※二村山:法蔵寺の背後の山。西三河と東三河の境界の山。
※法蔵寺:行基開山。松平初代親氏が伽藍を整備。
※教翁:松平康忠(長沢松平家)の叔父

 二村山法蔵寺には、番組で紹介された「竹千代の落書きがある文机」「自筆文字と手形」の他、「硯水井戸」「御草紙掛松」(上の写真)等があります。

画像4


 法蔵寺には、松平広忠(徳川家康の父)、亀姫(徳川家康の長女)、松平忠政(徳川家康の異母兄)の墓や、新撰組隊長・近藤勇の首を埋めた首塚があります。

 上の写真で1番大きな五輪塔が松平広忠の墓で、背景の建物は、二村山東照宮です。

画像5


 上の絵図には、法蔵寺の横に「柴田能登守陣屋」(代官は柴田勝家の子孫)が描かれています。現在は冨田病院(NHK大河ドラマのOPなどで有名なシンセサイザー奏者・冨田勲氏のご実家)になっています。

あなたのサポートがあれば、未来は頑張れる!