転職を迷っている方/転職が不安な方へ

 こんばんは。僕は新卒3ヶ月目で転職を決意し、4ヶ月目で転職を果たした者です。社員30人前後の地方工務店から、国営企業を前身に持つ東証プライム企業に転職しました。普段はエッセイのようなよく分からない作品を作りつつも、メモ替わりにこのノートを利用してきました。この度、転職に関する投稿に少しいいねをいただき、もしかしたら僕の体験を共有することで参考にしてもらえる人がいるのかもしれないと考え、僕の考えや経験をまとめることにしました。僕の備忘録も兼ねていますので、参考程度に見ていってほしいです!

※少し長いので、割愛したい方は見出しを参考にかいつまんで読んでください。
〈目次〉
【僕がなぜ新卒4ヶ月で転職に至ったのか】
【転職を迷っている方へ伝えたいこと】
【転職が不安な方へ伝えたいこと】
【おわりに】


【僕がなぜ新卒4ヶ月で転職に至ったのか】

 まず僕の経歴から説明します。僕は四国で生まれ育ちました。自称進学校を卒業し、四国内の地方国立大学の文系学部へと入学しました。部活動に力を入れ、仲間に恵まれたこともあり楽しく充実した大学生活を送りました。就職活動にも力を入れ、就職したい企業に入るために自分に足りないものを大学一年時に洗い出し、例えばコミュニケーション能力を伸ばすためにバーでアルバイトをしたり、マネジメント経験を積むために飲食店で責任者を買って出たりしました。4年間で非認知能力を大きく伸ばして準備した僕は、就職に伴う各種選考で特に何も対策することなく、受けた企業ほぼ全てからご縁を頂いていました。大手志向であった僕でしたが、選択肢の中から唯一の中小企業であるとある地方工務店を選び入社に至りました。中小企業では、仕事の裁量権が大きいことや、様々な仕事を通して自分で出来ることが増やせること、仕事のやりがいが得られやすいという点が魅力的でした。その誘惑により、僕は地方工務店に入社する前から半年間、アルバイトという形で県外のその会社にお手伝いに通います。そして遂に迎えた入社式。2週間の研修を終え実務に入り、2ヶ月目で転職を決意、3ヶ月目を迎える頃には転職先が決まり、新社会人生活4ヶ月目からは別の企業で勤めることとなりました。その理由なのですが、以下にまとめます。

・募集要項との給与の相違
募集要項から、数万円給与が低く設定されていました。募集要項には付くと示されていた手当は、給与明細欄で空白でした。僕は必要なお金をきちんと計算した上で就職先を選んだので、支出の縮小を余儀なくされると同時に、10月から始まる奨学金の返済が困難になりました。ひとり暮らし、車を所持し、仕事で使いながらもガソリン代も実費で、生活は困窮しました。

・業績
一つ目の理由の原因かと思われますが、入社後に見た財務表の内容が悪すぎました。数億円の債務超過、破綻寸前との格付け、自己資本比率はマイナス数十%です。会計学のゼミに所属していた僕は、目を何回も疑いましたが、それが現実でした。中小企業は、財務諸表の公開をしている企業がほぼ無いに等しいため、入社してみないと財務状況は掴みづらく、その点に関して僕の見通しはとても甘かったです。

・キャリアプラン
2つ目の理由により、当時の会社で出世を意気込んでいた僕でしたが、事業の縮小等に伴ってポストの想定されていた空きが狭まること、家族経営による出世の限界等を知り、描いていたキャリアプランは崩壊しました。

この3つが主な退職理由です。さて、ここからやっと、なぜ現職に転職したかのお話に入ることができます。前職では、3ヶ月の実務を通して、やりがい等の求めていたものは確かにすべて揃っている環境でした。しかし、その多くはどのような企業でも自分で用意できるものだと気付きました。そこで僕が求めたのは、「条件の良い企業」です。余裕のある仕事の中で、自分なりに創意工夫をしやりがいを見つけていくことにしました。条件の良い企業というのは、つまるところ大手企業や上場企業等の人気企業です。離職率が低いのに加え、新卒採用で充足するためまず求人が少ないです。しかし、たまたま現職の募集があり、そこに転職エージェントを通して応募し、ご縁を頂いて現在に至ります。転職エージェントの方にも恵まれましたし、選考中様々なドラマチックなめぐり合わせがありましたがここでは割愛します。

【転職を迷っている方へ伝えたいこと】

 さて、ようやく本題に入ります。私は転職で満足をしています。しかし、同時に辞めた人たちの中に、転職をするんじゃなかった、若しくは転職先を間違えたと言っている人がいるのも確かです。転職を迷う気持ちもわかりますし、ズルズル転職活動開始を引き伸ばしてしまう人もいるでしょう。僕は転職で満足している身ですが、敢えて、
「転職はよく考えろ」
と声を大にして言いたいです。転職を怖がれと言う意味ではありません。では、一緒に転職をよく考えていきましょう。あなたは、なぜ転職を迷っているのでしょうか。その分析が精密であるほど、今後の選択の満足度は変わってきます。転職を迷っている際、そもそも転職したほうがいいのか、はたまた転職をしたいけれども何かに後ろ髪を引かれているかの2パターンがほとんどだと思います。前者ですが、

“現職に不満がありながらも、耐えて仕事ができているがために転職という大きな変化に対する不安のほうが大きくなっているという状態”

だと思います。忍耐は、そのうち適応して慣れていきます。つまり自分自身が、不満に対して不満に思わないような人間に変化することで適応します。これは必ずしも良いことであるとは限りません。例えば職場で喧嘩が日常茶飯事で、それが大きなストレスになっているが適応してしまったという場合を考えましょう。人と極力関わらないようにふさぎ込んで仕事をするような人間になってしまった。果たしてこれで良いのでしょうか。大切なのは、今の不満に対して適応することで、自分の人間性がどう変わるのかを考えることです。それで許容できる変化だと判断すれば、現職に残る選択肢が良いと思います。皆さんに分かっていただきたいのは、適応により自分自身が変化してしままい、時には自分でも気付かないうちにそれが進んでしまうかもしれないという点です。もう一点付け加えます。仮に不満の原因が自分の力で解決できるならば、転職に力を注ぐよりもそちらに力を注いだほうがいいという点にも留意してください。転職は環境の全てが変わってしまうので、そんなギャンブルをするよりも自分で変える努力をしたほうが確実です。続いて、後者の転職をしたいが何かに後ろ髪を引かれているパターンです。人間には、現状維持バイアスというものが常にかかっています。人間は変化に対して本能的に不安を感じるようにできています。転職は、労働環境すべてがリセットされます。転居を伴う場合、住む家や街もリセットされるでしょう。学生で例えると転校と同じです。大きなストレスがかかることは確実です。しかし、例えば一度転職を避けた場合、現状維持バイアスにくわえて、一度転職を思いとどまったという過去の自分を否定したくないという心理的なバイアスも相乗してしまいます。その結果、自分にストレスがかかり続けてしまうという状態に陥ってしまいます。つまり、一度転職を思い立ったその時が一番転職に踏み切りやすい時期ですので、思い切りが必要なわけです。転職したいという理由がはっきりあるため、転職を思いとどまることで自分の時間を無駄にし続けます。僕がおすすめするのは転職エージェントの利用です。転職エージェントは様々な転職に関する知識を持っていて、転職すべき理由を論理的かつ客観的に述べてくれるため、転職したいという気持ちを後押ししてくれます。転職エージェントは質がピンキリであるため、提案された求人が納得行かない場合すぐに別のエージェントに切り替えたり、あるいは複数のエージェントを並行して利用する方法がおすすめです。転職エージェントは転職をさせることで求人者側から利益を受け取るという仕組みのため無料で利用できますし、こちらを転職させたいという気持ちにさせるプロですので、安心して気軽に利用できます。

【転職が不安な方へ伝えたいこと】

 転職には不安が付きものです。僕も転職間近な時期は本当に不安でした。しかし、転職に踏み切る場合、それ相応の理由もあるはずです。自分自身と、自分のキャリアを守るためにも、その理由をしっかり抱きしめて転職に向けて準備を進めましょう。転職を思い留まるのは非常にもったいないことです。1度転職を思い留まっても、待っているのはストレスフルな職場です。現職での時間が長くなるほど、次の職場で過ごす時間は短くなっていきます。
 僕は転職活動を始める際、どのような企業に転職できるのか、不安でいっぱいでした。しかし、転職市場は売り手市場であり、たくさんの求人があります。そして思ったよりも合格はもらえます。履歴書上の僕は新卒3ヶ月で、まだ何の実績も残してないまま退職をしようとしている人材でした。しかし、前職の同業界最大手や、現職にお声掛けをいただけました。フワッとした理由で転職活動を始めると、こうはなっていなかったと思います。大切なのは、転職を考えた理由を整理できているかです。そこがしっかりしていて、相手にも伝われば必ず合格はいただけます。不安に感じる気持ちは、成功したときの自分を思い浮かべて断ち切りましょう。転職した人の7割以上は転職に満足しているというデータもあります。勢いで転職せずに、しっかりと自分自身を客観視できていれば、転職で失敗することはないでしょう。

【おわりに】

 長々と駄文を連ねましたが、転職活動に関して悩む誰かの参考になれば幸いです。私は新卒の22歳ですので、今後の人生を通してきっと今日書いたような考えに相違してくることもあるでしょう。けれども、もし仮に同世代で転職を考えている人がいれば、ぜひ参考にしていただきたいです。しっかりと言語化された理由付けのもとに行う転職活動の先に待っているのは成功です。皆さんのあと一歩の後押しができると嬉しいです。

この記事が参加している募集

就活体験記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?