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「歌舞伎町は遅れた街です」 歌舞伎町本の著者・國友公司さんに”歌舞伎町観”を聞く

 歌舞伎町に関する注目の書籍が、2月28日に発売されます。

「ルポ歌舞伎町」(彩図社)

 ライターの國友公司さんが、歌舞伎町の、俗に「ヤクザマンション」と呼ばれるマンションに住み、巨大歓楽街の深い部分に足を向け、時間をかけて取材した内容を一冊にまとめた単行本です。

 いやーもう、タイトルからしてワクワクします。てか國友さん、このようなハードな仕事をこなし、さぞや巨大繁華街への理解を深めているはず。その”歌舞伎町観”、聞かせてもらいたいじゃないの。

 ってことで國友さんに連絡し、2月19日、新大久保の喫茶店で会いました。本の内容については発売を楽しみにするとして、会話を”歌舞伎町観”のほうへと向けます。ふわっとした質問をしてみました。

「歌舞伎町、どういう街でしょうか?」

「そうですねぇ…」

 一拍間が空き、返ってきたのは、こんな答えです。

「歌舞伎町だけでそれなりに刺激を味わえるからか、外の世界を見ようとしない、視野の狭い住人が多いと思います。だからある意味、とっても遅れた街です。ただ、その刺激に関し、歌舞伎町って、そもそもは無法地帯とまでは言わないけど、今よりもっと何でもアリで、その何でもアリこそが歌舞伎町だったと思うんですが、最近、その側面が薄まってきており、何かと窮屈になってきている印象を受けます。けどあれですね、今年、2023年は歌舞伎町に大きな変化が起こるでしょうから、場合によっちゃあ、そこからカオス化へと向かうかもしれませんね」

 ほー。さすがは本を書くだけあるというか、何だかとっても思慮深いですな。

 「①視野の狭い住人が多い」「②窮屈になって来ている」「③2023年の大きな変化」、具体的に言うと、どういうことなんだろう? かみ砕いて聞かせてくださいませ。

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