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【ちょいひさ美術館訪問】江戸にゃんこ浮世絵ねこづくし

太田記念美術館さんへは今回で5、6回目くらいの訪問になります。
前回はいつどんな企画展を見に行ったんだっけ?と思い調べたら21年11月の暁斎展でした。ちょっとだけ久々な一年以上ぶりの訪問です。

今回訪れた企画展のタイトルは
江戸にゃんこ浮世絵ねこづくし
タイトル通りどこを観てもにゃんこにゃんこなエンタメ感のある企画展です。
どの辺が「エンタメ感のある」なのかと言いますと

太田記念美術館さんのチラシのセンスには毎回魅了されてしまいます。

今企画展のチラシです。
はい。普通の猫ちゃんじゃありませんよね。

人間を猫に置き換えて描かれた愉快な浮世絵が中心に展示されているのです。

人を動物に置き換えた浮世絵の存在は勿論知っており、過去の太田記念美術館さんの展示でも数点見た記憶がありますが今回の主役は今をときめく猫猫猫😸😼😹🙀

今も昔もこれからも猫にときめかずにはいられない長月です。ご訪問ありがとうございます。

流れをぶった切る燃料投下

太田記念美術館さんは古典的な佇まいと浮世絵を専門に展示されている純日本的な美術館ですが、若いエネルギーの発生地原宿の中に立地しているのが面白いです。
正面真向かいはラフォーレの裏口エントランスですものね。
若いエネルギー渦巻く街ならではの若者フードを糧にしようではないか。
ということでグッドタウンドーナツさんのアメリケーンなメープルベーコンドーナツとチェリーパイ。

嬉しい美味しい大好き

背徳感、悦楽感、満腹感、血糖値が同時にマックスに。
御馳走様でした。このハイカロで1日歩けます。

いや歩かねば。
ハイカロと歩数稼ぎはセットです。

・・・さあさ美術館だ猫様だ。

撮影不可でしたので感想文になります。
まず一番に思い付く感想は単純に「面白かった」です。
小学校低学年生以下の何ともつまらない感想ですね。
しかしかかし
どうだったかと問われればどう考えても「面白い」という感想が真っ先に出て来ます。
日本人て昔から面白いものが大好きだったんだなと思いました。

以下、浮世絵が好きな方は不快に思われるかも知れませんので悪しからず。

長月は実は浮世絵に特別関心があるわけではないのです。
浮世絵は基本作風が型にはまっていると思っています。
詳しくて大好きな方には全くこれだから素人は、と嘲笑されるかもしれませんが、そうです。少なくとも素人長月からみたら誰がどれを描いたか、どれも似すぎていてほぼ判別出来ません。
顔、体、服のシワ、植物に至るまでどれも似たような描き方で、ペターっと平らな着彩。
ううむ。何でこんなに似ているのか?個性を出したら批判対象だったのか?

一番ツッコミたいのは顔ですよ。
こんな顔してねーだろです。
長い顔と鼻筋にどこを見てんだか分からないツリ目と何を考えてんだか分からないアルカイックスマイル。全員謎の受け口。
どこが「美人図」じゃ。

似ていることについて少し調べてみると、考察を含めいくつか理由があるようですね。(詳しくはここでは省きます。)
長月の勝手な考察を述べるなら、単純に浮世絵以前の日本絵画が同じような作風ですからその延長線なのではないかなあと思います。
先人の作風を立てて大きく変化させない描き方に定着した等、目上を尊重する日本人気質に由来しているだけの単純な理由なんてことはありませんかね。
今もそうですが、昔も絵を生業とするのは困難で、他人にはない個性が必要な世界です。
売れるためには見た人を楽しませたり感動させたり、支持されるなにかが必須な世界で
型がある没個性の中で見たものを普通に描くだけでは何人の人間が描こうが量産型の様なもの。
一目でインパクト大な面白さをもとめた結果
今回の展示作品のような楽しくてユーモラスな作品がたくさん生まれたのではないでしょうか。

まず猫好きおじさん国芳の猫文字から入り、すでに楽しい。「かつを」「たこ」等、ひらがなを猫や道具の配置で表現した有名な作品。知育絵本の様な楽しさと安心感で童心に帰れます。
お着物を着たにゃんこの方が人間よりにこやかに笑っていて幸せそう。
(見習えアルカイックスマイル共)と密かに思う。
良かったのは国芳の猫の百面相シリーズです。
当時の人気歌舞伎役者をわざわざ猫化させて似顔絵に描くなんて本当に面白いと思います。
二代目市川九蔵のあわしま庄太夫の猫うちわがかわいい‼️
この猫たちも役者の似顔絵になっているようですが、普通に描かれた猫の顔より猫本来の顔に似てるのが面白い。理由はぎょろっとした目の大きさでしょうね。(国芳の猫は本来の猫より目が小さく描かれている)
このうちわすごく良い。素直に好きです。
猫が着ている豪華な着物の柄が魚だったり、人間に置き換えていても動きや仕草が猫だったり。着物から伸びる模様付きの脚とワラジを履くクリームパンがかわいくて愛しくてウズウズします😻

ネズミ軍vs猫軍の戦いを描いた猫ねつみどうけかつせんは上下に別れた場面が漫画仕立てになっていて、初見でも何が起きているかわかりました。当時は本当に現代の漫画的な娯楽作品だったことでしょう。漫画大好き日本人は今日もご先祖様方の遺伝子を脈々と受け継いでおります。

左から学校、物売り、温泉の様子

これは購入したポスター三枚セットですが、展示でも観られました。かわいいですね。

写真のように一瞬を切り取った中にたくさんのモーションがつまってます。
子供をおんぶするお母さん。口を大きく開けた笑顔がかわいい。
楽しそうにおもちゃをみる子供(子猫)達。

ヨーロッパにおいて浮世絵に人気が出て広まった理由の1つに、このポスターの様な庶民の暮らしを描いた目新しさがあったからだとどこかで目にしたことがあります。
西洋絵画は素晴らしくリアルで美しい作品ばかりですが、絵画のモデルは裕福層ばかりで庶民を描いた作品は少なかったようです。

そういえば、長月が観に行った日のお客さんの四割くらいが外国の方達でした。いつ行っても外国の方は見掛けるのですが、こんなに多かったことは今まで有りませんでした。(水際対策解禁もあるかもしれませんが)

浮世絵の魅力は一目で判る面白さなんだと思います。一枚の中にたくさんの人、瞬間、ストーリーを見つけられる楽しさ。
少な目ですが普通の猫ちゃんの絵もありますよ。今と同じ、江戸の人も猫と平和に暮らしていたようです。

人を猫(動物)に置き換えて当時の何気ない生活模様を描く今回のにゃんこづくしは、国籍も時代も超えたくさんの人を魅了する芸術というよりもエンタメにカテゴライズされる浮世絵だと思いました。
思い出しながらレポートを書き終えて改めて浮かぶ感想はやっぱり「面白かった」だなあと思いました。

江戸にゃんこ浮世絵猫づくし

太田記念美術館で5月28日(日)まで。
長月

オマケ

話題のあのお店へ

今回もパンが重かった。

表参道エリアは素敵パン屋さんが多過ぎていつもどこに寄ろうか悩みます。

アマム・ダコタン!

看板が可愛い。

このオブジェ最高に好みです。

平日14:00くらいに列に並び始め、30分待ち入店~お会計を済ませるまで15分くらい。

鴨のコンフィとキャロットラペサンド
ダコタンナゲットサンド
クロックマダム
りんごのクイニーアマン
ダコタンエッグタルト
塩キャラメルカマンベール
イチジクのファーブルトン(チョコレート)
バナナとピスタチオのボストック

どれも見目麗しく美味しかったです✨
並ぶけどまた行きたいな~





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