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No.36 いよいよ動き出した小人。身軽だね

長女が幼稚園に通い始め、私は息子と二人で過ごす時間が増えた。
息子はよく泣いたが、またよく笑う赤ちゃんで、あやしたり、話しかけたり、かまい甲斐があった。
そしていつもなんとか〝動こう〟としていた。
7ヶ月の時にハイハイを始めたと思ったら、その4日後に子供用の低い椅子でつかまり立ちをして、なんとそのまま椅子の座面に上がろうとした。
出来なかったけど。その視点に驚いた。今上る? 上りたい?
夫が私に「グッドラック」と言った。

動けるようになった小人は嬉々としていた。
ハイハイではあっという間に自分の動きを自由に操るようになった。
つかまり立ちは、伝い歩きに進化し、ハイハイの合間に立つ時間を確実に伸ばしている。
9ヶ月目には一歩、二歩、三歩と歩き、10ヶ月の時は一人歩きを始めた。
見ていてとても〝身軽〟な男だった。
歩き始めたらその先は上るしかない。
椅子やソファーや、高いところに這い上がろうとする。無理だけど。
でも、やっているうちに出来るようになるのだ、これが。
怖いったらない。目の離せない男だった。
一体何の訓練かと思う。

この「動くこと」に対する執念とでも言うのか、凄いなと思ったが、後になってあれは「好奇心」に突き動かされていた部分も大きかったのではないかと思うようになった。
3つ上の姉のすることが楽しそうに映ったのかもしれない。
いつもケラケラ笑いながら姉のことを目で追っていた。
あれに触ってみたい。これに触ってみたい。あそこまで行ってみたい。
やってみたいと思ったら絶対にやりたい。多分そう。今もそう。

ベビーカーに乗っていても、私がちょっと立ち止まっている時間があると、座っているはずのそこに立っている。もはや曲芸だ。
子供が苦しくてはと、少し余裕を持たせてあった安全ベルトが、きっちりキツくしめられるようになったのは言うまでもない。

今日も幸せな一日でありますように。

Love & Peace,


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