見出し画像

ちょっとしたプラス思考が人生を急展開させる

転職がやめられない、病みつきになる理由を考えている。おそらく、退職すると決めた瞬間から退職するまでの、帰属意識を完全に放棄できる瞬間、自分が何にも束縛されていないと感じられる瞬間がやめられないのだと思う。組織を脱出する、組織から脱退する、そこから去る前の快感は並じゃない。自分がどこにも所属しないという意識はこの時しかないし、そういう瞬間に自由を感じるのが私なのだろう。本当にどこにも所属する術がないのであれば、この感覚は持てないだろう。私が所属していい場所を提供してくれている人に感謝する毎日。

コーヒーを零して困っている人がいた。イライラしながら片付けているのかと思い、ちょっとでも手伝おうと近づく。結果的に、備品の汚れをきれいにするのを手伝った。予想と違ったのは、当事者がニコニコしていたことだ。コーヒーを零しちゃったから、デスク周りの片付けができてすっきりした。よかったと喜んでいる。そうですねとこちらも笑顔で返す。「プラス思考で楽しまなきゃね!」その人物は満足そうに言った。人生に必要なものが詰まっている3分間のお掃除タイム。こぼれたコーヒーが教えてくれた自分との対峙の仕方。

暇な職場の追い出し部屋でSEとして暇を持て余している。営業の人が用もないのに立ち寄る。今は予算がないし、周りは理解がないから、この部門に金は出してくれない。申し訳ないですねと、売店で買った炭酸水を差し出し、談笑する。ここに来ると○○さんはいつも笑っているから、つい寄ってしまうんですよ。営業できているんじゃなくて、休憩がてら来ているんです。他の会社みたいに、嫌な顔をされませんからね。○○さんは暇な職場だと謙遜しますけど、気持ちに余裕があることって、何より大事だと思いますよ。だから、また寄らせてください。営業の人は会社に戻っていった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?