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妻に働かずにいてもらう理由

自分たちをDINKsと名乗っている私達、当初はそのとおりでしたが、今は私だけが仕事に出ています。

1.妻の日常

では妻は何をしているのかといいますと、毎日散策に出たり、私の買い物や趣味活動を代わりにやったりしてくれています。英会話やプログラミングなど、将来のための勉強もしており、若い時にやりたい勉強があったにも関わらず大学に通えなかったので、今、通信制の大学(心理学・法学系)に通っています。

妻は責任感が強いので、自分だけ働かずにいることについて当初はとても気にしていましたが、私の意向で今の生活様式を選択しました。

2.働かないでいてもらう理由

妻は独身時代に厳しい環境や人間関係に身を置いていたので、単純にしばらく心身を休ませてほしいという気持ちが1点目、妻は幼少期から常にやるべきことに追われて生きてきた人なので、これからはやりたいことをやってほしいという気持ちが2点目、私自身が自由な人の近くで生きていたいと思う気持ちが3点目、この3つの考えから、妻に人生の夏休みをとってもらうことにしています。3点目に関して補足します。

私は典型的な社会不適合者で、団体行動や集団生活の面白さや意味がわからず、子供の頃から世間や社会で浮いていました。物理的に浮かないように順応していましたが、学校や会社に身を置いて楽しいと感じたことが一度もありません。

できるだけ自由や解放された時間を多くするために、仕事、勉強、対人関係を無難にこなしていました。本当はフリーランスになりたかったのですが、実力がないので今は会社労働(賃労働)をしています。

私は常に自由を夢見ていました。朝起きて、望まない場所に行かなくてもいい人生を夢見ていました。それを叶えるために、試行錯誤を続けてきました。自分を誤魔化して社会に溶け込もうとした時期もありましたが、結局そこは安らげる居場所ではありませんでした。

料理や掃除など、家事がとても好きなので、本当は家庭に入りたくて、そのために藻掻いた時期もありましたが、なかなか上手く行きませんでした。

今回、縁があり、夫婦生活を始めることになり、子供も持たず、物欲もなく、ミニマリストな二人だったので、私の給料で無理なく二人暮らしができることとなりました。

3.私自身の毎日

私は相変わらず労奴(労働奴隷の略)ですが、妻は会社や組織生活から解放されることとなりました。妻が退職した翌朝、私一人が朝家を出るとき、私の夢を妻が代わりに叶えてくれたように感じました。

私は受動的かつ強いられた生活から脱出することを諦めていません。自由を手にした妻を身近に感じながら生活することで、自分の夢を忘れずにいることができますし、こうなりたいという具体的な目標が最も近くにいるというのは、想像以上にプラスに働くことがわかりました。

好奇心のままに、新しいことにどんどん挑戦し、毎日遊んだり学んだりしたことを私に楽しそうに語る妻と一緒に夕飯を食べてお酒を飲んで一日が終わっていく。それが最近の日常です。

この生活について色々と物を言いたくなる人も少なくないでしょうし、案の定、子供がいないのに共働きじゃないのはなぜかというツッコミが知人からも向けられています。そういう意見や批判の受け止め方も色々と工夫しています。

「自分だけ自由に生活するのはよくないしズルいから、何でもいいから働こう」決してそう思ってほしくないので、妻に責任感を与えないように工夫しています。不要な我慢をして余裕のない表情をされるよりも、毎日気持ちに余裕を持って自由奔放に過ごし、笑顔でいてくれる方が、私にとっては何倍もありがたいことですから。

自由な人を見ていると、自分も自由な気持ちになるし、不自由な人を見ていると、自分も不自由な根性になっていく。それを痛感しますし、これからもこの方針は変えないつもりです。妻にとって好奇心を駆り立てるような面白い仕事があったら、また働いてもらおうかなと思っています。


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