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だからだよ

鹿屋は昨日、久し振りに大雨が降りました。
そのためか、今朝の散歩であいさつする方々からは天気の話題が多かったです。

天気の話題なんて、話すことが無い時にするものだ。
そんな見方がありますよね。

でも、最近それは違うと考えるようになりました。
今朝の雨の話題もそう。
人の数だけ、雨の色も形も存在するし、濡れて初めてわかる体温だって違う。

出会った方々にしか見えていない雨の姿を想像しながらの散歩となりました。

今朝公開された箕輪厚介さんと宇野常寛さんの対談が「なぜ中年男性は突然『暮らし』に目覚めるのか?」というテーマでした。

私も散歩にお墓参りに土いじりと、もう世捨て人まっしぐらじゃないかと自嘲気味に思うこともありましたが、同じような生活を選んだ人が結構多くて、そういう時流に乗ったに過ぎないんだと捉えるようになりました。

得たい成果に合わせて行動を変える。
これで何も生まれなかったら、死んだも同然ですね。

さて。
昨日書いた過去作のリメイクが面白いという話。

最初はマスタリングの勉強として普通のステレオで仕上げる計画でしたが、これだと自己満足で終わりそうだったので、バイノーラルでやってみることにしました。

私がバイノーラルを勉強しているのは、地方や離島、病床でも先端的な表現を体験できる手段として期待しているから。
今回のリメイクも、ここに繋げたい。

今の私は、音楽に詳しい方々にさえ「今の君がやっていることはついて行けない」と言われています。

これまで付き合いがある方々ではなく、面識のない第一人者には届いていたりもするので、完全に挫折することは免れていますが、今後計画している新作にはどうしても突き放してしまう一面があるからこそ、橋渡しとなるようなリメイクを目指しています。

とりあえず3曲選びましたが、最初に取り組んでいるのは、FacebookやLINEで「変化が乏しくて退屈」というコメントが集まってしまった曲。
あと、譜割りが複雑だとか。

私は1曲に詰め込む音楽の要素を減らしてしまいがちで、その理由は「もう十分足りてるじゃん。もう既に色んなことが音楽の中で沢山起こってるじゃん」と感じるから。

今はこの傾向がより強くなっているので、無風や微風に近い音楽になるかも知れませんね。
それを実現させるのは極めて困難でしょうが。

作りたいのは音楽ではなく世界である。

30代は思う存分好き勝手にやらせていただきましたが、人にばかり意識が向いていた。
今、ようやく音と向き合えている。

数年前はこれを「人ではなく神に奉納するんだ」と表現していたけど、今は神も要らないかな。
ただそこにあるという事実を寿げばいい。

こういう創作は人である以上は無理だと考えていた時期もありましたが、人間やめなくちゃ達成できないんじゃなくて、人間だから音の下僕に徹することが出来るんじゃないか。

書けば書くほどに頭の悪さが露見しますが、これもまたトレーニング。
願いを言葉にすれば叶うという姿勢には否定的でしたが、シフトチェンジは言わなきゃダメですね。

最後に。
今朝のXで、佐藤航陽さんが「たまに『何やってんだ俺は』と我に返してくれるぐらいすごい人を見つけるが、頭殴られたようなあの感覚は嫌いではない。現在の延長線上ではない未来を見つけられるような気がするからだろうな」と投稿されていた。

私にとって、それは西野亮廣さんでした。

以前も書きましたが、これまでの人生で、あんなに大きく笑う人と出会ったことが無かった。
私も人生を楽しんでいる自覚がありますが、この方には敵わないと感じたことが、オンラインサロンでの勉強を決めた理由の一つ。

また、西野さんに惹かれ始めたちょうどその頃、次のようにも考えていました。

誰かの悪口や批判、ネガティブな話題で連帯しない。
そんなもので絆を深めるくらいなら、孤立を選ぼう。

創作というのは心に関わる仕事だと思うのですが、作りながら「私たちはあいつらとは違うんだ」と否定的な言葉を繰り返す人が居ます。
人の心に届ける創作を志しているならば、自分の信念をそんな言葉で表現しちゃダメじゃないか?

「評論ごっこや集団いじめの末に作られた作品や公演に感動するのをやめる。そういう審美眼や胆力を鍛える」と書いたら「あのことですか?」と茶化す人が居ましたが、そういう世界を捨てるということ。

西野さんは、大人になる過程で普通は折り合いをつけて捨ててしまうモノ、つまり「夢」をいまだに持ち続け、丁寧に磨き、輝かせようとする者のことを『ゴミ人間』と呼び、自らもそのように名乗っていらっしゃいます。

私もゴミ人間だったんだ。
今後はゴミ人間だと認めて生きればいい。
実際に孤立してみると、それはもう大変なんだが、おかげでようやく音と向き合えています。

そうそう。
「既に実績があるのにオンラインサロンに入るなんておかしい」と驚く方も居ましたが、答えは簡単。

「だからだよ」

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