阪 清和が発表したストレートプレイ演劇に関する劇評をまとめました。音楽劇を入れるかどうかはその都度作品ごとの内容を吟味して決定します。さあ、あなたも演劇の深遠な世界へ! ジャニー…
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老優役西川明の奥行きのある演技、数々の仕掛けが融合して、得も言えぬ心の震えを禁じ得ない作品に…★劇評★【舞台=巨匠 ―ジスワフ・スコヴロンスキ作「巨匠」に拠る―(2023)】
俳優にとって、俳優であるということはどういうことなのか。演劇の真の意味とはなんなのか。重く深い問いを突き付けてくる劇団民藝の代表的作品「巨匠」が13年ぶりに再演されている。死と引き換えにでも俳優であることを認めてほしかったある老優の魂の絶唱。死ぬことは生きること、演じることは生きること。新たに老優役に起用された劇団の重鎮、西川明の奥行きのある演技と、この作品を演劇の根源を探る哲学たらしめる数々の仕掛けが融合して、得も言えぬ心の震えを禁じ得ない作品に仕上がっていた。(写真は舞
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演出の上村聡史が生き物のように構築する舞台の上で展開する家族の慟哭。眞島秀和や倉科カナら出演者全員の鬼気迫る演技が際立つ仕上がりに…★劇評★【舞台=My Boy Jack(2023)】
国と国との戦いである戦争がなぜ広範な人々に残酷な記憶を残してしまうのか。それはそれぞれの家族の中に大きな傷跡を残してしまうからである。出征する者、送り出す者、傷つく者、受け止めきれない者…、さまざまな立場で戦争がもたらす家族への影響と立ち向かいながら、それぞれの家族の中に刻み込まれていく記憶を、「ジャングル・ブック」などの作品で知られる英国の小説家・詩人、ラドヤード・キプリング一家と息子ジョン(愛称ジャック)の出征譚に絡めて構築した舞台「My Boy Jack」が上演されて
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300