阪 清和が発表したストレートプレイ演劇に関する劇評をまとめました。音楽劇を入れるかどうかはその都度作品ごとの内容を吟味して決定します。さあ、あなたも演劇の深遠な世界へ! ジャニー…
もっと読む
¥777
- 運営しているクリエイター
#劇評
北村想の哲学的な世界観が草彅剛の包容力のある役者としての魅力とも相まっていっそう深みのある物語空間を創り出している…★劇評★【舞台=シラの恋文(2024)】
北村想の書く戯曲は宇宙だ。さまざまな理(ことわり)で精緻に組み合わされた世界のようでいて、そこにうごめく人々は自由という衣をまとって、ひょうひょうと、しかし確かに生を生きている。どんなにシュールな風景の中でもそれは一つの力となり、ペーソスや郷愁を漂わせて、私たちを少し先の世界へといざなう。そんな北村が輪廻転生の暗喩も忍ばせながら人生の広大な意味合いを解き明かしていく新作舞台のシス・カンパニー公演「シラの恋文」が上演されている。その哲学的な世界観は、主演を張る草彅剛の包容力の
有料
250〜
割引あり
演出の上村聡史が生き物のように構築する舞台の上で展開する家族の慟哭。眞島秀和や倉科カナら出演者全員の鬼気迫る演技が際立つ仕上がりに…★劇評★【舞台=My Boy Jack(2023)】
国と国との戦いである戦争がなぜ広範な人々に残酷な記憶を残してしまうのか。それはそれぞれの家族の中に大きな傷跡を残してしまうからである。出征する者、送り出す者、傷つく者、受け止めきれない者…、さまざまな立場で戦争がもたらす家族への影響と立ち向かいながら、それぞれの家族の中に刻み込まれていく記憶を、「ジャングル・ブック」などの作品で知られる英国の小説家・詩人、ラドヤード・キプリング一家と息子ジョン(愛称ジャック)の出征譚に絡めて構築した舞台「My Boy Jack」が上演されて
有料
300