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【静山社】無名の出版社が勝ち取った版権。その情熱が造り上げた、ハリーポッターの世界。

【静山社】とはハリーポッターの日本語版を出版する出版社

原作の解説を行う前に、出版社である静山社のことについて触れておきたい。
ハリーポッターの最初の本が日本で出版されたのは1999年。
もはや四半世紀も前の事になる。この2年前の1997年。イギリスではある子供向けの本が大流行となっていたが、それがハリーポッターと賢者の石である。 小さい出版社で社員はたったの1人の「静山社」。(すみません。「しずやましゃ」と今の今まで読んでいたのだが、正式には「せいざんしゃ」だそう。。。)
社長を務める、松岡佑子氏だが彼女はそもそも通訳者。それまでは松岡氏の夫が1人で出版社をきりもりしていたが、1997年に亡くなり、その後は松岡氏がその引継ぎを行っていた。当時松岡氏がイギリスの友人宅を訪れた際に、おススメされたのがハリーポッターと賢者の石。松岡氏はこれを一晩で読み上げ、その魔法の世界観と物語の面白さに惹かれたそう。

翌日にはすぐさまイギリスの出版社に日本での翻訳願いを連絡すると、
日本からは既に3社が手を挙げていたが、運よくまだ翻訳権は決まっていない状態だったという。松岡氏にとっては翻訳は初めてのことで、版権に関することは右も左も分からなかったが、とにかく作者であるJ・K・ローリングに手紙を送りまくったそうな・・。
そしてローリング氏は松岡氏を翻訳者として決めたのである。
後のインタビューでは、ユウコが一番情熱的だった。人生において情熱が最も重要なことであると語ったそうだ。

今でも正社員は5人

今ではもう80歳となった松尾氏。それでも現在まで社長を務めている。
今でこそハリーポッターシリーズでおなじみとなった静山社。それでも正社員は5人しかいないそう。
静山社のHP↓を見ると、なんだかほんわかしたハリーポッターの世界が広がっているし、今なお活動を続けていらっしゃる。

量より質といったところか。
松岡氏が大事にしていることの1つであろう。

賢者の石出版当時は、日本ではまったく無名のハリーポッターを、
地方に回り、本屋に直接売り込んだそうだ。
その努力もあって、出版してからは口コミを伝いにみるみる売り上げを伸ばしていった。

それもこれも、私も、松岡氏も、「ハリーポッターが好き」という気持ちだけなのかな。
でなければ私も、こんなとこでこんなことを書いている理由がない。
単純に「好き」という気持ちだけがそうさせるのだ。

松岡氏が「英語」から「日本語」に訳して、広めてくれたように、
私は「本」を「要約」に変え、そして「音声」に変える。

そうして「ハリーポッター」ファンを1人でも多く増やしていきたいと思う。


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