新日本プロレス 2023年上半期とこれから

5月になりました。1年の1/3が終わったということで、残りの3分の2をどう過ごすか・・。

新日本プロレスはどんたくシリーズが終了。
ここからJr.の祭典ベストオブスーパージュニアを挟み、上半期の総決算となる大阪での興行、ドミニオンへと進みます。

その後にはカナダで行われるアメリカの団体AEWとの合同興行フォビドゥンドア2、真夏の最強決定戦G1climax、タッグリーグなどを経て、2024イッテンヨン東京ドームに続いていきますが、ひとまずこれまでに起きた私が衝撃を受けた3つの出来事をまとめておきたいと思います。

1.BULLET CLUBリーダー、ジェイ・ホワイトの退団、AEWへ


何度かここでも書いているので、ですがジェイ・ホワイトが新日本プロレスを退団し、アメリカのプロレス団体AEWに入団しました。
棚橋選手はポッドキャストで「WWEに行くかと思ってた」と話すなど、会社でも大方の予想がWWEだったのかな。しかしWWEはちょうど売却真っ最中で新規の入団を見送りしております。タマトンガ選手も同じ状況とかなんとか。WWEにジェイが入団しBULLET CLUBの先輩であるプリンスデヴィットやAJスタイルズと絡んでいたら、とありえたかもしれない妄想は広がりますが・・

さて、AEWを選んだジェイホワイト、そして空席となったBULLET CLUBのリーダーの座へフィンレーを担ぎ上げ、その中でファンタズモが脱退、コナーズが加入。と、新日本プロレスのここ数年の勢力図を大きく変える出来事だったのは違いないです。

2.メルセデスモネのIWGP女子王座獲得

元WWEのサーシャバンクス、スターウォーズマンダロリアンにも女優として出演する彼女がイッテンヨンでIWGP女子王座を防衛したKAIRI選手の前に現れ、新日本のアメリカ大会で王座を獲得したことは大きな出来事でした。
その後両国サクラジェネシス大会でも新日本で女子の試合が行われましたので、恐らくはドミニオンでもスターダムでベルトを獲得した岩谷選手が試合を行うでしょう。
新日本は現在月に一回ペースでアメリカで興行を行っています。その際に女子の試合を入れることは同じブシロードグループであるスターダムの海外進出の助けという面でもありますが、新たな集客の目玉が増えたということもあります。
昨月は横浜アリーナでの大会をした勢いのあるスターダムとは、昨年のヒストリッククロスオーバーのような合同興行こそ行っていません。しかし新日どんたくシリーズとスターダムの九州遠征の時期を合わせてプロモーションを一緒にするなど、よりグループ企業の強みを活かそうとしているとは感じます。

3.武藤敬司引退試合と他団体交流

イッテンヨン東京ドームを超える入場者数を集めたNOAHの武藤敬司引退大会。ただNOAHというより新日本プロレス、全日本プロレス、DDT東京女子などプロレス界の力を結集したイベントだったとも言えます。
新日本プロレスもこの大会へ向けて様々な仕掛けをしました。その中でもオカダ清宮戦への盛り上がりはここ最近見なかったものでした。
そして3月に行われたJr.オールスター、全日本プロレスへの選手派遣、6月にはオールトゥギャザーもあるなど、新日本プロレスだけでなくプロレス業界全体で、という動きが見えます。

今後の動きは?


こうした現在の流れは、昨年度のブシロードグループの株主説明会決算だったかな?を見るとなるほどといった感じになります。

それによると新日本プロレスは
1、適切な会場を使用していく
2、選手を他団体に派遣する
3、若手を使う
というようなことがあげられていました。

適切な会場を使用するというのは、コロナ禍の中で、結果として広すぎる会場で盛り上がりを感じられない。キャパを埋められずにスタッフ等でむしろ赤字になる。といった現象が起きたのでしょう。
まぁこういう会場は1年前から抑えておくものらしいので、2023年の新日本プロレスは東京ドームを3年間続いた2day開催からイッテンヨンのみに戻す、野球場クラスの会場ではなく5000人規模の会場を使うなどそれらを重視しているように感じます。

選手の派遣は昨年小島選手がNOAHで活躍、今年は永田選手が全日本で三冠を巻くなど第3世代と呼ばれるベテランレスラーが多く出張しています。
絡みがない国内でそこそこ大きい団体はドラゴンゲートくらい?それも鷹木選手が昨年上がってたりしますし。
また国内だけでなくアメリカでもIMPACTとの合同興行を行ったり(8月には2回目も)、AEWの傘下になったROHに選手が出ています。
昨年までは新日本プロレスの力だけでアメリカを開拓しようとして挫折、今はアメリカの団体と協力して、という感じでしょうか。

そして若手の件は分かりやすいですね。木谷オーナーはスターダムを見習え、スターダムを見習え、下手くそでもいいから若手を出せ、小学生でも中学生でも高校生でも取ればいいじゃないかと仰ってます。(さすがに買収前のインディー時代のスターダムと同じにキッズレスラー上げたりは出来ねーだろ)
それに対し、新日本プロレスも出来る限りでやろうとはしていますね。成田選手、海野選手、辻選手を帰国させ、ベルト戦線に積極的に参加させたり。
今年のうちにおなじく遠征中の上村選手も凱旋し、4月に入団した新人7名のうち2人くらいがヤングライオンとして早期デビュー、いまいる大岩藤田中島の3選手も海外に旅立つ流れになるでしょう。アメリカのLA道場はなくなったので、イギリスかメキシコかIMPACTか・・

2020、コロナ禍の前に絶頂期を迎えていた新日本プロレスの成長はいったん止まりました。コロナ禍は終了を迎えましたが、この3年の中で止まった流れをどうするのか?楽しみたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?