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美しき箱庭世界へ【パイロットウイングス64 (N64)】

今なら分かるかもしれない・・・。

当時祖父に買ってもらったニンテンドー64。発売早々買ってもらった64。
ローンチソフトは3つしか無かったが全部買ってくれた。早くやりたくてしょうがない「スーバーマリオ64」そして「パイロットウイングス64」あと「最強羽生将棋」。
子供の僕は目もくれず期待していたマリオ64に齧り付き。他の2本は触ってはいたがほとんどプレイしていなかった。(特に羽生将棋)

「パイロットウイングス64」も低学年の僕には楽しさが伝わりにくく、要求する繊細な操作はボンクラな小学生男子に出来るはずがなく、ルールや遊び方も小学生低学年には難しい漢字と横文字が多いためよくわからず、マルチプレイも用意されていないため、僕はただただ無闇に空を飛んではミサイルを撃ちまくり、ホークのうなり声を真似ながら、無意味に墜落しては笑うだけの作品になっていた。
しかしそれから十数年経った今、不意にリベンジがしたくなった。
あの頃は全然面白さが分からなかったが、今なら分かるんじゃないか
・・・そう思って。

勝手に体が傾く!

本作は4つの美しく広大な島を舞台に滑降して飛行する「ハングライダー」、007の映画でも登場した「ロケットベルト」、ヘリコプターもどきの「ジャイロコプター」と3つの操作の異なる飛行形式で様々なミッション(タスク)にチャレンジして行く。
ハングライダーで指定された写真を撮ったり、ロケットベルトで洞窟を探検したり、ジャイロコプターに備え付けられてるミサイルでおっさんロボットを撃ったり(幼い頃はこんな奴がいるなんて思ってもみなかった)と本当にバラエティに溢れたミッションを楽しむ事が出来る。

又メインのミッションを上手にクリアできれば、人を大砲で飛ばして的に当てる、どうみても処刑にしか見えない「キャノンボール」や急降下して地面に突き刺さる事も出来る「スカイダイビング」ピョンピョン跳ねてゴールを目指す「ジャンブルホッパー」本当にただただ空中散歩を満喫するためだけにある「バードマン」などのエクストラゲームが楽しめる。

ニンテンドー64のスペックがここぞと表現された箱庭のフィールドはどれも広大で美しく、ハングライダーをしている人々やボートが浮かんでいたりなど、細かい所まで良く作り込まれているので、ミッションを忘れただ飛んでいるだけでも十分楽しめる。いや、もしかしたらこれが本来の楽しみなのかもしれない。

ちょっと大人向け?

さて、そんな本作だが十数年ぶりにプレイしてみて感じた事はやっぱりこの作品は難しい!慣れが必要な操作性もあるけど、それ以上に採点形式のミッションを着地まで綺麗に終わらせるのは十数年経った今の僕でも悔しくなるくらいシビアで難しい!(特にハングライダー)
でもそれが悔しくて何度もプレイしてしまう、悔しいのを逆手に上手い事乗せられてしまう難しさなのだ。この難しさのおかげで僕は何人の飛行士(特にホーク)を犠牲にした事か・・・。

だけど苦労した分、上手にポイントに着地出来たときの気持ち良さや、満点を取ったときの達成感や嬉しさは正真正銘の本物だ。
・・・でもやっぱりこのゲームはお子様向きじゃないなぁ・
そんな渋い内容だったせいかブックオフでよく100円で投げ売りされている本作だが任天堂らしいどこか安心出来る面白さはこの作品でも健在である。
現在Switchオンラインでも気軽に遊ぶことができるので、じっくり遊んでみてはいかがだろうか。


映画鑑賞と積みゲーの資金となります…たぶん