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FlashCOP-政策立案者向けアクションプラン-

気候危機に立ち向かうために地方自治体ができる4つの行動
~ローカルフードシステムを強化しながら~

皆さんこんにちは現代表のりのです!
本日2023年11月30日(木)は「第28回気候変動枠組条約締結国会議(通称:COP28)」が開催される日です

今年度は11/30~12/12までドバイで開催される予定です。

毎年開催されるこの会議は開催国から議長が選ばれるのが通例であり、今回も、ジャベル産業・先端技術相という、国営石油企業、アドノックのCEOも務めている方が議長に就きました。

その為、石油産出国のドバイが温室効果ガス排出削減に関して、議長が全体の為にというよりも、国もしくは私的な利益の為に立ち回りはしないかと心配する声も上がっています。

その為SFYNはFlashCOPと題して、
オンラインで誰でも自由に参加出来る講義を開いており、
また11月25日には、人の集まる公共スペースにて「気候テーブル」というゲリラ開催の会議を開いたりと、少しずつ環境問題を話し合う場を作っています。

今年は、東京は準備が出来なかったのですが、イタリア🇮🇹、ザンビア🇿🇲、ケニア🇰🇪、マリ🇲🇱、メキシコ🇲🇽にて「気候テーブル」が行われた模様です!

以下、今回のキャンペーンにあたり「政策立案者向けアクションプラン」をSFYNが提唱しており、翻訳しました。

少しずつ、環境問題を自分事として、生活習慣を変えるように行動して頂ければ幸いです:)



「フードシステム」は、国際連合食糧農業機関(FAO)の2021年の調査によると、温室効果ガス排出量の1/3の割合を占めており、環境や人のQOL(クオリティ―・オブ・ライフ)に大きな影響を与えている要因のひとつです。

しかし、ここで重要なのは、フードシステムは気候変動対策へ取組む一手段にもなり得るということです。

フードシステムにおいて、特に都市の役割は極めて重要です。IPES FOOD(持続可能なフードシステムに関する国際審査委員団)の2023年の調査によると、食料生産のうち 70%は都市で消費されており、従って、人の生活習慣やQOL、地球環境を改善するためには、都市と地方の繋ぐ食品流通の仕組み、ローカルフードシステムこそが可能性と原動力を持っているといえます。

さらに、IPES FOODが実施した調査によると、ローカルフードシステムを持続可能なものに導くためには、地域ごとの政策が重要な役割を担っていると強調しています。以下、IPES FOODの報告書に基づき、ローカルフードシステムをより持続可能なものにし、温室効果ガス排出量を削減するために、地方自治体が実施できる4つのベストプラクティスを紹介します。

1.持続可能な農業とサプライチェーンマネジメントに取り組む
  (農地の保護、有機農家の育成、地域のフードハブの構築、都市農業の拡大)

安価で食料の大量生産を可能にした工業型農業は科学肥料、農薬を大量に使用するため、環境汚染、人体への影響を考えると実はコストが高いのではないかと問題視されています。
複数の統合戦略によって、まずは地域規模で、工業型農業からの転換を支援します。
農産物が生産者から消費者に届くまでの場所、時間、人という3つのギャップを埋め(サプライチェーンマネジメント)、持続可能な農業へ促すことで、地元で生産された食品への需要を高めていきます。


 

2.健康的で持続可能な食生活を推進する(有機食品、旬の食材、地元産の食品が購入し   やすく、入手しやすく、好まれるようにする)

地域コミュニティ内で健康的で持続可能な食生活の導入を教育し、奨励する政策を実施していきます。

 

3.持続可能な調達に関して公的方針を定め、環境と人に配慮してつくられた食材の生産と消費を促す

学校、大学、病院、その他の社会サービスセンターにおいて、地元産で、環境に配慮し、栄養価の高い食品を優先的に使用するように促します。
公的な食品調達の方針をつくる際は、地元産、オーガニック、または各土地の気候に適合できた食材を優遇する基準を設定します。
地域内で十分且つ持続可能な調達するために、地元の生産者と協力する仕組みをつくります。

 

4.食品廃棄物の削減と廃棄物管理の改善

地域の飲食店や社員食堂と協力し、食品廃棄物を減らすことを進めることにより、自治体主催の食品調達において食品ロスを削減していきます。
有機廃棄物を収集し、バイオ肥料に転換します。
市民が地域内で上手く食材を分け合うことへ意見を持っことが出来たり、食べ物の節約術等を広めていくことを推奨することで、個人個人がローカルフードシステムの主体となるよう奨励し、関与させていきます。


FlashCOPはスローフード・ユース・ネットワーク(SFYN)のイニシアチブです。
SFYNのFlashCOPについて詳しくはwww.sfyn.orgをご覧ください。
またお問い合わせは hello@sfyn.org まで。

2023.11.30 山田梨乃訳


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