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八木クリエイティブは違法な団体交渉拒否をやめて組合との話し合いに応じてください

ブラック企業ユニオン(総合サポートユニオン・ブラック企業支部)は、今年1月、株式会社八木クリエイティブhttp://www.yagi-cr.co.jp/)の従業員であるAさんとともに、未払い残業代の支払いや労働環境の改善等を求めて、会社へ団体交渉を申し入れました。

会社の労働問題の詳細は下記ブログ記事を参照ください。

しかしながら、会社は申し入れから2ヶ月以上が経つ現在も、団体交渉に応じておらず、残業代請求や労働環境改善の要求について何ら実質的な回答をしていません。

2ヶ月以上も交渉を引き延ばす、ブラックすぎる八木クリエイティブの対応

団体交渉申し入れ以降の会社の対応は、以下のようなものです。

1.回答期限の延長、および、電話と面談を拒否した上で書面のやりとりに限定したいという旨を一方的に通知

2.会社が一方的に延長した期日に送ってきた回答書では、団体交渉に応じるかどうかについては一切回答せず、4ページに渡って次のような文言を繰り返す

・「当社は、貴殿らとの間に、(中略)使用従属関係ないしこれに類似する関係を有したことがありません
・「貴殿らが、当社に対して、「団体交渉の申入れ」をなし得るとする事実的及び法的根拠を御教示下さい」
(以下、会社の不誠実な対応について組合が「不当労働行為」だと抗議したことに対して)
・「当を得ない記載と思料いたします」
・「いかなる不当労働行為を行う意志も事実もありません
・「不当労働行為であるかどうかは、労働委員会、さらには裁判所の判断によるべきものであって、貴殿ら独自のお考えによるものではないと思料いたします」

※組合の申入書に対する八木の回答書を全文公開します(PDF)

その後も、私たちは会社に対して、私たちが労働組合法上の労働組合であること、会社の従業員であるAさんが組合に加入していること、会社は団体交渉の応諾義務があること等を再三説明していますが、会社は上記のような文言を羅列した書面を組合に送り返すだけで、いっこうに団体交渉に応じようとしません。

一方で、Aさんが4月に育休を終えて職場復帰することから、私たちがAさんの復職後の労働条件を示すよう会社に求めたところ、会社は私たちが労働組合であるか「未だ判断できかねる」としながらも、Aさんの労働条件通知書を私たちに開示したのです。

いったい全体、労働組合かどうかも分からない正体不明の団体に対して、勤務場所や給与額を含む従業員の労働条件という重要な個人情報を開示する会社があるでしょうか?
八木クリエイティブは私たちが労働組合であると認識しながら、団体交渉にだけは応じないように無茶苦茶な主張をしていることは明らかでしょう。

会社の対応の背後にいるはブラック士業?

このように団体交渉を引き伸ばすという会社の対応は、いわゆる「ブラック士業」の手法そのものです。

ブラック士業とは、労使紛争をいたずらに長引かせることで、「顧問料」、「相談料」、「書面送付料」等で会社を食い物にして利益をあげる悪徳弁護士や社労士のことです。彼らは、会社に対して、労働組合との団体交渉にまともに応じないように指南して、時間を引き伸ばすことで労働者の気持ちを挫いて労働条件改善の要求を諦めさせるように仕向けます。

けれども、会社が正当な理由なく交渉に応じないのは、労働組合法が禁止する「不当労働行為」に該当し、違法です。過去にも、今回の八木クリエイティブと同様の対応を行った会社が、労働委員会で「不当労働行為である」と認定されてきました。

弁護士や社労士へ多額の費用を支払っても、会社は必ず団体交渉に応じなければならず、かつ違法行為をしたことで社会的信用を失います。つまり、会社にとっては大きなコストとリスクを負うやり方なのですが、ブラック士業だけは儲けることができます。

※ブラック士業についての参考記事

私たちは、八木クリエイティブが組合への対応についてブラック士業からアドバイスを受けているのではないかと考えています。八木クリエイティブは、自社の違法な労働環境に向き合わないまま、不当労働行為という違法行為をさらに重ねるということが、会社にとって本当に正しい選択なのかどうか、真剣に考えてほしいです。

東京都労働委員会に不当労働行為の救済申立てをしました

会社の違法な対応に対して、私たちは絶対に改善の要求を諦めることはありません。

私たちは、3月25日付で東京都労働委員会に対して、この間の会社の対応について不当労働行為の救済申立てをしました。救済の内容としては、①会社が団体交渉に応じること、②不当労働行為をしたことについて、組合および組合員Aさんへの謝罪文を会社で掲示することを求めています。

※不当労働行為の救済申立とは何かについては以下をご覧ください

組合員Aさんからのコメント

1月に会社へ団体交渉を申入れた際、取締役員のM氏も、私が育休前に働いていた東戸塚事務所での劣悪な労働環境を十分に把握しており、そのままではよくないと認識してると率直に認めていました。

しかし、会社はその後、ブラック仕業の「独自見解」を鵜呑みにして、ユニオンとの団体交渉をいたずらに引き延ばしています。全従業員が安心して働けるような労働環境改善の機会を自ら逃し、ブラック化に拍車をかけていることに早く気づいてください。

デザイン広告業界だから残業代は払わない、社員は定額使い放題なんていうのは、決してまかり通りません。

10年・20年・30年先にも、本当に生き残れる会社のことを、本気で考えてはいかがでしょうか?

総合サポートユニオンの活動を応援してくれる方は、少額でもサポートをしていただけると大変励みになります。いただいたサポートは全額、ブラック企業を是正するための活動をはじめ、「普通に暮らせる社会」を実現するための取り組みに活用させていただきます。