上野千鶴子でもエマワトソンでもない私へ。
雑誌の付録がカバンだと買わずにいられない系40代女性(シンママ・会社員)です。
いやーちょっとびっくりしたんですよね、これ。ツイ引用させていただきます。
上野千鶴子のように才女でもなく、エマワトソンのような美貌じゃない私はジェンダー語れない、ってやつ。
これ見たときに「あはは、マジか」って思ったんですけどすぐに「そうかもしれない」って思ったんですよね。
私が今、小さい会社の中とはいえ、たった一人で「(女性について語るとき)オバハンっていうな!」「育休とった取引先の男性をバカにするな!」「女の容姿をとやかくいうな!」っていい続けてるんですよ。男さんは無意識に、ほんと無意識にそういうこというから。幸いうちの会社の男性たちは「そっか、悪い」「なるほど」「せやな…もう令和やんな…」って納得して改めてくれる。だから私も安心して声を上げ続けることができてる。
けどさ。これ、もし結婚前の20代30代だったら同じように言えたかなって。
私が今、小さい声だけど上げ続けていられるのは「(離婚したけど)結婚歴があり」「子供がいる」からなのかなあと思ってゾッとしたんだよね。
結婚歴がある=誰かに伴侶として選ばれた過去があり、
子供がいる=経済的には大きな負債といわれる子供を持つだけの財力と育児に身を投じるということを選択する文化的資質がある(大袈裟やな)。
そんな私だから男さんに言い返されても「女として選ばれた過去がある」ってことが気持ちを強く持たせてるのかもしれないって思って、その相反する思考にゾッとしたんですよ。
私といえば、まあリアルで知ってる人もいると思うからアレなんですけど、学生時代のあだ名は「ブス」。いや〜そのまますぎて笑う。昭和って感じする〜(許さない)
アトピーがひどかったこともあり、見た目で死のうと思ったことなんて数知れない。けど青春時代のあの頃と今は比べ物にならないぐらい、女性の権利について大きな声を上げることができる。それを私は自分が大人になったからだ、なんて思ってたんですけど違った。私の場合は「結婚歴」だったんですよ。
怖くないですか?結婚歴がなかったら、子供がいなかったら声を上げることもしていないってことですよ。声を上げるどころか、男性という性に同化して「名誉男性」にすらなっていた可能性があるんだから。いや、絶対なってた。だってそっちの方が楽だから。
だからこの婚活中っていうツイ主さんが名誉男性になるどころか、「上野千鶴子のように賢いわけでもなく、エマワトソンのように美形でもない私」が意見を言うことが難しい、って正直な気持ちを吐き出してることにちょっと感動すらしたんですよ。
彼女に「そんなことないよ、意見をいうのに見た目や学歴は関係ないよ。みんな言ってるよ」って声をかけるのは簡単なんですよ。けど絶対響かない。そんな声、絶対に響かないんですよ。日本のルッキズムの根の深さ。だって男さんが女性に意見するときに見た目が学歴気にしてますか?絶対してないわ。してるわけない。
私だって上野千鶴子でもないし、ましてはエマワトソンでもない。
けど声を上げていきたい。結婚歴が私を支えてるとしたらそれでもいいのだ。
それがわかっただけでも、私はまた声を上げる人として成長したはずだから。
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