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心に響くつたない文章

外国からきた子どもたちの学習支援教室で、
ボランティアをはじめて3年が経った。
たくさんの子どもたちが来日しては
またほかの地域に移動したり、
新しい場所へ移っていったりした。
親の都合で世界を転々とする子らも多い。
来日して日にちが浅い子どもたちは
にほんごがわからず、学校生活でも問題を抱えている。
その反面、日本での生活に慣れてきた子どもの中には、
日本語がわからない自分の家族とのコミュニケーションが
うまくいかなくなるケースもある。
また、母語を忘れてしまうということも起きている。

だれにでも勉強する権利があるといっても、
その環境を手にすることは決してたやすいことではない。
「多文化共生」という歌い文句を耳にするようにはなったけれど、
それを実現しているところ、
いや実現しようと動き出しているところは
まだ私の目には入ってきていない。

インターナショナル・スクールに通う子が
にほんごのテキストをもってきて宿題をしていた。
漢字「空」 空を書く練習。
よみがな:そら、から、クウ
問題 「空」をつかって文を考えなさい。

彼女の文は秀逸だった。

わたしのあたまは空っぽです。


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