暑い秋の日
11月になった。「今年もあと少し」とは思えないほどの暑さ。
私はずっと半袖で過ごしている。
初めての出産が11月で、そのときはセーターを着て病院に行き、
退院するときには夫にコートをもってきてもらった。
それなのに、今日も半袖。日が当たる部屋は暑い。
私だけじゃない。日中、外に出ると半数くらいの人が半袖だ。
若い人だけでもなく、高齢の方々も半袖で歩いている。
「うちはもう夏物はしまった」と友人にいわれた。
私もそうしたいと思うのだけど、ほとんど毎日半袖だからしまえない。
寝具も、毛布はまだ使っていない。
こんな気候はおかしいと思うし、なんだか怖い気もしている。
昨日、スーパーマーケットに行ったら、鏡餅が売られていた!
ぎょっとしてしまった。「えーー、もう???」
ハロウィンが終わるとすぐにクリスマスグッズが売られる。
すべて前倒しの商戦。それが私たちの生きる世の中だ。
それにしてもクリスマスもまだなのに、鏡餅。
うんざりする。
来週8日は立冬だ。少しは寒くなるだろうか。
年賀状印刷の案内もくる。お節料理の注文書も届く。
うんざりだ。
いつ死んでもいいと思う生き方をするなら、
いま、この暑い11月をそのまま生きるしかない。
いつもどおりではなく、「いつもどおりではない」いまを生きるしかない。
今年、また年賀状を出す相手が減ったことをかみしめる時季でもある。
昔話はしなくてもいいけど、友人たちとまた同じ時間をすごしたい。
その場にはいない友人の話をして、
そこにあなたがいると感じる時間をすごしたい。
そんなことを考える、暑い暑い秋の日だ。
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