無職引きこもり留学生になった
9月の初め、友人とアメリカ旅行をした。
元々、旅行やお出かけが苦手なわたしだったが、何事もチャレンジすることが大切だろうと思い切って挑戦してみた。
3日間の旅行はトラブルがありつつも、無事に終わりえげつない疲労感を感じながらも何とか乗り切った。
そこで、自分がやはり旅行は苦手で、テーマパークを楽しめるタイプではないことを再認識できたので、ある意味良い機会になったと思う。
旅行から帰ってきたわたしは、色んな意味で絶望した。仕事復帰をしたが、上手くいかない。手探りで模索したが、失敗し、職を失った。
ここから、わたしは何もできなくなってしまった。
約3年間頑張ってきた、唯一続けられた仕事を失い、抜け殻状態になった。数日間はずっと泣いており、放心状態で寝たきり。外に出ることはできず、あれから20日ほど経過したのに、まだ引きこもりが続いている。
自分にとって最も大きな時間的割合を占めていた仕事を失うというのは、こんなにも辛いのか、この空いた穴をどう塞げばいいのか、他に何をすれば満たされるのか、わたしにはわからなかった。
今やりたいことなんてないし、何も考えられない。
食べたいものも、行きたい場所も、会いたい人もいない。作業のように流れる日々に疲弊し、死にたさが増す生活。
確か、日本にいた時はこの状態がデフォルトで、何を頑張っても報われない、頑張ろうとしても失敗して失うサイクルの繰り返しだったなと思い出した。
せっかくカナダに留学にきたのに、また日本と同じことを繰り返している自分が嫌になった。こんなことなら、わざわざ時間と費用をかけてまで、行動してここまで来た意味がなかったのでは、何の為に大きな犠牲を払って移動したのか、全てがわからなくなった。
結局、わたしは環境を変えても努力することができない人間で、行動するまでのハードルが高く、やりたいことがなければ動けないんだと、思い知った。
人脈をつくることもできず、孤独な日々を過ごしている留学生活に、どうすれば意味を見いだせるのか、考えても考えても苦しさが増すばかりで身体は動かない。
こんなことなら、日本で死んでおけばよかったかな、と何度も思うし、カナダにいる意味もないなら日本に戻るべきなのか、どうせ辛くて苦しいなら全て終わらせたいと悶々とする。
今のわたしには、あらゆるエネルギーが欠如していて、感情もなくて心が死んでいるに近い。
自分が本当に求めているものは何なのかわからないこの状態が気持ち悪くて仕方無い。動けない自分が嫌だ。
キラキラ留学生たちを遠い目で見ることしかできない自分が情けなくなる。