ひとり暮らしはさびしい。

上京して6年、年々強くなっている感情がある。
それは、「人と住んでるひと、うらやましい…」という気持ちだ。

人と住むのって本当にすごい。思いやりが少しでも欠けるとうまくいかなくなる。だからこそ、災害の時、風邪を引いた時、落ち込んだ時、家から出られない時。パートナーや友人、家族と暮らしているひとたちが支え合っているのを見ると、心がきゅう、としてしまう。

限界独居フリーランスなので約束せず日常的に顔を合わせる人もいない。実家も北海道にあって、簡単に行き来できる余裕もない。

もちろん自分で選択した生き方だし、ひとりの部屋で空想に浸っている時、この暮らしサイコーだなと思う瞬間が僅差で勝つ。
というか「アタイって1人で生きられてるじゃん！！ほらね！！精神的にも経済的にも自立してる！！」って思えることがこれくらいしかないというのもあり、生ハムみたいな薄っぺらい自信を1枚ずつ重ねる日々が続いている。

くらしの優先順位を考えてみた

そんな自分に自信を持って日々暮ら…いややっぱメッッチャ寂しいわ！！！心細いわ！！！孤独死したくないわ〜〜〜！！！！

1人暮らしも好きだし、友達と約束して会うのももちろん楽しいけど、生活のリズムに参加してくれるような存在がいるとさらに嬉しい……そんなわがままな欲望に脳みそが大混乱してしまったので、

「生活と人とのかかわりの優先順位」をしっかり可視化してみた、それがこちら。

生活の中で譲れないこと
・仕事に集中したい時にできる
・睡眠をしっかり取れる
・1人で静かに考える時間がある
・誰かに独占されない
・友達が気軽に遊びに来られる場所として維持する

その上で、

人とできたら嬉しいこと
・平日仕事したいのでお互いに見張れる
・作業終わりに一緒にご飯を食べられる
・同じようにひとりで生活してる近所の友達ができる
・終電を逃しちゃってもそれぞれの家に解散できる
・災害の時に生存確認をしたり支え合える

えっ…私…欲しがりすぎじゃね……？

今までの経験から、寂しさのあまり「人とできたら嬉しいこと」を「生活の中で譲れないこと」よりも優先してしまうと生活のバランスが取れなくなるので要注意ってことがわかってきている。

ってことは同じ賃貸の人と仲良くなればいいんじゃないの？？って思ったんだけど、そんな方法を知らないので、次に出した案がこれ。

「Tinderで徒歩圏内くらいのご近所さんを探すのはどうか？？」

もし近所の友達ができたら上記の願望が全部叶うんじゃないか！？
そんな野望が渦巻き、Tinderで本気を出すことに決めたのだった。

Tinderでご近所さんを作る時のマイルール8か条

Tinderのプロフィール作りで気をつけたことを8項目に分けてみた。
でもこれ、私が私のためにオーダーメイドで考えた「危ない思いしたくないライフハック」なので、全ての人におすすめできるものではないというのを心にそっとしまっておいてほしい。


１. 探す範囲をいちばん近い2km圏内にして、同じ駅の友達をさがした

まずひとつめ。今回の私のテーマ、「生存確認しあえる近所フレンズ」を作るために重要。電車に乗ったり待ち合わせするのが苦手マンにとっても近距離での待ち合わせ、とてもありがたい。信用できるなって思えるまではおうちは知られないように気をつけたよ。

２.「マッチしたい人の性別」を「みんな」に

「男性」「女性」「みんな」の3項目があるのでみんなにしたよ！海外のTinderだともっと種類が増えてきていて、今後日本でも増えていく予定なのだそう。きっとそのうち自分の性別も男女以外も選べるようにアップデートするよね！？

 ３. 写真は顔メインではなく雰囲気、趣味が伝わるものにした

自分の顔は大〜〜〜好き！！なんだけど、私は恋愛目的でやってたわけではないので、いきなり「あなたのこと性的にタイプです！」って人と近所でマッチしてしまうと使いたい用途と違う…てか怖いな…というのもあり、顔がはっきりわかるものじゃなくしておくことで、「顔がタイプだったら会いたいけど、そうじゃないなら会いたくない」って人とは会わなくて済む！というハック。

プロフィールに写真を何枚か載せられるので、服装や雰囲気が伝わるもの、趣味や生活感がわかる写真をたくさん載せて、これわかる！これ知ってる！この写真好き！話あうかも！？って方向性に持っていけたらサイコーという作戦。

外見以外の部分から興味を持ってもらえる知り合いかたって、インターネットで顔出ししてる時点でリアルでもSNSでも難しいんよ……てなわけでここはTinder頼みになった。あざす！！！

４.ハッシュタグ的発想で自己紹介を作った

スワイプしてたら「食べることが好きです！」って自己紹介が出てきて、どんだけ個性の特定避けたかった？指名手配でもされとるんか…？それともフードファイターってこと…？となってしまったので、一応自己紹介についても書いておくね！

ハッシュタグで考えてみると、「#食事 」「 #写真 」「 #映画 」  ってそれぞれ何万件と投稿されてるけど、「#（料理名）」「 #（カメラの種類）」「#（映画の題名）」ならかなり数が絞られてくる。そんな風にピンポイントで自分の人間性が伝わるような趣味をいくつか書くことで、普段伸ばしてるアンテナと近くにいる人や、共通項が多いひとと会えたらいいなという作戦。私も「これわかる人いるかな…！？」くらい攻めたのを載せたよ。

趣味ひとつだけより、全くジャンルの違う趣味や好きなものを組み合わせて書くと、より立体的に人間性が見えてくるかなと。

それと、聴いてる音楽で人間性ってわかりやすく表れるなと思うので、Spotifyを連携させてくれてる人は助かったし、もちろんインスタを連携させてる人は言うまでもなく安心できたな！！

５.「フェミニズムに興味あって勉強中」と書いた

これは完全に事故よけ。フェミニズムって言葉にネガティブなイメージを持ってる人と出会わなくてすむ、お守りのようなひとこと。「勉強中」と書くことでマウントを取られたり、「論破」しようとしてくる人とかも避ける。それでも不安な人で英語が使える民はそっちで書いて母数を減らしつつ英語話者とも交流するっていう手もありかなと！

６. Tinder経由で「何がしたいのか」をちゃんと書いた

自己紹介だけだと何目的なのかわからないので、はっきりさせておいた。
「真剣に同性（異性）の恋人を探してます」とか「人肌は求めてません」とか「家集合で速攻イチャイチャできる人探してます」とか。正直に書いた方が需要と供給がマッチしやすいと思うの。したい内容も、「サイゼで豪遊」「この地域のミニシアター開拓したい」「1人で入る勇気ない店に行きたい」とか詳しく書いてみたらどうでしょう。

ちなみに私は「カフェ作業＆さんぽ友達募集してます」って書いたよ。
相手に合わせて何するか決めるのもいいけど、「私はTinderでこんなことがしたいの！」ってはっきり目的を固めておくと、「お客さん、ゲスト側」精神から「招待してる側、ホスト側」のスタンスになれるのでおすすめ。

周りの友達だと仕事手伝ってくれる人見つけたり、旅好きの人が海外での友達作りに使ったりとか、恋愛以外にいろんな使い方してる人増えてるなって印象。すごい世の中になったもんですよ。

７. 譲れないこと、変えられないことをあらかじめ書いた

人間いびつなところがあるから味があるわけで、それがその人らしさを作ってるわけで…でもその中でも特に「変えられないこと」「譲れないこと」ってあるよね。

例 ）結婚願望の有無や人生設計・健康面で伝えておきたいこと・恋愛や性に対するスタンス・政治への興味の有無や立ち位置・仕事と私生活の優先順位・家事経験や清潔レベル・ポリシーや思想・タバコの好き嫌い・実家との関係性などなど…

それが原因で人と揉めたり別れたことがある！って人はもしそれが弱点だと思ってたり、引け目を感じることであっても、言えそうな範囲でも書いておくと未然に事故を防げるのでは？と思ったの。

プロフィールに書いておいてから話せば相手がどこまで読んでくれたのかわかるし、見ず知らずの人に「この人は合わないな」って思われるより、ちょっと仲良くなってから「え！？そんな面があるの？無理かも〜」って切られる方が落ち込みません？？望まない傷つけ方をしてしまうのもいやだし！

なので先に弱みを！！！書こうぜ！！
そんなの書けない無理〜！って人、「○○ 長所 言い換え」とかでググったら言い換えが出てくるから！

ちなみに私は健康面の特性と恋愛・性に対するスタンスを書いたよ。
まだまだ浸透してないマイノリティとされる言葉を実際に書いておくことで、その分野に携わってる人や同じ特徴をもつ人と会えたら嬉しいし、知らなかった人が新しく調べるきっかけにもなったら…という気持ちもあり。

自分の変えられないことを言ってみたら「むしろそっちがいい！」って人が見つかった時の感動、すばらしいものがある……あるよ！！

８.自分からメッセージを送った

お互いライクしたからマッチです〜！ってなるとチャットできるようになるんだけど、これは特に女性に聞いてほしいのだけど、相手の初動を待つより、先にメッセージを送った方がよさげ。

完全に個人的な経験による感覚だけど、自分から「ここに行きたい」「あれがしたい」とサクサク誘った方が「怖い思いをした」って事案が少ない気がするので、これも身を守るひとつの手段と思って……悲しいけど……

しかも関係性が複雑になったり大変なことになっちまった時に「相手に流されてこうなったんだ」と思いそうになるくらい積極性に偏りのあった関係性より、自分で決めて一歩踏み込んだんだって自覚のある関係性の方が責任もってやって行くぞ〜！とかハイ終わらせま〜す！ってなれる気がする。積極的に行こうずGIRLS！！！合意取ってこ！！！NOもちゃんと言お！！！

マイルールは以上ぇす！！
って私これマッチするんか！？とお思いのみなさん、したよ！！！！

自分でつくる、死なないためのライフライン

いやあ本当にできました、徒歩圏内のご近所フレンズ…！

おたがい仕事が遅くなってもサクッとご飯食べに行ったり、
家で作業したり、お得八百屋情報を交換したり、深夜にコンビニ集合してちょっと話して解散したり、家から出られない時期はポストに茶葉とチョコを交換して差し入れしあったり…。リアルどうぶつの森すぎて笑う。何より不安な時期に、何かあったらすぐヘルプを出せる！という安心感がすごかった。

Tinder経由でできた友達は1人だけど、そこから地域の知り合いがぽつぽつ増えた。今まではSNSの友達や学生時代の友情に頼ってばかりいたのが、近所のお店の人と仲良くなったり、行きつけの場所ができたり、参加しきれてはいないけど新しいコミュニティを知ったり、人生が次章に突入した感。

もはや自力でめっちゃ小さい町内会作ったみたいな……まだそんな域には達してないが、心細い1人暮らしには、地縁って大事かも…安心かも……！？
たまたま条件がマッチしてここに住んでるって感覚から、自分の住む町に縁がある、という感覚に変わった。実家と大学の町以外に安心できる地域があるの、とてもよい。

セルフラベリングを剥がすチャンス

Tinderとかの人づてじゃない出会いって、「自分こういう人間だからさ〜！」ってラベルを1回リセットできる場所でもあるんだろうなと。
だから挑戦してみたいことがあるけど周りの友達には見せられない、思い切れない…！そういうときの仲間を探すのもいいかもしれないんだな。
ただ、リセットする気持ちよさにハマって嘘ばっかつく人は見抜けるようになりたいけど！

そんな風に新しい世界を探そうとする人のためにも、ワンナイト目的で使う人を否定するつもりじゃなくて、そうじゃない人と棲み分けできるようになったらもっと利用者増えるんじゃないかな〜？とは思ったの。例えばその日の気分でワンナイト目的・カジュアルデート目的・恋人探し・友達探しみたいなボタンがあって、それ同士しかマッチしないとか。

この記事を読んでTinderでもやるか〜と思ってアプリ開いたら「貴女のこと、絶対に悦ばせます」みたいな文言が飛び出してきて卒倒する私のフォロワーさんいたらどうしようっていう心配はある。でもTinderはこういうスタンスの人はナシっぽいので出しませんね〜こんな方はどうですか〜？みたいなアルゴリズムがあるらしいんでそれに頼って遠目でスワイプしていこ。

ウチらでTinderの治安よくしていくぞ

これは中の人から聞いた話なんだけどTinderってめちゃめちゃ女性たくさんのフェミニスト企業らしくて、アプリ内の治安をよくしていきたい気持ちがめっちゃ強いらしいの！で、なにそれアガる……！ってなったしゃかちゃんのnoteを読んでくださるマインドギャルネスズが登録し、積極的にビシバシ人間関係をやっていくことによってTinderの治安がめっちゃよくなるんでは？という希望的観測。あとマッチ対象を「みんな」にしてみて思ったのが完全に感覚だけど女性は50人に1人とかしか出てこないイメージなので女性のみんなもっと登録してちょ……！？女の子同士でマッチしようぜ……！？そしてご近所フレンズになろ……！？リアルどうぶつの森やろうず……！？


死なないために、ひとりでちゃんと生きていくために、自分の居場所や頼れるところを増やす作業。ライフライン引いてくぞ〜！

さて、ご近所フレンズに連絡してみよっかな。

後日この使い方、同じく心折れそうになってる友達⬇️にすすめたらかなり喜んでもらえて、さらに後日Tinderさんからお話もらうという偶然が……
というわけでこの記事はタイアップ記事です！担当してくださったみなさん本当にいい人ばっかりだった😂  ありがとうございました！