あつい。顔があつい。火照っている。頬の当たりがカッと熱を持っている。つまり赤く染まっているということ。赤ら顔になりがちな自分の頬が好きじゃない。だから冬は好きじゃない。暖房のあつさって苦手だなと気づく。なんとなく空気が悪くなってる感じがする。ようやく喚起の重要性をしみじみと感じられるようになった。こもった空気が開放されて新鮮な風が部屋に入ってくることの気持ちよさ。窓もカーテンも閉め切ることにこだわっていた昔の自分が、自室の換気をする度に顔を出して驚いている。いい加減わたしの変化に慣れて欲しいような気もする。あつい。あつくていらいらしてきた。頭を冷やしたい。ここにいたくない。じっとしていたくない。ふと、フィクションで喧嘩してる人がよく言っている「ちょっと頭冷やしてくる」は本当に効果があるんだろうか？と思った。とりあえず外を歩いてみることにした。なんの意味もなく、ただ会社の周りをぐるっと一周。風が冷たい。火照った頬に当たる空気はたしかに気持ちいい。寒さは敵だけど冬の空気は嫌いじゃない。キンと張り詰めた緊張感とか、澄み切った気持ちのいい青空とか、独特のスペシャルみがあって好き。それをわかってくれる人が、共有できる人が私にはいて、それはきっといいことなんだと分かっているのだけど、今の自分にそんないい子ちゃん思考は邪魔だった。もやもやしている。理由がわからない。あーあまたこれだよ。何度も言ってるけど原因はどうせひとつじゃないんだから追求しても仕方が無いのに、なんでだろうって考えてしまうのを止めることができない。低気圧なわけでもないし生理は終わりかけだし風邪は治ったし仕事の忙しさも大したことないし。別に何もないはずだ。自分がいま何を食べたいかが分かるうちはまだ大丈夫って経験則がある。先日はハンバーガーだったしこないだは麺だった。今はなんだろう。やばいわかんないかも。
先日の帰り道、どうしてもどうしても自転車に乗りたくなさすぎて、チャリを引きながらいつもの倍くらい時間をかけて徒歩で帰宅した。いや、まあやりたくてやったことだし。睡眠不足かもしれないと思って21時過ぎとかいう超健康優良時刻に布団に入ったおかげでいっぱい眠れたし。会いたい人がたくさんいて、その人たちに会える予定が既に山積みだし。幸せだ。そう、幸せなはずだ。……この言葉を最近使い過ぎている気がする。自分の置かれている状況を客観的に見て、事実を並べて、そうだこいつは幸せだ恵まれているんだと判断して、そういっている。気持ちを度外視して、自分は幸せなんだからと言い聞かせている。いや、実際たぶん幸せなんだ、と思う。けど何故だか確信が持てない。欲しいと思っていたものを手にしているはずなのに。不足してるものなんてないはずなのに。幸せだと言い切ることができない。たぶん、きっと、そう思う、そういった曖昧さを付加する類の修飾詞をつけないと気が済まない。なんでだ。おまえ一体何が不満なんだ。これ以上おまえは何を望むんだ。手にしてしまったからいけなかったのだろうか。自分に宝の持ち腐れ傾向があるのは自覚している。買うだけ買って満足して開封していないCD・DVD・雑誌その他諸々が大量にある。勿体なくて使えてないプレゼント。可愛すぎて着れていない洋服。そういう心当たりなら山程ある。手に入れた時よりも手に入れる前の方が執着が強く、手元にあると満足してしまう。もしかしてそれか？今の私はそれなのか？夢は夢のままでいいとは思ってるけど、そんな思考がまさかこんなところにまで及んでいる？やめて、そんな永遠に満たされることのないような循環。まあ、普通に予定を詰めすぎたんだろうな。今月予定無いが無いもん。休日にぜーんぶ予定いれちゃった。いや全部たのしいやつだし望んで入れたんだけどね？どうしても疲れてしまうのは仕方ないこと。なにもしない日を作らないと潰れてしまう。分かってるんだけど。何でもない愚痴、些細な悩みを話した時に、相手からそんなことないよとか私なんてもっと辛いからそっちは全然いい方だよとか、そう返されたらすごく辛いからあまり話せない。そういう言葉を言わせたい訳じゃなくて。かといって、このあときっといいことあるって！ポジティブに考えよ！みたいな方向に持ってかれるのもなんか違う。じゃあ何を求めてるのって言われるとわかんないんだけど、多分本当は返答とか求めてなくて。なんだそれ、じゃあ喋んなよって感じなんだけど、でも、独り言として発してれば発散できるかっていうとそれは違くて、やっぱり誰かに話しているっていう体が欲しいっていうか。返答は求めてないけど反応は欲しい、みたいな？でも、そんなの最悪なわがままだってわかってるから。相手にしてほしい反応をこっちでガチガチに決めるなんてあんま良くないじゃん、たぶん。じゃあもう黙っておこう、ずっと胸の中に秘めておこうって口を噤んでると、いつしか出すタイミングを見失う。溜まってこもって積もって、崩れていく。そのうち仕事とか日常生活とかに支障が出てきて、そこでやっともしかして今余裕ないのかもってなるんだけど、もうその時には「休むなんてできない」っていう思考に陥ってるから上手く休憩することもできなくなっている。あーしんど。そういえば今この文章わざと改行せずに書いてるんだけど、すごい読みづらいし、見ててくらくらするし、こりゃ読む気失せるなって読み返してて思ったよ。けど私の脳内はこんな感じなんだよね。思考の文字で埋め尽くされてるってこういうイメージだよっていうのをお伝えしたかったです。読んでくれてありがとう。詰まりまくっててごめんなさい。それじゃあまた、何かがこもって爆発しそうになったときに。