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読書感想文 #58 中東問題再考

みなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

今日は寒い1日でした。雪が降った地域もあるようで、本来の11月の気候になったということでしょうか。

今回はこちらの読書感想文になります。

中東問題再考

飯山 陽著

目次

第一章 アフガニスタン報道が隠すタリバンの本性 29
アフガニスタンの悲劇は「アメリカのせい」は本当か/正当化される「イスラム的女性の権利」/「タリバンとアフガニスタンは一緒」と主張する元駐アフガニスタン大使/タリバンの認める「報道の自由」の実際/アフガニスタン支援に前のめりの日本政府/「タリバンを支援しないと中国寄りになる」は本当か/「タリバンをいじめるとケシ栽培に走る」は本当か/「タリバン支援に反対する人間は心が荒んでいる」と断罪するTBS記者 他

第二章 「イランは親日」言説が覆い隠すイランの現実 113
親日説の根拠は日章丸事件と「おしん」視聴率90%/プロパガンダに加担する駐在日本人記者と外交官/米国は「大悪魔」、イスラエルは「小悪魔」/革命防衛隊とイランの代理勢力/革命の輸出先の実情◆シリア◆レバノン◆イエメン/核合意ではイランの脅威を抑え込むことはできない/国民への苛烈な拷問、大量処刑……世界有数の人権侵害国家 他

第三章 「トルコは親日」言説が覆い隠すトルコの現実 191
エルトゥールル号と邦人救出の恩返しに「涙が止まらない」/トルコ人NBAプレーヤー拘束未遂事件/LGBTを「変質者」と弾圧/高インフレでも金利を上げない「イスラム経済論」/領土回復をめざす「新オスマン主義」 他

第四章 なぜイスラム諸国は中国のウイグル人迫害に声を上げないのか 229
ウイグル人より一帯一路をとったイスラム諸国/「親日」よりはるかに「親中」なイラン/ウイグル人難民「受け入れ」から「取り締まり」に転じたトルコ 他

第五章 「パレスチナ=善、イスラエル=悪」の先入観が隠す事実 253
イスラム過激派テロ組織ハマスの目的はイスラエル殲滅/日本赤軍元最高幹部のメッセージ/パレスチナ自治政府(PA)によるユダヤ人殺傷者への「テロ年金」支給/国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の闇 他

第六章 中東問題をわかりにくくしてきた七つの原因 313
1反米中東論/2「英国の三枚舌外交のせい」という歴史認識/3反帝国主義、反植民地主義、反資本主義、反近代/4「パレスチナは善でイスラエルは悪」という道徳劇/5本当の弱者や本当の被抑圧者を無視/6反イスラエルの「北米中東学界(MESA)」/7「パレスチナの大義」への固執 他

感想
図書館で予約してから手元に届くまで2週間かかりようやく読んだのですが、中東情勢がよくわかる教科書のような本で、最も売れているというのもよくわかります。日本人が抱くイランやトルコが親日という妄想がどういうことなのかもよくわかりますし、アフガニスタンを米軍が駐在し、女性が学校に行けるようになり、知識も増え積極的に活動したりできたのが、タリバン支配になり、以前のように家に閉じ込められている悲劇や日本がパレスチナに支援したお金がハマス等に使われて、市民にはいかないという残念な実情もよくわかりました。日本のメディアや大学教授の偏った考えが、日本人に大きな誤解を招いているという腹立たしい事実が今回のハマスによるイスラエルへのテロで中東が話題となり、連日の不可解なニュース報道の理由がわかりました。これは多くの人が読むべき本で、偏ったメディア等に騙されないように個人がしていくべきではないかと思った次第でございます。

それではまた。




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