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LRT(次世代型路面電車)と日本の未来

みなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

昨日、今日と雨が続き、今週末はトレーニングができず、消化不良な気分で終わろうとしています。

さて、LRT (次世代型路面電車)というものをご存知でしょうか。

今年の8月頃には栃木県の宇都宮市で運行が始まるそうです。
15キロを44分かけて宇都宮駅東口からスタジアム等を経由しホンダの工場までいくそうです。
将来的には西口から東武宇都宮駅のほうにも走らせるそうで、効果に期待が寄せられています。

このシステムですが、日本では先に富山県で成功しています。JR西日本の富山港線というのがあり、新幹線が開通するに伴い富山駅が高架化するため、この路線が廃線するおそれがあったところ、LRT化したところ、乗客も増えて、スタイリッシュな車両が街を軽快に走るということで、イメージも上がっています。

一方で富山と同時期にLRTの話の上がった岡山県の吉備はなかなか協議がすすまずようやく2018年になって運用化の話がすすむも、パンデミックと重なり、運営会社が軒並み収支が急激に悪化して、頓挫してしまったのだとか。

海外の事例


LRTは欧州が盛んなイメージがありますが、今回事例としては南半球オーストラリアを上げます。

シドニー(531万人)
LRTは2000年代、10年代と相次いで開業し、市の中心部のセントラルやタウンホールのストリート(日本でいう銀座)を通り、フェリーがたくさんとまるサーキュラーキーやフィッシュマーケット(築地や豊洲)などを通る路線があり、巨大都市を駆け回る様子はとてもクールな感じがします。
シドニーは20年前は大都市でありながら、鉄道の路線は多いものの、地下鉄がなく、バスとフェリーの街の印象でした。バスに代わるものとしてLRTが活躍しています。つまり、21世紀に入ってからでも大都市の中心に走らせることができた事例です。


メルボルン(507万人) 
同じオーストラリアでシドニーに次ぐ第二の都市。
実はLRT(トラムと呼びますが)世界最大の街です。
24系統もあり、475両以上、総延長250キロ 年間利用者2億人 
想像つかないと思いますが、街が碁盤の目になっていて、縦、横の通りにそれぞれ別の路線が走っていて、ワンブロックごとに乗り降りできたりします。
その中心部を循環するシティサークルというのは無料で乗れます。
トラムカーレストランというのもあり、予約制で豪華な車両に乗って豪華な食事を取ることができ、ドレスコードで記念日等に利用されています。
収支も黒字だそうです。

昔住んでいた時に、世界的イベントである全豪オープン開催期間はすべてのトラムが会場のメルボルン・パーク行きとなり、同様にF1グランプリ開催時には会場のアルバート・パーク行きとなり、いずれも無料。従来の路線には代行バスを走らせていました。

以前LRT導入を検討している福岡市の議員の方たちも視察していたようです。

ちなみにこの街は度々、住みたい街世界一位になっています。

LRTを日本に導入するメリット


次に日本でLRTを使うことにどのようなメリットがあるのでしょうか。

低床式なので乗り降りが簡単
地下鉄に比べると圧倒的に安い建築費
バスに比べて定時運行のため、朝夕や悪天候時の大渋滞がない。
自動車免許のない、子ども、学生、お年寄り等も移動ができる。
自動車の二酸化炭素排出もなく環境にやさしい
4車線、6車線等の道路の真ん中に軌道が作れるところもあり、鉄道の開通よりもはるかに手間がかからない。
路線も街のランドマーク的なところ(ショッピングモール、スタジアム、工業団地、病院等)に走らせることができ、地方都市でも便利に使える。
自動車の利用者減ることで渋滞解消

といったところでしょうか。

具体的にLRT導入したら良いところ案

次に、LRTをどういったところに開通させたらいいのかについて考えてみました。


バスが多い地域
神奈川県平塚市 
バス会社の本社があり、鉄道駅が少ないが市は大きい。工業団地や物流倉庫などもある。バスに代わりLRTを走らせることでより定時運行が可能になる。バス会社がLRT運営し、バスの運転士をLRT運転士にすれば雇用も守れる。

バスのドル箱路線だが渋滞に悩まされているエリア
茨城県土浦市、つくば市
土浦駅とつくば駅をつなぐところは渋滞がひどいそうです。
つくばは研究学園都市で、つくばエクスプレスが開通するまでは電車がなく、土浦駅が最寄り駅でした。今でもこの両区間の人の往来が激しく、つくばエクスプレスの延伸の候補となっていますが、この区間はそれほど距離がないのでLRTにしたほうが良いでしょう。
つくばエクスプレスは県庁の水戸や、茨城空港に延伸したほうが良いと思います。

車社会で交通事故死亡数全国ワースト争い常連
愛知県
世界のトヨタのお膝元愛知県は鉄道、バス、地下鉄もありますが、車文化の影響からなのか、名古屋駅から豊田スタジアムの最寄りの豊田市駅まで乗換なし1本で行くことができず、鉄道などところどころで利便性におやって思う時があります。
名古屋は道路も大きいので、LRTを導入しやすく、渋滞や事故を減らすことは可能です。残念ながら高齢化社会なので、みんな運転すればいいじゃんというのから考えをシフトしていく必要はあります。

鉄道なし県
沖縄県
沖縄県は戦前には鉄道があったそうですが、戦後はなくなり、割と最近にモノレールが開通しましたが、エリアは限定的です。
観光客も非常に多い為、自動車(バス)のみではなく、LRTもあれば、住民にも観光客にも利便性があがり、よりよくなると期待できます。


その他 
過疎化し廃業しそうな鉄道路線を富山のようにLRTに変えることで利用客を増やして蘇る可能性があります。

経営が苦しいと鉄道orバスしか選択肢がないような気がしますが、発想をうまく切り替えましょう。

ちなみにLRTの走るシドニーやメルボルンは夏には40度を超えるので、暑さに強く、富山は逆に雪の多い北陸地方にあるので、自然に強いといえるでしょう。
鉄道ほとの馬力はないので、山道とは不向きでしょうけれど。

それではまた。


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