サムデイ

折坂悠太が気になりすぎて、noteに綴ってみることにしました。

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マガジン

  • 折坂悠太「さびしさ」について

最近の記事

カナダのビッグバンド Chelsea McBride's Socialist Night School を好きになる

挾間美帆「Dancer In Nowhere」やMaria Schneider「Data Lords」が好きです。いろんな楽器がワーーーって鳴って、複雑に絡んだり、そうかと思えば天から注がれたかのような美しい単音を鳴らしたり、ソロが疾走しながら背後でぐわあーーっと展開していったり、そういうのが好きです。またそういうビッグバンドの演奏の面白さを引き出す曲そのものも好きです。 それで最近、自身のビッグバンドを率いる作曲家を新たに知りまして。Chelsea McBride(チェル

    • 折坂悠太、夏の終わりの「朝顔」

      折坂悠太の「朝顔」を聴いてイメージしていたのは、まぶしい日射し、朝から全力で鳴くセミ、夏の盛り。窓を覆うようによく伸びた朝顔の蔓、鮮やかな葉の緑、瑞々しさ、膨らむ蕾、散水にかかる虹。 夏の歌には生命力を期待してしまう。生命力に溢れる世界にほだされて、朝を前向きな気持ちで迎えられるように、願う。 2019年の夏、「朝顔」という歌をそんな風に捉えていました。ところが最近になって、折坂悠太自身の元々のイメージはちょっと違ったんじゃないかという気がしています。そう思わせるきっかけが

      • 折坂悠太「さびしさ」について#05

        折坂悠太が2018年にリリースしたアルバム『平成』。そこに収録された「さびしさ」という曲について、思いを巡らせ、書き綴っていくシリーズです。 自分があまりにも遅筆で時間が経ち過ぎてしまい、その間に、「抱擁/櫂」のリリースがあったり、重奏編成での音源公開(しかも動画)やライブ、さらには新曲「朝顔」の月9ドラマタイアップなど、折坂悠太は一気にシフトアップしてトップスピードに達しています。 だから、もう「さびしさ」についてウダウダと書き綴ってる場合ではないと自分でも思うのですが

        • 折坂悠太「さびしさ」について#04

          前回からずいぶん時間が経ってしまい、平成も最終日になってしまいました。なお、平成31年3月29日、折坂悠太のシングル「抱擁」が配信リリースされました。 折坂悠太 "平成" Release Tourとして東名阪でライブがあり、平成30年11月22日の名古屋Live & Lounge Vio公演に行きました。ツアーの初日でした。感想は割愛。 で、会場で配布されたチラシ類の中に「へいせい(うそ)しんぶん」なんてものが混じってたんです。 これがまた濃厚で、隅から隅まで面白いんです

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        • 折坂悠太「さびしさ」について
          6本

        記事

          折坂悠太「さびしさ」について#番外

          折坂悠太が2018年にリリースしたアルバム『平成』。そこに収録された「さびしさ」という曲について、思いを巡らせ、書き綴っていくシリーズですが、毎回どうにも硬くなってしまって、ちょっと疲れたので、今回はちょっと外してみます。番外編です。 この曲を聴き込むうちに、ふと、昔読んだある漫画のことがちらついて、「あれ、なんかリンクしてる?」と思い始めたが最後、どうにも気になってしまって、昨日ついに本棚の奥から引っ張り出してきました。これです。 かわぐちかいじ著「沈黙の艦隊」。その3

          折坂悠太「さびしさ」について#番外

          折坂悠太「さびしさ」について#03

          折坂悠太が2018年にリリースしたアルバム『平成』。そこに収録された「さびしさ」という曲について、思いを巡らせ、書き綴っていくシリーズです。 前回、まず「さびしさ」ってそもそも何なのかを探ってみましたが、その続きから。参照したReal Soundのインタビュー記事にはこんな記述もありました。 折坂:さらにもうひとつ、谷川俊太郎さんの「かなしみ」という詩があるんですが、その詩がすごく好きで。僕には子供の頃、家族が食卓でご飯を食べているのを見て、別に家族と仲が悪かったわけじゃ

          折坂悠太「さびしさ」について#03

          折坂悠太「さびしさ」について#02

          この名曲を自分なりに受け止め、何が歌われているのかを言葉で書き綴っていく(という全く慣れないことに挑んでみる)シリーズ。 色々と悩みましたが、まず「さびしさ」ってそもそも一体何なのか。それを探るために既存のインタビュー記事を読み直してみます。 まずはCINRA.NETの記事から。インタビュー・テキストは大石始さん。2018年10月2日公開。 折坂:“さびしさ”は今回のアルバムのなかでも思いのレンジが一番幅広いと思いますし、アルバムの構成として全曲がこの曲に向かっている感じ

          折坂悠太「さびしさ」について#02

          折坂悠太「さびしさ」について#01

          2018年10月に折坂悠太のアルバム『平成』を手にしてからというもの、この作品のことを毎日考えている。いや、考えているというより、みぞおちのあたりに『平成』が(、この表情のオリーが)居座り続け、癒着してしまったので、忘れるにも忘れられない状態になっているのだ。 正直、『平成』をまだ受け止めきれていない。もやもやしていて、形もよく分からない。まあ自分の心臓や肝臓だってどんな形をしているのか分からないのだから、それと同じか。 とにかくもう3か月も続くこの状態を打開したくなり、

          折坂悠太「さびしさ」について#01