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「口先だけ」って捨てたもんじゃない。

私は基本的に飽き性で、最初の職場(スマホゲームの会社)は1年9ヶ月で辞めてしまいました。しかもその間4つも役職を転身したので、何1つ専門的な知識も身に付けることなく、唯一「二次元もイケる」ということだけ学んでから退職しました。

今の「株式会社人間」という会社は毎回違うプロジェクトが生まれては企画をできる大喜利カンパニーなのでそこまで飽きはこないのですが、来年にはどうなっているか分かりません。
彼女ができても3ヶ月以上続けば良い方で、過去2人は3週間&2ヶ月という有様。なんとも効率的かつスピーディーに不幸な女性を量産しています。

そんな私ですが、唯一と言っていいほど長く続いているマイブームがあります。それは「みうらじゅん」です。

今までも散々語ってきているのですが、どうも彼に対する畏敬の念というか、憧れ、嫉妬の類は一向に治る気配がありません。
約5年前ぐらいから始まった当ブームは就活時にまず発揮され、自己分析も「どんな自分になりたいか」ではなく「みうらじゅんの何処が素晴らしいか」をひたすらに深掘りして、面接官に力説していました。今思えば“自己分析”ではありません。

一社目に入ってからも、その熱は周りにじわじわ被害を与え続けていました。中でも正社員が当番制で発表する「好きなエンタメ紹介」というプレゼンでは持ち時間を大幅にオーバーして20分間もみうらじゅんについて語り尽くしました。(再掲:スマホゲームの会社)
そして数ヶ月後「みうらじゅんになりたいので会社を辞めます」と報告に回った時は誰一人驚くこともなく「ああそう」「へーそうなんだ」「いいんじゃない」と生返事であたたかく送り出してくれました。円満退社の秘訣は『めんどうなヤツになること』かもしれません。

そして今の会社に入ってからもその熱は変わりません。会議中も脈絡なく「そこみうらじゅん行ってますね!」「なんかそれ、みうらじゅんぽくていいスね」と四方八方からみうらじゅん情報を炸裂させます。ここでも円満退社は堅いでしょう。

それ以外にもスマホ壁紙を自作して、みうらじゅんから「そこがいいんじゃない!」と通知が来てみえるようにしていたり、お店の順番待ちで名前を書く時は絶対に「みうら」と書くようにしています。

そんな私は先日、ついにご本人と対面しました。

ほんと僅かな間でしたが、ご本人に見苦しいほどの愛を伝え、最終的に同席していたいとうせいこう氏から「そろそろいいんじゃない?」と言われたところで退散。明らかに痛いファンと芸能人でした。

そんな私ですが、次の夢は「みうらじゅんと仕事で対談する」です。
ファンと芸能人の壁を越えない限り、私はいつまで経ってもみうらじゅん賞を受賞できませんから。

そしてついに、その糸口を見つけました。
私、僭越ながら連載をさせていただくことになったんです。

bizSPA!フレッシュというWebメディアで、昨年『有給浄化』というイベントを企画した身長186cmの大型新人として“面白くて変な働き方改革”を提案していく連載。その名も「働き方ヘン革!」をスタートさせました。

この仕事がなぜみうらじゅん氏との対談につながるのかお分かりですか?
実は本誌のSPA!でみうらじゅん氏が連載をしているのです。

私はこの連載の話を会社で聞いた時、運命を感じざるを得ませんでした。
でも、多分「運命」なんてことではなく、もっと現実的な話です。

私はいろいろな人に「うざい😄」とか「しつこい😄」とか「くたばれ😄」とか思われながらも、それを意に介さず(というか気付かず)、馬鹿みたいに「みうらじゅんになりたい」と言い続けてきました。

ただ言い続けただけです。念仏のように。
普通は夢を叶えるために「行動せよ」とかよくいうのですが、私の場合は本当に口先だけです。

でも、夢に近づいてしまいました。口先だけなのに。
言い続けると「シャニカマに合ってる会社があるよ」と情報をもらえたり「連載の仕事やってみる?」と声をかけてもらえたりするんです。

つまり、意外と口先だけでも夢は叶うってことです。
大ボラでも吹き続ければ、その人の周りにはその類の情報が集まりますし、そういった機会や仕事が回ってきますから、行動力が無くたって、行動しやすい状況や行動せざるを得ない状況が生まれるんですね。

行動力が無いと悩んでいる人も、騙されたと思って口先だけでも動かす力「口動力」を意識してみてはいかがでしょうか。
私も含め、基本的に人間は他人に興味がない生物なので、友達が減ったり、会社で冷遇されたり、円満すぎる代謝の結果疎遠になることもあるかもしれませんが、リーサルウェポンとして試してもらえれば幸いです。

サポートされたお金は恵まれない無職の肥やしとなり、胃に吸収され、腸に吸収され、贅肉となり、いつか天命を受けたかのようにダイエットされて無くなります。