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コロナ禍でマッチングアプリを使う男はつらいよ。

こんな世の中でもマッチングアプリをしている奴がいるらしい。
私だよ。

威勢よくにしおかすみこ的倒置法で書いてみても、その無謀さというか、「次回、城之内死す」ばりの身もふたもないフラグがそびえ立っていることに変わりはありません。

ご存じない方もいらっしゃるかと思いますので説明しておくと、マッチングアプリは男性だけ月額費がかかります
つまりコロナ禍で“会えない”という前提のもと、男はいつ収束するか分からない未来に一縷の希望を託して毎月5000円札をドブに捨て続けるのです。

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(著者の財政事情)

「マチネの終わりに」のコピーは「たった三度会ったあなたが 、 誰よりも深く愛した人だった」でしたが、今は一度すら会えないのです。恋愛に発展する可能性は万が一にもないでしょう。

また、さっきから「コロナがなければ彼女ができる」という前提で話を進めていますが、実はシンプルな男性的魅力の欠如によってマッチングできないというハンデキャップを抱えています。

第一に趣味が合いません。
アプリでは共通の趣味を持った人を探せる便利な機能があるのですが、先日「みうらじゅん」で検索して出た女性の数は41人、「ナンシー関」で検索すると2人でした。(それも全国・全年齢)

また仕事内容も「主にTwitterでボケてます」という危険極まりないもの。しかも「実家暮らし」なので、下手すると収入の100%が親の年金です。お察しの通り、毎回仕事の話をすると返事がこなくなります。

(最近の仕事)

このアプリ、もう1ヶ月ほどやっていますが女性からいいねされた数は片手で数えられるほど。
先日もとても綺麗な女性からいいねが来たので喜んで承諾すると「面白そうな方なので恋愛抜きにお話ししたいです」と返事が来ました。その方からも数回チャットした後に返事が来なくなったことは言うまでもありません。

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(実際のメッセージ)

そんなポテンシャルにも関わらずこのコロナ。
踏んだり蹴ったりジャーマンスープレックス。
泣きっ面に範馬勇次郎です。

そこで「なぜそこまでアプリにこだわるのか」という問題が浮上します。
答えはシンプル、友達がいないのです

少年時代、急激に身長が伸びた影響で実力の伴わないプライドが急成長し、当時の私は「俺は大阪で一番面白い」と本気で思っていました。
しかし、目立ちたいのにシャイという迷宮入りした性格が幸いし、その実力を発揮する場面に恵まれなかったせいで高校まで着々とこじらせ続けました。

そして高校の修学旅行、満を辞して披露した漫才は大いにスベりました
学校に帰ってから、ほとんど話したことのないクラスの中心的な女子に言われた「なんで陰キャなのに漫才したの?」という言葉は一生忘れません。

(スベる直前の著者)

そんな黒歴史の煮凝りみたいな青春時代を共にした女子と恋愛なんて、とてもじゃないけどできません。
だから、アプリしかないのです。

もしかするとこの状況は来年まで続くかもしれません。
しかし、それでもみうらじゅんとナンシー関と香川照之が大好きで料理上手な35歳の竹内結子似美魔女が「オンラインでもいいよ」と付き合ってくれる可能性が0%でない以上、諦めるわけにはいかないのです。

「続ける」と言うことに関して言えば、問題は“財源”のみです。
見るに耐えない口座残高ではありますが、毎日の昼食を「夢と希望」にすればいいだけのこと。

あとは期間を短くするために、家でじっと耐えるのみ。
同情するなら金をくれとはいいません。こんな私に1mmでも同情するのであれば家に居てください。それだけでいいんです。

サポートされたお金は恵まれない無職の肥やしとなり、胃に吸収され、腸に吸収され、贅肉となり、いつか天命を受けたかのようにダイエットされて無くなります。