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2022年11月に観たライブ(the chef cooks me × imai/アカシック[配信])

11.2 the chef cooks me Tour “Feeling” 2022@名古屋CLUB UPSET(ゲスト:imai)

ゲストにimaiを迎えたこの組み合わせは4年前の福岡grafで観て以来。偶然だけどもまさか名古屋でも同じ座組に出くわせるとは。まず登場したのはimai。やはり最高である。仕事の終わりの疲れに効くフルテンションのダンスミュージック。バキバキなシンセさばきで脳天に刺さる音をくれる。『MONSTERS』の歌モノたちもこの音圧で聴くとよりゾクゾクする。どこまで飛ばされちゃうんだ?っていう怖さすらあるんだけど、メロはキャッチーなんで口ずさみながらブッとぶ感じ。チャラくないこういう空間、大好き。

ホストであるシェフはその温かい包容力にホクホクしながら観た。むきむきのリズム隊にメインも張れるコーラス、ジャンルを越え曲に寄り添うギターに多幸感を増すサックス&フルート、そんなリッチな音を背負うシモリョー(Vo)の軽やかな歌唱。自由度の高すぎな最高の祝祭だった。昔の曲も今の編成で洗練されまくってて、メンバーも流動的かつ今この瞬間の美しさに注力するがゆえの刹那的な魅力がシェフにはある。だからこそ、この一瞬を噛み締めるように歌う「Now’s the time」の間違いなさに強く感動するのだ。

そして「踵で愛を打ち鳴らせ」。これ、いつもアジカンファンの人たちにも観てもらいたいなぁと強く思う。雄大にアレンジされ、管楽器の豊潤な音色が楽曲の情感をよりセンチメンタルに広げ、付け足されたラップ詞も強く聴いている。カバーとして、もう1つの圧倒的な正解を出してるアプローチだと思う。アンコールではimaiのシンセセットを再び壇上に置いて、コラボ曲である「dip out」を披露。音楽性としてはかなり異色な組み合わせだけどシェフの懐深さとimaiのポップセンスが見事に溶け合っていて素晴らしかった。




11.23 アカシック「離国情調」(O.A. 可愛い連中)[配信]

2019年に解散したアカシック、訳アリで一夜限りの復活となった公演。解散の地である横浜Bay Hallにての3年ぶりの再結成。個人的にはかなりコンスタントにライブを観に行っていたバンドであるゆえ配信という形であるがとても嬉しい公演だ。オープニングアクトとして登場した"可愛い連中"はドラム以外は同じメンバーで始動したプロジェクトだし、このメンツ自体は馴染みがある(この日はドラマーもアカシックの山田康二郎だった)のだが、とはいえやはりアカシックとして残してきた曲はライブでやっておらず待望である。

アカシックと言えば、理姫(Vo)の派手めなキャラクター&テクニカルで情感的な歌詞と、奥脇達也(Gt)が抜群のポップセンスで生み出す楽曲、アバンギャルドにもストレートにも早変わりするサウンドなど、混沌とした要素がなぜか上質な1曲としてまとまって届く、その散らかったムードが大好きで。正直、3年のブランクを全く感じさせないような刹那的で瞬発力の高いエネルギッシュなライブだった。バッチバチな曲もいいんだけど、「you&i」みたいな曲でビデオを作れる曲への信頼感みたいなのが大好きだったんだよな。

この日の再結成の"訳"がなくなったことが終盤のMCで明かされ、シンプルに久しぶりに音を出して楽しむバンドとしての健康的な姿を観れたように思う。「8ミリフィルム」や「サイノロジック」みたいな曲がすごく晴れ晴れと聴こえたのも、メジャーやセールス結果から離れた所に来たからかもしれないな、と。刹那的な若さのあったバンドだけど、"たまに集まってやる"、みたいな境地に行けたのがこのライブの答えだと思う。瞬発的な結果じゃなく、細く長く続けることだってバンドの幸せ。またライブ観れるといいな。




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