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問う、「学問の社会的意義」ってなんだろう?―2018年7月

\Study Talkとは/

ラジオを通すからこそ語れる「学問」の世界。さまざまなゲストをお招きし、「教養」を問いかけます。

▼前回のStudy Talkと概要

「学問×メディア」をキーワードに、Share Study代表のとしちる(@ture_tiru)とゲストの木村すらいむ(@kimu3_slime)さんで「学問の社会的意義」についてトーク!数学を大学院まで専攻していたすらいむさんは「数学は問を立てて、徹底して基礎から論証していくもの」としてその魅力を語りつつ、としちるは「学問≒問を学ぶ」という観点から「自分自身が問うていくもの」としての側面から語りました。さらに、学問を「メディア」で語っていく者同士、問を共有し、先人や今ここにおける人たちとトークしあうことも、学問の面白さではないか。

さて、そんなStudy Talkを基点に、さらに読者の皆さんとトークを広げてみたいと思うのです。2018年7月、Share Studyのメンバーがどのように「学問の社会的意義」を捉えるのかをnoteで投稿していくに当たって、昨今の「大学」や「学問」を取り巻く事情を簡単に整理してみました。

テーマ―学問の社会的意義

2018年、今だからこそ問いかけてみたい、学問の社会的意義。
なーんて、今、大学や学問に携わらない人にはあまりというか、ほとんどピンとこない話題でしょう。

ですが、だからこそ、敢えて私たちShare Studyを運営するメンバーたちで、まずは自分たち自身から問いかけてみたいと思うんのです。

大学、とりわけ「学問」を取り巻く日本の現状はあまり良いとは言えません。2004年の国立大学法人化やそれ以前の大学院の学生数増加を狙った政策などなど。法人化を行った後には、毎年大学の運営費が削られ、研究者のポストは少ないままです。

それもそのはず、今、日本に限らず、多くの先進国が「少子化」という問題に直面している中で、目まぐるしく発展する情報技術(AI、VR、バイオテクノロジー etc.)を目の当たりにし、第四次産業革命が叫ばれている中で、さまざまな対応を迫られています。

そんな社会的な情勢の中で、これまでの枠組みには収まらない、新しいアイディアを生むことを「大学」に求める声があがるのです。ですが、大学の役割としてはあくまでも、「学問」を基点にさまざまな分野の研究者が研究を行っており、その目的や役目はそれこそ多種多様です。

ひとえに理工学といっても(日本では「理系」とくくられる分野)、基礎的な研究と応用的な研究によって、必要な研究能力や出せる成果は限られています。また、理学の中にもざっくりですが物理・化学・生物学・地学といった「真理追求志向」の強いものもあれば、工学ですと「課題解決志向」の強い研究が多いといった実情があります。

さらに、人文社会科学でも、人文学なのか、人文科学なのか、社会科学なのかでも違いますし、そのひとつひとつの分野を見ていきますとこれがまた、伝統的で厳密に設定された「真理追求型」のものもあれば、これまでの蓄積に基づいた「応用分析型」「応用実践型」というように本当にさまざまです。

はてさて、このような状況の中が「大学」や「学問」を基点にした中で錯綜しながら、日々の教育業務や雑務をはじめとした運営業務をこなさなければならないのが、多くの研究者の方々にとってのリアリティなのではないでしょうか?

私たちShare Studyのメンバーは、これから学問の世界に切り込んでいく、というかやっと入り口に立ったぐらいの、本当に単なる一若手にしかすぎない者たちです。世の中で激変していく最中でありながら、それでも「学問」という枠に依拠しようとしつつ、時に飛び越えた中で試行錯誤してきました。

それぞれがどのように今の「学問」「大学」「社会」に向き合うのか。
そもそも「社会」とは?「意義(≒役に立つ)」とはなんなのか。
今後、どのようにあるべきなのか。

問いかけ方はそれぞれさまざまでしょうが、「何か」した方がいい、いやしなければならないのではないか?

そんな気持ちを時に抱いています。

そこで、今回はShare Studyのメンバーが各々、どのように考えているのか。それぞれの目線で語ってみることにしました。

ーおわりにー

ここで書き記した内容も、これから語る内容も、あくまで一個人の観点からやや恣意的に整理した内容にすぎません。「研究」として大学や学問を語るというのは、もっとずっと難しく、時間のかかる作業を必要とします。

ですが、これから「β」としての試行錯誤としてでも、これまで以上に「開けた」トークを展開していきたいというのがShare Studyのメンバーが共通して持つ願いです。

ここだけではなく、これまでとこれからをつなぐ、そんな展開を、もっと皆さんと共有していけたらと思います。

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—あそび、ゆらぎ、むすぶ。—
Share Study β 青山 俊之
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