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57.なぜ多くの本数が必要なのか? トウモロコシ栽培② 追肥&受粉編

こんにちは〜ラクです😄
今日は前回の続きとなります。
前回の投稿はこちら

今回のお話は、いよいよ【なぜ難しい?】と言われることもあるトウモロコシ栽培の大事な部分です。

【根幹】という言葉がありますが、今日の内容は正にそれ🙂
ここを外してしまうと、上手くできない理由の分かれ道と言っても過言ではありません。

前回に少しだけ触れましたが
・幅は取るのに、少ない数ではうまくできない。
・害虫へのリスクも高い

なぜ、こう言う事になるのか。
皆さんが保育園などで栽培することは、実際に現実的なのか?
そういった視点から順に解説していきたいと思います。
それでは本題に入っていきましょう🍅

○土寄せ&追肥(1回目)

こちらの図をご覧ください。

今日はこちらの⭕️のお話です。

種を植えてから1ヶ月半を迎えた頃には、背丈50cmになります。
大人で言えば、【膝上くらいの高さ】といった感じです。

子どもで言う成長期に入るので、一気に大きくなろうとするタイミングでもあります。この時、適度な栄養や環境を整えることで、バランスよく大きくなると言うのは、とうもろこしも人間も同じですね😄

ここで言う栄養と環境というのが、【追肥と土寄せ】というわけ👌

まずは追肥。
袋の表記に書いてある量を守ってOK。
わからない時は、、、、

一株あたり
・化成肥料ならひとつまみ
・有機肥料なら一掴み

こちらが「ひとつまみ」

化学肥料は少量でも効果が強いので、加減を間違えないようにしましょう🥄。
あまり肥料分が多いと、害虫を呼び寄せやすいというリスクを背負ってしまいます😯。
注意しましょう🤚

撒き方としては、こんなイメージです。

出典:グリーンスナップ
一回目の追肥はココ☝️
株の根本周りになります

なんとなくイメージ湧きましたでしょうか?😄
2回目の追肥はまた違う場所になりますので、要チェックです。

そして、【土寄せ】をしていきます。土寄せのイメージはこんな感じ。

鍬は、あっても無くても大丈夫🙂

要するに、株元に土を寄せていきましょうってことですね。
量的には、指一本分の高さでもあればOK🙆‍♂️
鍬がなければ、スコップでもいいし、なんでしたら手で寄せてもいいです。

こういうの、僕ら保育士や先生は得意ですよね?ww😆

なんでこれをするのかというと?

空気を土の中に入れたいから

つまり、根っこに酸素を供給したいという目的があります。
根っこは酸素で呼吸するのですが(葉っぱの光合成は二酸化炭素🌱)、土寄せをすることで成長を促すよ〜というわけです。

これをすると、3日もすれば成長が勢いづいてきます。
根っこと空気の記事についてはコチラ🤗。

○雄穂出穂(ゆうずいしゅっすい)

はい、もう何?聞き慣れないわ、この呪文❗️💢と思った方ww😄
僕も農業の勉強してなかったら、絶対聞くことはないフレーズです。

難しい言い方をしてますが、雄穂(ゆうずい・ゆうすい)と言うのは、イネ科でいう【おしべ】のことです。
これですね🙂

出典:タキイ種苗

このトウモロコシのてっぺんに生えている【おしべ】を雄穂と呼びます。
出穂は、その【おしべ】が出てくるよ〜という意味です。
つまり、

おしべが出てきますよ〜
という意味ですww😄。
いや、そう言ってよね?となりそうですよねww
学術的に伝えると、どうしても難しそうな言葉になりがちです。


ところで、この【おしべ】は、成長すると花粉を飛ばします。
理科の授業で習いましたよね😯。
後述しますが、花粉は後から出てくる【めしべ】に向けて飛ぶために、先に出てきます。

追肥はこのタイミングでします。
2回目の追肥ですね。
前回のと合わせて、一般的には追肥は2回までします。
(2回目は1回目と同じくらいか、気持ち多めに肥料をあげます)

この位置であげます。

出典:GreenSnap
追肥2回目は少し離して、通路側に。

「え?株元じゃなくて、何でこの位置に肥料撒くのさ?ラクさん😯」
というと、、、、

トウモロコシの根っこの先がこの辺りだからです

どういうことか?

根っこは確かに土の肥料分を吸い上げますが、【根っこの先】が最も肥料を吸収する部分になっています。
また、根っこ自身も成長に合わせて自分の根を伸ばそうとします。
つまり、、、、

根っこの先を見通して、肥料をあげる方が効率が良い。

と言えるわけです。
一回目の肥料はまだ根っこが成長していないので、株元近くにしていたわけです。
一見小さなポイントですが、この積み重ねが他の方と差をつけますので、ぜひ覚えてください😄。
トマトでもピーマンでも、基本的には同じです。

○絹糸抽出(けんしちゅうしゅつ)

はい、また呪文〜〜❗️と思った方ww
おっしゃる通り、何やこれ?なフレーズですよね😄。

でも、何となーく名前で想像できるでしょうか?

いよいよトウモロコシが出てきますよ〜という意味です🌽。
※先ほどの【おしべ】が【雄穂(ゆうずい)】に対して、こっちの【めしべ】は【雌穂(しずい)】と呼ばれます。オス・メスを漢字で書くと雌雄(しゆう)と呼ばれるわけですね。

みなさん、トウモロコシ一本を買われる時、スーパーで見かける時、一番上の部分はどうなってましたか?🙂

そう、細い糸が沢山ついてませんでしたか?
あれ、何だと思いますか?

先にブラシみたいになってますよね。

実は、あれが【めしべ】になります。
【絹糸】とはこの部分になります。
つまり、、、、

【めしべ】が出てきましたで〜
受粉できまっせ〜

これで、トウモロコシが受粉できる準備が整った、となるわけです😄。


○受粉&ヤングコーン収穫

受粉のお話をする前に。
実は、トウモロコシにはある性質があります。
それが、、、

【自家不和合性】(じかふわごうせい)

はい、もう今回は3度目の呪文きました〜ww
(RPGで言えば、敵から3回連続で攻撃されている気分でしょうか😅)
そろそろ頭がショート寸前?にならないよう、端的に解説しますね🙂

これ、早い話。

自分の花粉では受粉しない🌼❌

なんですね。
お隣さんのトウモロコシの花粉がないと、トウモロコシができない。
ということになります。


何でか?という話は難しいので、そういうもんだと思ってくださいww
大事なのは、、、

1〜2本のトウモロコシを植えて収穫するということは、ほぼ無理ゲーでっせ。

いきなり序盤にめちゃ強いモンスター相手に、武器なしで戦えってくらい難しいです😂

これが今日お伝えしたいことです。
前回お伝えした、保育園などでトウモロコシを植えても成功しにくい原因の一つというわけです。
今日はこれだけ覚えてもらうだけでもOKです🙆‍♂️

なので、保育園などでトウモロコシ栽培をするときは、、、

十分なスペースを用意できるか?😐
ここにつきます。

最低でも1m✖︎2m、大体畳1枚分のスペースが用意できるなら、栽培する可能性は出てきます。(これでおよそトウモロコシ10本分です)
他の作物とも相談する形になるので、ここはしっかり検討してみてください


前置きが長くなりましたが、ここからは受粉の話に移っていきます。
よく理科の授業などでは、、

ミツバチなどが花粉を運んで受粉させるというイメージですよね?
トウモロコシ栽培においては、【風】が受粉の大事な要素です。

ここで思い出して欲しいのが、、、

【おしべ】はトウモロコシのてっぺんにあるということ。
つまり、風で飛ばされた花粉が下にある【めしべ】に運ばれるという感じです。
でも、これには欠点もあります。

風まかせになるので、天気次第🍃🌤。
つまり、受粉が上手くいかない場合も十分あるということです。
特に、端っこのトウモロコシが受粉しにくいのは、何となく想像できるでしょうか?😅

ではどうすればいいか?

花粉の部分を切り取って、人が受粉させに行く。

これが最も確実に受粉を成功させる方法だと思います。

要はこんな感じで、、、

ほうきみたいに【おしべ】を持って、【めしべ】をはたきに行きましょう。

こうすることで、満遍なく花粉をつけることができるので、実が入っていないという部分を極力減らすことができます。

ちなみに、【どこの実を受粉させるか?】についてですが。
1番果と言って、最初に出てきた大きな実に花粉をつけましょう。
この頃になると、2番果・3番果としたからどんどん新しいトウモロコシが出てきますが、これは取り除いていきます。

これが、【ヤングコーン】と呼ばれる部分です。

食感が楽しく、甘いので是非これも食べてください🙂
※ちなみに、ヤングコーンは受粉する前に収穫するのが大事です。
受粉した途端に硬くなるので注意。


この時、全てのトウモロコシに【おしべ】と【めしべ】が出ているなら、受粉後に【おしべ】は全部切り落としてください。

理由は次回、防虫の項目で解説します。


今日はここまで、それではまた次回🍅


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