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[備忘録]1/1行之行台子(3)


1.行之行台子彙纂

行之行台子点前は乱れ飾りともいう。行台子に、水指しは瀬戸一重口、またはそれに類したもの、杓立ては陶磁器、建水は唐金、蓋置きは穂屋香炉というのが約束になっている。このように一定の皆具を使用しないので、乱れ飾りと称するのである。台子天板中央に八卦盆を置き、その盆に茶入れ・茶杓・天目台・茶筅・茶巾をを飾る。

角川書店「図説茶道体系3」(角川書店、1964年)(https://dl.ndl.go.jp/pid/8799748/1/180)
※本ページ冒頭の写真も同書173頁から。

小習なる各種の方法は古く利休時代より行はれて居たものにはあるにはあるけれ共、これを傳ものとして扱ふ様になつたのは、千家の中興の事業で、表流の啐啄齋、了々齋、裏流の不見齋、認得齋以後のことらしい。と云ふのは如心齋時代まではこれを秘事扱ひした事實は見えず、從つて江戸千家と稱せられた不白流にはこの小習なる傳授なく、又其他の流派に至つてはこれを特別な傳ものとしての扱ひはして居ない。
 傳授物の受傳順序は裏千家流では
〔略〕
  茶箱點
  行之行䑓子
  大圓草䑓子
  眞之行䑓子
  大圓眞之䑓子
  奥秘十段
 となつて居るが、これも流儀により、簡、繁の別があり、薮内流の如きは奥秘十段等は何人かを限ると定めて居り、又流儀によりては一子相傳の扱ひをして居る向もある。

陶宗賢「小習」(晃文社、昭和23年)(https://dl.ndl.go.jp/pid/1126069/1/7)

2.行之行台子

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