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【N/S高 政治部】ゲスト講義 選挙プランナーと考える「選挙とメディア」

はじめに。

初めまして。
N/S高等学校政治部第二期生、アカウント名で自己紹介しますと「しもひら」と申します。
このN高政治部マガジンで記事を書かせていただくのは二度目になります。
前回はいじめ問題を担当させていただきました。
早速本題に入っていきたいと思います。
一高校生の気持ちの赴くまま綴った文章です、悪しからず。

10月・11月の活動中、ゲストによる講義は二度行われました。
今回は後半戦を振り返っていきます。
11月12日のテーマ別講義にご登壇いただいたのは、2006年7月より選挙プランナーとしてご活躍中の、株式会社ダイアログ代表・松田馨さんです。
政治部の特別講師である三浦瑠麗さん進行の下、お二人の議論を経て部員とのディスカッション形式の質疑応答に移ります。
選挙プランナーという仕事自体も初見の方が多い中、目から鱗な回答をたくさんいただきました。
お伝えしたいことはたくさんあるのですが、あまり多くなると議事録になってしまうので、特に印象に残っているものを抜粋させていただきます。
全てご覧になりたい方は、下記のリンクよりご視聴くださいませ。

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YouTube視聴リンク 【N/S高 政治部】ゲスト講義 選挙プランナーと考える「選挙とメディア」
ニコニコ動画視聴リンク 【N/S高 政治部】ゲスト講義 選挙プランナーと考える「選挙とメディア」


以下、当日生放送の発言より。意訳を含みます。

グループDからの質問
「選挙プランナーとして一番大切にされていることはどのようなことですか?」

松田さんのご回答
「一番はゼロを1にはしないということを気をつけています。私たちは翻訳みたいな仕事だってよくいうんです。政治家の皆さんが伝えたいと思っていることを、有権者の方により届きやすくするようにどうするかを考えます。その時に候補者が言っていないことや考えていないことを、選挙に有利だからっていうふうに付け足すことは絶対にしない。まあ1あるものを2とか3にしたら良いですよってアドバイスはします。ゼロを1にしちゃったらそれは嘘になっちゃうので、それをしないということを気をつけてきました。」

続いて、
グループCからの質問
「オフラインとオンラインでの選挙活動の良い点、悪い点について松田さんはどのようにお考えですか。」

松田さんのご回答
「<前略>本当に届いてるのかって思うことはありますが、オフラインの良い点はやはり直接見ていただけるというとこですよね。直接話す方が情報量が多いので、より魅力が伝わることもあるんですが、悪い点はそれでも見てもらえない人が多いとか。集会を開こうとしても動員にすごく手間がかかってしまうこと。また今コロナ禍で人を集めること自体が難しいという事もあります。オンラインの場合は、ツールを使っている方に手軽に情報を届ける事ができるのは大きなメリットだと思います。反面、SNSやホームページからの発信で気をつけているのは、伝えたい情報が有権者に届いているのか、全く関係ない方に届いてしまっているのかの判断が難しいことです。」

グループAのフォローアップ質問
「選挙期間中にテレビなどで見られる情勢報道は、選挙活動に何か影響を与えたりするのですか?」

松田さんのご回答
「いい質問ですね、めちゃくちゃ影響します。というのがやはり情勢というのをみんなすごく知りたいんですよ。候補者もそうだし陣営の人もそうだし、応援している人たちもみんな最新の情勢が知りたいので一喜一憂します。ただ、どっちが有利か不利かは神のみぞ知るっていうところがあって、不利に書かれた方が当選するケースも今回(10/31 衆議院議員選挙)もそれが多かったんですよ。いろいろな効果があるんですが例えば、自民党の支持層って実は「必ず投票に行きますか」という質問に対して7割くらいしか『必ず行く』って答えないんですね。逆に立憲民主党とか共産党支持の人って8割くらいなんですよ。ここで自民党の候補がやや負けていますという情報を伝わることで『負けるんだったら投票行かなきゃ』ってなるし<中略>選挙プランナーがついている場合は『負けている』と書かれた方が嬉しい、やりようがある(笑)」

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講義の最後に、松田さんからメッセージをいただきました。
「投票に正解・不正解はない。だから、一人一人が持っている権利を行使するとき、よくわからないから投票しないではなく、自分の中で納得度を高め、自分が政治に対して意見を持ち、自分の考えで投票先を決めてほしいと思います。」
この言葉を受け、私も「投票」という行為に対する見方が変わりました。
「何となく」で捉えていた政治ないし政治家の内面についてのイメージが、覆される時間でした。
松田さん並びに三浦先生、関係者の皆様に、改めてこの場で、深くお礼を申し上げます。

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終わりに。

前述のように、今回のゲスト講義はこれまでとは空気感が異なり、政治家とは異なるお仕事でありながら、政治や選挙を近い視点から見てきた方々からお話を伺いました。
その影響か、オンラインで行われる総括授業での部員の感想は、政策や制度ではなく『政治家個人』や『有権者』など、人々にフォーカスを当てていたものが多かったように感じました。

最後までお読みいただきありがとうございます。
もし、N/S高ないしN/S高政治部にご興味をお持ちいただけたら、他の記事もぜひご覧くださいませ。

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